『SHURE SE215 Special Edition』レビュー - イヤホンはゲーム用に使えるのか?
SHURE の「SE215 Special Edition」を買ってみました。初めてある程度の値段がするイヤホンを買いました。
少し高いイヤホンの音質はどうなんだろうとずっと気になっており、「DetonatioN Gaming」に所属する StylishNoob さんがゲームをプレイする時に「SE215」を使っているということで買ってみました。
ヘッドフォンは髪型が崩れるし暑いし、イヤホンで十分ならヘッドフォンよりもイヤホンの方が快適なはずです。
目次
「MDR-CD900ST」より音が良い
使ってみた印象としては、定番のモニターヘッドフォン「SONY MDR-CD900ST」より音がいいです。「MDR-CD900ST」のレビューはこちら。

実はこの「SHURE SE215 Special Edition」も「モニターイヤホン」と説明されています。ですが小さく書かれているのであまり前面には押し出されていないようです。
音の印象としては、低音は弱いが高音も聞こえ、「SONY MDR-CD900ST」よりは音がいいです。低音以外はフラットな印象で、モニターイヤホンという説明は遠くありません。
説明では、
『SE215はShure SEイヤホンのエントリーモデルです。 強化された低域を伴った、温かみのあるディティールサウンドを再現するダイナミック型ドライバーを搭載するとともに、高遮音性技術により周囲のノイズを90%以上低減します。』
とあり、以前のモデルから低音を強化したようです。ですがこのモデルで強化されたらしい低音でも弱く、私は満足できませんでした。
このイヤホンだと低音が重要な音楽、低音が必要なゲームには向かないでしょう。
例えばFPSゲームなら足音は低音成分が多いため、このジャンルのゲームに使うには適していないかもしれません。
ただ低音をイコライザーで大きくできる場合や、低音がそんなに要らない音楽・ゲームなら問題ないでしょう。
ちなみに低音が弱いと音が薄く感じます。
装着が難しい。毎回音が変わる
どうやらイヤホンは耳にどれだけ押し込むかや、装着の仕方によって音が簡単に変わってしまうようです。
耳にしっかり押し込まないと低音が弱くなります。
毎回同じように装着ができないため、毎回少し音が違い、聞き取りやすく感じたり聞き取りにくく感じたりします。これがかなりストレスでした。
音の大きさを感じにくい
イヤホンの特徴なのか、私が特殊なのか分かりませんが、音をかなり大きくしても「音が大きいなぁ」と感じません。
不思議ですが、音の大きさへの感覚が鈍る気がします。
ヘッドフォンなら音が大きいのはすぐに分かります。
このイヤホンは低音が少し聞きにくいから音を大きくしたのですが、低音が十分になった音量だと他の帯域の音はかなり大きいはずです。ですがそんなに音が大きいと感じません。
耳に悪い気がします。
一度耳からイヤホンを外すと「あっ、こんなに大きい音で聴いていたんだ」と分かります。
大きい音で聞いていると、耳の穴、耳の奥が痛くなってきます。
イヤホンは耳に直接音を注ぎ込んでいるので音量には注意した方がいいのですが、どうも感覚が鈍ってしまって怖いです。
髪型が崩れないのはかなり良い
イヤホンは髪型が崩れないのはいいですね。
ヘッドフォンだと髪の毛が潰れてしまいますので、出かける予定や人に合う予定がある場合は使いにくいです。
ヘッドフォンは夏には装着していると暑いですし、ヘッドフォンのイヤーパッドが汗を吸収してしまうのが気になります。ヘッドフォンは重いですし。
遮音性が高い
このイヤホンは遮音性が本当に高いです。外界の音を遮断して音楽を聴きたい場合にはかなりいいです。
イヤーパッドは本当の耳栓のような弾力でプニプニしています。耳栓をしながら音楽を聴いているような感じになり、遮音性はバッチリです。
ただし、周りの音が全然聞こえなくなりますので、歩きながらこのイヤホンを使うのは怖いです。後ろから自転車とかが来ていても気付かないでしょう。
周囲の音が必要ないなら外界のノイズがなくなって音に集中できます。そういうイヤホンを探している人はこのシリーズのイヤホンはいい候補となるでしょう。
音質に満足はできない。音質が欲しいなら上位モデル
「SONY MDR-CD900ST」よりは音がフラットだと思うのですが、低音が弱いのがちょっと気になりました。
イヤホンは耳の穴に入れるため低音の再現に強いかと思っていましたが、「SHURE SE215 Special Edition」は想像よりも低音がもの足りないです。
イコライザーで低音を強くできるならその低音不足を補えます。低音を少し強調させた方が良さそうです。
音質そのものは「SONY MDR-CD900ST」よりはいいのですが、「いい音だなぁ」とは感じません。普通の音質の音。まぁこんなものかなという感じ。
私は普段少し良いスピーカーを使っているため、そのせいで良い音だと感じないのかもしれません。普段スマホやテレビに付いている小さなスピーカーで音を聴いている人は良い音だと判断すると思います。
SHUREのSEシリーズでもう少し良い音が欲しいなら、上位モデルがあります。もう少しお金が出せる人は上位モデルを買った方が満足できるはずです。
イヤホンはゲーム用に意外といい
「SHURE SE215 Special Edition」は音質は普通、低音は弱いと書いてしまいましたが、ゲームでイヤホンを使うこと自体は悪くないです。
今回私は音の大きさへの感覚が鈍ってしまって怖いと気付いたのですが、これは私が特殊なのかもしれません。
音の大きさがうまく調節できる人、耳の穴が痛くならない人は、ゲームをするときにはヘッドフォンよりもイヤホンの方が快適でしょう。
髪の毛が潰れない利点は大きいです。それにイヤホンの方が軽いので長時間装着するには楽です。音質がヘッドフォン並みだとしたら私は迷うことなくイヤホンを選びます。
最近は「ゲーミングイヤホン」も少し流行りだしています。Amazonにもたくさんあります。少し良いマイクが付いているのがいいですね。今後かなり良い製品が出てきそうで期待しています。