Team Muramasa による「ダンジョンRPG」。ウィザードリィ型のプレイはいつもながらの Team Muramasa の感じ。ただ文字の表示はすごく綺麗になっていて読みやすい。

名前を考えるのが大変

キャラクターの作成画面。

自分のパーティメンバーは自分で作り上げる。立ち絵、種族、職業、パラメーター、名前などをプレイヤーが選択する。私がいつも辛いと感じるのは、キャラクターの名前を自分で考えなければならないこと。最低6人分の名前を考える必要がある。キャラクターの療養中にはパーティーメンバーを入れ替えるので、だいたい10人分くらいは名前を考えなければならない。

このゲームが悪いわけでは無いのだけど、私は名前を考えるのがいつも大変だと感じる。以前の Team Muramasa のゲームではランダムで名前を決められたと思うけれど、今作はそれはない。

最近はこういう名前を考えるとき、職業で名前を付けるようにしている。魔法使いは「まほっ」、ヒーラーは「なおれー」など。この方法は結構良いのでお勧めしたい。名前を見ればクラスがすぐに分かる。「なおれー」は Bio_100% の「なのれー」と掛けていたりする。

デスペナルティーがきつい

戦闘は敵の攻撃力が強く、メンバーが死にやすい。後半は特にこの傾向が顕著で、ボスが1ターンで何度も行動し、連続攻撃をしてくるのでタンク役でも耐えきれないことが多い。味方が一人でもいなくなると戦闘が一気にきつくなるゲームなので、できる限り味方は死なせてはならない。

このゲームでは味方が死んでしまった場合、「蘇生」と「療養」をする必要がある。各キャラクターには「生命点」というものがあって、これが死ねる回数。このポイントが減ってゼロになると消滅してしまうらしい。そうなる前に「療養」をすると生命点が回復する。

このゲームデザインは別に良いのだけど、蘇生はゲーム内時間で1~2日、療養は7~8日必要となる。この間、対象となったメンバーは戦闘に参加できない。この復帰待ちの時間が長くてかなりきつい。ゲーム序盤では蘇生が終わるまでにプレイ時間が数時間かかる。ゲーム内の時間経過は敵との戦闘で進み、敵が強いほど時間が早く進む。その為ゲーム序盤の方が蘇生などに時間が掛かることになる。

つまり「療養」をすると下手をすると10時間ほどのプレイ時間が必要となる。このゲームは死に対してきつすぎる。蘇生などでメンバーが欠けた時は、パーティの戦力不足を補うため、新しくキャラクターを作ってパーティに参加させる。サブメンバーを投入するわけだ。蘇生中・療養中のメンバーは得られる経験値が少ないし、弱いサブメンバーで戦闘をすることになる。となると、ゲーム進行が停滞しがち

パーティの戦力は弱くなるし、ステージのボスとはメインのメンバーで戦いたい気持ちがある。そのため私は仲間の復帰を待って、戦闘ばかりして時間を潰すことが多かった。ここでプレイ時間が無駄に伸びてしまった。そもそも死ななければいいというのはちょっと難しい。即死もあるし、雑魚の敵でも強い敵が存在していて油断して一気にやられることもある。

ちなみに蘇生や療養はお金を払うと一瞬で終わらせることができる。しかし、そのための金額は序盤では高額すぎて払えない。これを払えるようになるのはゲーム終盤。明らかにバランスが悪いと思われる。

レベル上げ、装備探しが面倒

上で書いたように敵の攻撃力が高いことが多く、体力を上げるためにレベル上げが必要になる場面が多い。これは特にゲーム後半に必要となる。1レベル上がった程度ではあまり変わらないので数レベル上げる必要がある。レベル上げにかなり時間が掛かり、退屈な時間を過ごすことになる。

また、このゲームでは通常の戦闘では敵が装備アイテムを落とさない。店では弱い装備しか売っていない。どうやって良い装備を得るかというと、「待ち伏せ」というものをする必要がある。これはダンジョン内の決められた場所で「待ち伏せ」コマンドを使い、敵の輸送隊を襲ってアイテムを略奪するというもの。得られるアイテムのランクは幅があり、これがマジックファインディング要素となっている。

待ち伏せを行ったときの画面。

「待ち伏せ」をしたときの戦闘では、輸送隊のリーダーを倒すと宝箱のアイテムを得られる。そのリーダーは数ターンすると逃げてしまうため、すぐさま倒す必要がある。「待ち伏せ」したときの敵は強いことが多く、逆にやられることもしばしば。

強い敵と戦って装備を奪うというデザインは良いのだけど、欲しい装備がなかなか得られないこともあるし、何度も同じ場所で「待ち伏せ」できず、一旦街に戻る必要があるのが面倒。ダンジョンの「待ち伏せ」できるポイントへ行って戦闘して街に帰って、と何度も繰り返す必要がある。「待ち伏せ」をしないと装備アイテムがほぼ得られないため、装備集めに時間が掛かる。

通常の戦闘で敵から装備アイテムが落ちても良かっただろうし、店でもう少し良い装備を売ってくれても良かったと思う。

装備画面。

ワープポイントが定期的に使えなくなるは悪質

ダンジョン探索型のゲームは、繰り返し作業が多いと疲れることが多い。このゲームではその繰り返し作業を減らすため、ダンジョン内にワープポイントがある。ダンジョン内に魔石というものがあり、これにタッチすると次回からはその地点から探索を始められる。

それは有り難いことだけど、このゲームではそのワープポイントが定期的に使えなくなる。再びワープできるようにするには、ダンジョンに潜って同じ魔石にもう一度タッチする必要がある。このときに強い敵と戦う必要があり、気は抜けない。

プレイしていると何度もワープポイントが使えなくなり、その度にワープポイントまで行って敵を倒して魔石にタッチしなくてはならない。これは面倒すぎる。また、ゲーム後半は魔石のところに出る敵がものすごく強くなるので、その敵が倒せないという事態に陥った。ゲームバランスは明らかに悪い。

ストーリー薄すぎ

ストーリーは本当に薄い。信じられないくらい。世界観もよく分からないし、全体的に意味が分からない。このゲームは一応どの陣営を支持するかで3つにエンディングが分岐するというマルチエンディングのゲームなのだけど、全然魅力がない。

それにそれぞれの登場人物が身勝手すぎる。勝手にプレイヤーのダンジョン探索に付いてきてプレイヤーに命令して、敵へ突っ走ってやられている味方がいたけれど、イライラしかしなかった。それに各陣営は将来的に意見が対立するのが分かり切っているのに、表面上だけ仲良くしている。これでは会議の意味がない。それぞれの陣営のトップはこの世界のことを考えているようで自分のことしか考えていないという…。

このストーリーをいい大人が書いているわけだよね? どうなっているの? 1日しか時間がなかったのだろうか。

その他の不満点

ちょこちょことした不満点は多いので書いていると切りがない。その他の不満点を箇条書きでいくつか書いておこう。

  • ダンジョンからの帰還魔法がない
  • ダンジョン内でセーブできないため、中断できない
  • 敵の攻撃が強すぎることが多い。戦闘で時間を掛けて補助魔法でメンバーを強化してから敵を倒すという戦い方よりも、できる限り速攻で敵を倒す方向に傾く。
  • 同じダンジョンと街を行ったり来たりするのを何度もするゲームデザインなので繰り返しが多い
  • 終盤になるまで魔法が弱すぎる
  • デスペナルティーがきついこのゲームで、即死攻撃は辛い
  • UI に不親切な部分がある。デザインが悪く、欲しい情報にたどり着くまでに何度もボタンを押さなければならないものがある。
  • 「・・・・・・・・・・」と点が少しずつ表示されるウェイト時間が煩わしい。スキップさせて欲しい。
  • 会話のスキップがない
  • 魔法を選ぶ際に、魔法の種類によってページを切り替える必要があるのに説明がなくてゲーム中盤まで補助魔法に気付かなかった
  • クリアまでのプレイ時間が無駄に掛かる
  • 後ろの列にいる敵へのダメージの数値が、前の列の敵に被さって見えない。ダメージなどの数値は最前面に表示して欲しかった。

良かったところ

悪いところばかりを書いてしまったので良かったところを。

  • ゲーム全体としては並。すごく悪い部分はそんなにない。オーソドックスなプレイ感。
  • 戦闘は前ターンと同じコマンドを繰り返すというボタンがあって楽だった
  • 「待ち伏せ」で強い敵が登場し、それを倒してアイテムを得るというデザイン自体は良い
  • スキルツリーのようなものがあり取捨選択をするのは面白かった
  • 文字表示が綺麗で見やすい
  • ウィンドウサイズが簡単に変えられる
  • 日本では珍しく、日本の RPG が PC で楽しめる

「神気スキル」というものがあり、パーティが使えるスキルのようなもの。このスキルだけは、スキルツリーの選択肢のうち1つを取ると他のものは取れないというデザイン。

おわり

PC ゲームとしては日本の RPG をプレイできるのは今となっては本当に貴重で、このゲームの存在は有り難い。日本では PC 向けにゲームを発売してくれるのは珍しい。それは感謝している。

一応私は Team Muramasa のゲームは過去の作品から触れてきている。このチームによる以前のゲームはゲームが単調で止めてしまった。ただ「迷宮クロスブラッド」はクリアしたような…していないような…。どのゲームも毎回同じようなストーリーだったので、その中のどれをクリアしたのか分からない。「愛国党」というような宗教団体のメデューサのようなボスを倒した記憶が…。そこでゲームが終わった気がするので、Generation XTH のどれかかもしれない。

以前のゲームと比べると、今作は文字が本当に見やすくなった。それに全体的に画面が見やすくなったと思う。画面が見やすいというのはかなり重要で、綺麗な画面のゲームはプレイする意欲が湧く。

今作はクリアまでのプレイ時間がかなり掛かった。繰り返しやデスペナルティーに面倒さを感じながらも少しずつ進めていって、何とかクリアまで行けた。もし時間があまりないけれどこのゲームをプレイしたい人は、難易度を下げるのをお勧めしたい。そうするとかなりスムーズにクリアまで行けると思う。それでもクリアまでに数十時間はかかるだろう。

全体的なゲームの質としては「並」で、RPG 好きなら楽しんでプレイできる可能性がある。ストーリーはダメなので、戦闘がメインとなる。ただダンジョン探索型の RPG なので繰り返しにある程度の耐性がないときついと思う。このゲームは通常の戦闘でもそんなに気を抜けないので、繰り返しが嫌いな私でもそんなに飽きることなくクリアまで漕ぎ着けられた。

プレイの感じは Team Muramasa の過去のゲームに近いものがある。今作も外観は変わっているけれど、過去のゲームとかなり似ている。Team Muramasa のゲームはあまりゲームが進化しないのは気になるところではある。ゲームにおいて面倒なことが硬派で面白いと思っていたりするのかもしれない。

Official Trailer

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About

Nomeu

ほとんどのジャンルのゲームが好きです。特に好きなのはRPG。「Xenogears」「クロノトリガー」「ペルソナ3、4」とか。ドラクエは「V」。主人公が「勇者」ではないところが好き。ビジュアルノベルは「STEINS;GATE」「Ever 17」「AIR」が好き。

どこぞの作曲コンクール最優秀賞受賞。好きなゲーム音楽は「愛のテーマ (FF)」「Heartful Cry (ペルソナ)」「夢の卵の孵るところ (Xenogears)」「凍土高原 (Kanon)」「夜の底にて (クロノトリガー)」「Theme of Laura (Silent Hill 2)」「Scarlet (みずいろ)」「bite on the bullet (I've)」など。たくさんありすぎてスペースが足りません。

ゲーム音楽以外だと「Ballet Mecanique (坂本龍一)」「月光 第3楽章 (L.v.Beethoven)」「水のない晴れた海へ (Garnet Crow)」「Angelina (Tommy Emmanuel)」「空へ… ライブ版 (笠原弘子/ロミオの青い空)」「太陽がまた輝くとき (高橋ひろ/幽遊白書)」「スカイレストラン (ハイ・ファイ・セット)」など。

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