不具合が出た「Jabra Elite 75t」を「Jabra Elite 5」と交換。音が薄っぺらくなって悲しい。aptXが使えるようになったのは良かった
以前購入したワイヤレスイヤホン「Jabra Elite 75t」の充電が正常にできなくなってしまい、Jabra に保証で交換してもらいました。

「Jabra Elite 75t」はもう生産終了で交換品を用意できないとのことで、「Jabra Elite 5」との交換になりました。
「75t」から「5」になるので格下げかなと思ったのですが、調べてみるとスペックは同等レベルです。
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「Jabra Elite 5」は「Jabra Elite 7 Pro」よりも高機能。大きな違いはノイズキャンセリング機能とaptX対応
「Jabra Elite 5」を調べてみると発売は 2022/9 で、「Jabra Elite 7 Pro」の発売(2021/10)よりも後発です。
価格は「Jabra Elite 5」の方が安いにもかかわらず少し高機能になっています。
大きな違いはアクティブ・ノイズ・キャンセリング(ANC)。「Jabra Elite 7 Pro」はただANCと説明されていますが、「Jabra Elite 5」は「ハイブリッドANC」。
「ハイブリッドANC」とは、イヤホン本体の内側と外側のマイク両方を使うノイズキャンセリングです。
外側と内側のマイクを使ってノイズを除去するため「ハイブリッド」と表現しているようです。
あと、「Jabra Elite 5」の対応コーデックは SBC/AAC/aptX で、aptX に対応になりました。
「Jabra Elite 7 Pro」は SBC/AAC の2つだけです。aptX は低遅延と言われていて、遅延は他のコーデックに比べてやや優位です。
あとの違いはマイク。「Jabra Elite 5」は「6-マイクテクノロジー」でマイクが6つ、「Jabra Elite 7 Pro」は「Jabra マルチセンサーボイス」でマイク4つとセンサー1つ。
ただ、おそらく基本的には「Jabra Elite 7 Pro」の方が上位グレードですので、スピーカーもマイクも良いパーツだと思います。
防塵防水は「Jabra Elite 5」が IP55(75t も IP55)、「Jabra Elite 7 Pro」が IP57。
「Jabra Elite 75t」と比べて音が悪い…。低音と高音が弱く、音が薄っぺらい
以前レビューで書いたとおり、私は「Jabra Elite 75t」が結構気に入っていて、当時1万円ちょっとという価格にしては機能も豊富で便利でした。
音質もそこそこで、音の空間再現(音場感)もそこそこ。音質がすごく良いとは言えませんが、この価格としては不満を抱くレベルではありませんでした。
届いた「Jabra Elite 5」を使ってみた感想としては、「あれっ、音が薄っぺらい…」です。新製品なのに…。
低音も高音も弱くなり、再生可能な音域が狭くなっています。スピーカーの質が落ちています。
「Jabra Elite 5」は 6mm のドライバーユニットと書かれています。「Jabra Elite 75t」はドライバーユニットの大きさは書かれていませんでした。6mm に小さくなったのかも。
音が薄っぺらく、音の広がり・空間がうまく再現できていないため、音は耳の近くから聞こえるような音です。
再生可能な音域が狭くなったのを良く言えば、人の声が含まれる中音域が聞き取りやすい音になっています。
私はワイヤレスイヤホンでは音楽は聴かず、ポッドキャストを聴くことが多いため、人の声が聞き取りやすいのは良いところです。…全体的に音は悪くなったのですが。
Jabraのアプリにイコライザーが付いていて、これで音を少し弄れます。でもそもそもの音が良くないため無理をさせた音に聞こえます。
この音の薄さだと音楽を聴く楽しさを感じにくい。音楽を聴きたくなる音ではありません。ポッドキャスト用なら許容範囲です。
あと、アクティブ・ノイズ・キャンセリング(ANC)ですが、「ハイブリッドANC」になったようですが、「Jabra Elite 75t」よりも性能が落ちているような気がします。
イヤホンに付いているマイクが水に濡れた状態でANCをONにすると「ブブブブブ」と音が鳴ります。雨、プール、シャワーなどで濡れる可能性がある場合はANCをOFFにした方が良いです。
Amazonのレビューコメントを読むとノイズキャンセリング周りで不具合があると書いている人が多く、ANCは不具合が発生しやすいのかもしれません。
左右のイヤホンが独立し、それぞれのバッテリーを見られる
「Jabra Elite 5」は左右のイヤホンが独立可能です。「Jabra Elite 75t」は右耳だけで使うのは可能でしたが、左耳だけはできませんでした。
私は片耳だけで使うことはないのですが、「Jabra Elite 5」だと左右のイヤホンのバッテリー残量を見られるのが良いポイントです。
「Jabra Elite 75t」ではイヤホン全体のバッテリー残量しか見られず、左側のイヤホンだけで発生しているバッテリー充電の不具合に気付くのが遅れてしまいました。
左右それぞれのバッテリーを見られるのは良いですね。
「Jabra Elite 5」はおすすめできず。今はJabra以外の選択肢もある
「Jabra Elite 75t」にはとても満足していたのですが、「Jabra Elite 5」は音が悪いのがかなりのマイナスポイントです。
小型化・軽量化したのは良いのですが、無理な小型化によって音質が悪くなってしまったのかもしれません。
良いところとしては、「Jabra Elite 75t」も Bluetooth のマルチポイントの接続が早かったのですが、「Jabra Elite 5」はもっと早くなっています。ここは改良されています。
aptX に対応したのも良いところです。「Jabra Elite 75t」では AAC で使っていましたが、「Jabra Elite 5」では aptX を使っています。ゲームには使っていないのですが、遅延が少なくなった恩恵として音の再生や停止の反応が良くなりました。
今回は無償交換で「Jabra Elite 5」を入手したのですが、もしお金を出して新しくワイヤレスイヤホンを買うなら私はこの製品はおすすめしません。
Jabra の現行シリーズよりも1世代前の製品ですが「Jabra Elite 85t」はまだ販売されていて、Jabra Elite 3/4/5/7 よりも音質も耳へのフィットも良いとのことで、Jabra が好きな人はこちらを買う人が多いようです。
今は以前に比べて良質なワイヤレスイヤホンが安く手に入るようになったので、製品は Jabra ではなく他にも選択肢があるでしょう。
Amazonで完全ワイヤレスイヤホンのランキングを見ると、類似系の中華製品を除くと相変わらず Anker が売れているようです(Anker も中国企業ですが)。
私はオーディオ製品では Anker をそれほど信頼していなくて、オーディオテクニカが最近頑張っているなぁと思って見ています。ゼンハイザーも評判が良いですね。
売れている製品と比較していくと、Jabra はマルチポイント接続以外は秀でたところがなくなってしまいました。