Steam Workshop で MOD を販売するシステムが早くも中止

2015/04/30 2015/04/28

先日 Steam で MOD を販売できる機能が追加されました。手始めに Skyrim の MOD を Workshop で販売できるようになりました。しかし、本日その機能はすぐさま中止になりました。

Removing Payment Feature From Skyrim Workshop

We're going to remove the payment feature from the Skyrim workshop. For anyone who spent money on a mod, we'll be refunding you the complete amount. We talked to the team at Bethesda and they agree.

We've done this because it's clear we didn't understand exactly what we were doing. We've been shipping many features over the years aimed at allowing community creators to receive a share of the rewards, and in the past, they've been received well. It's obvious now that this case is different.

MOD 販売は当初から賛否両論だったのですが、否の意見が多くなり、Valve がこの勢力を鑑みて販売機能の停止をしました。素早い判断です。ちなみに、Skyrim を販売する Bethesda による MOD 販売擁護の意見はこちらにあります

何が問題だったのか?

今回の件に対するコメントをいくつか見たのですが、何故ダメなのかを説明したものはほとんどなくて感情的なものが多く、私には問題がよく分かりませんでした。「MOD コミュニティの崩壊」とまで言う意見もありました。MOD 制作者としてはお金が入ってきた方が良いです。

まず確認しておきたいことは、MOD を販売するかどうかは制作者が選択できたということです。無料、有料、Pay-What-You-Want の3つから選べました。つまり MOD を販売することは強制ではなくて、MOD 制作者の考えに一任されていました。今までは無料しかありませんでしたので、選択肢は多くなっています。

しかし、販売したときの分配には問題がありそうです販売価格の 30% を Valve、45% を Bethesda、残りの 25% が MOD 制作者に分配されます。MOD 制作者にあまりお金が入ってきません。もの作りに関わっていない Valve の取り分以下です。モノを実際に作った人よりも儲かり、Valve と Bethesda に搾取されています。

今回の問題はここだったのだと思います。今回の MOD 販売機能で「MOD 制作者を助ける」という理念は素晴らしいと思いますが、Valve と Bethesda の腹黒さが出ています。この分配比率について Bethesda はブログにてこう書いています。

Why we’re trying paid Skyrim mods on Steam (Updated) | Bethesda Blog

First Valve gets 30%. This is standard across all digital distributions services and we think Valve deserves this. No debate for us there.

The remaining is split 25% to the modder and 45% to us. We ultimately decide this percentage, not Valve.

Is this the right split? There are valid arguments for it being more, less, or the same. It is the current industry standard, having been successful in both paid and free games. After much consultation and research with Valve, we decided it’s the best place to start.

This is not some money grabbing scheme by us. Even this weekend, when Skyrim was free for all, mod sales represented less than 1% of our Steam revenue.

少し押しつけがましい感じがあります。「今週末は Skyrim の無料体験があったし、MOD での売り上げは Steam での売り上げの 1% 以下である」。これは「Bethesda が儲かっていないから、MOD 制作者への分配は少なくて良い」ということです。

なお、MOD 有料化の非難をしている人の中には、単に「MOD にお金を払いたくない」という人もいるはずです。「有料なら MOD なんて使わない」という人の数は多いと思われます。お金を払いたくないのは分かりますが、何でもかんでも無料でというのは…。今回の件に対するコメントを読むとそういう人が多いことが分かります。

もう少し MOD 制作者に感謝を

MOD は無料だからいろいろと自由にできるということはあると思いますし、無料だからここまで MOD 文化が広まったということもあります。それは分かるのですが、MOD 制作者へもう少し感謝を意を示した方が良いかと思います。

Skyrim の MOD などで私もいろいろと MOD を使ってきました。便利な MOD がたくさんあります。この時「この MOD 欲しい。ダウンロードしよう」と本当に手軽にできすぎて、その MOD を作った人のことにあまり思いを馳せませんでした。Steam の Workshop でもっと MOD 導入が楽になり、MOD は無料で当然と考えている人も多いでしょう。

しかし MOD を作るのは時間がかかります。簡単なものだったら良いのですが、3D モデルを作って武器を追加したり、新しいシステムを追加するなどと頑張ると、かなり時間を取られます。MOD を作るのはスキルが必要となりますし、時間を取られます。私ができないことをしてくれている人に対して感謝をしなくてはなりません。

ただ、MOD を単に有料にするとちょっと手を出しにくいので、私は Pay-What-You-Want 方式が良いと思います。これなら一度 MOD を試してからお金を払うこともできますし、金額は自分の払える範囲で払えます。

今回の Steam での MOD 販売システムでも Pay-What-You-Want を選べましたが、払った金額の 25% しか MOD 制作者に行きませんでした。今回のことで MOD は無料にすべしという勢力が多いことが分かりましたので、MOD は無料にして MOD 制作者へ直接「寄付」することができるようにするのが良いのかもしれませんね。

ただ寄付だとあまりお金が集まらないのが問題となります。それを考えるとシステム的に必ず購入金額をユーザーに選ばせるのは効果がありそうです。

私は今後 Valve は今回の MOD 販売に似たようなことをするのではないかと考えています。今回の問題は分配比率が大きな焦点だったと思いますし、そのあたりを何か考えてくるのではないでしょうか。

「ゲーム」の最新記事

その他の最新記事

About

Nomeu

ほとんどのジャンルのゲームが好きです。特に好きなのはRPG。「Xenogears」「クロノトリガー」「ペルソナ3、4」とか。ドラクエは「V」。主人公が「勇者」ではないところが好き。ビジュアルノベルは「STEINS;GATE」「Ever 17」「AIR」が好き。

どこぞの作曲コンクール最優秀賞受賞。好きなゲーム音楽は「愛のテーマ (FF)」「Heartful Cry (ペルソナ)」「夢の卵の孵るところ (Xenogears)」「凍土高原 (Kanon)」「夜の底にて (クロノトリガー)」「Theme of Laura (Silent Hill 2)」「Scarlet (みずいろ)」「bite on the bullet (I've)」など。たくさんありすぎてスペースが足りません。

ゲーム音楽以外だと「Ballet Mecanique (坂本龍一)」「月光 第3楽章 (L.v.Beethoven)」「水のない晴れた海へ (Garnet Crow)」「Angelina (Tommy Emmanuel)」「空へ… ライブ版 (笠原弘子/ロミオの青い空)」「太陽がまた輝くとき (高橋ひろ/幽遊白書)」「スカイレストラン (ハイ・ファイ・セット)」など。

Twitterのアカウントはありますがうまく扱えていません。Twitterでご連絡の際はDMだとメールが来て気付けます。