エレクトロニック・アーツ

Crysis 3 を遅ればせながらやっとプレイ。

始めに

久しぶりにプレイする Crysis シリーズ。これまでのストーリーをほとんど忘れてしまっていた。Crysis 3 ではこれまでのストーリーを短くまとめてムービーにしてくれているものの、短すぎて全然訳が分からない。Normad と Prophet と Psycho の違いって何だっけ。

過去のゲームをもう一度プレイする気力は無いので、ストーリーは文字で読んだ方が早い。もし私と同じようにストーリーを忘れてしまった人がいたら Wikipedia を読むと良い。短くまとまっていて分かり易い。

ユニークさが無くなった

Crysis シリーズは徐々にゲームがつまらなくなっている。未だに面白かった記憶があるのは Crysis の初代。初代はマップが広くて、その中を比較的自由に行動できた。それがシリーズを重ねていくと、マップが狭くなり、一本道になっていった。そうなると Crysis の良さが薄れ、他の FPS との差別化が難しくなってしまった

Crysis 3 でのユニークさは今やナノスーツだけ。当初は4パターンあったスーツのモードは、2つになった。確か Crysis 2 あたりからこうなっていると思うけれど、ここは良い変更点で、システムが分かり易くなった。わざわざスーツのモードを切り替える手間も省けた。

Crysis 3 ではアーマーとクロークの2モードがある。でもアーマーモードはほとんど使わなかった。難易度は Normal である「ソルジャー」でプレイしたけれど、アーマーの使いどころが分からなかった。高所から落ちるときに使うくらい。アーマーモードは実際のプレイで使うよりも、カットシーンなどでの主人公の自己防御として見せる役割の方が多い。

ナノスーツはクローク機能しか使わないので Crysis 3 は単なるスニークゲームになってしまった。透明になって敵を攪乱する FPS。しかしそのスニーク要素はあまり出来が良くない。スニークをする必要もあまり無い。スニークをしたいなら Dishonored など他のゲームの方が良いだろう。

スニーク要素で気になったのは敵の感が妙に良いこと。透明になって隠れているプレイヤーをうまく発見してしまう。Far Cry シリーズほどまではひどく無いけれど、敵を背後からナイフでサイレントキルするのが意外と難しい。敵がぱっと振り向くことが多い。

マップは狭く、広くても一本道

今作はチャプター毎にマップが変わる。1チャプターが1ステージという感じに近い。初代のような1つの大きなマップでいろいろなところに行くというようなものでは無い。

序盤はマップが狭い。狭い部屋を続けて歩く。中盤からはマップが広いステージもあったけれど、広くても実は一本道だったり、行かない場所が多く無駄に広いだけだったりする。マップに遊びが無い。

煩わしいシステムがいくつも加わった

タレットなどのハッキング画面。

今作ではタレットなどのデバイスにハッキングが出来る。どこかで聞いたような機能だ。BioShock 初代であったのを覚えているだろうか。BioShock ではパイプをつなぐ簡単なパズルゲームを達成するとハッキングが成功した。

それが不評だったのか、面倒なことに気づいたのか、BioShock 2 ではパズルゲームでは無くタイミングで押すだけのハッキングシステムに変わった。BioShock Infinite では廃止。

ここから分かるのは、ゲーム中に何度もハッキングする必要があるのに、その都度に変なゲームを達成しないとならないのは多くの人が煩わしいと感じていたということ。当然私も面倒に感じていた。

Crysis 3 ではなんとその面倒なハッキングシステムを追加した。上下するマークを波の形に合う時にタイミング良く押すというもの。かなり面倒だった。変なリズムゲームをプレイしている感覚。マークが動き出すまでに待ち時間があるし、6個もマークを合わせないとハッキングが完了しないものもあった。

何でこのシステムを追加したのだろう。せっかくの BioShock の教訓が忘れられてしまっている。

バイザーを使っている場面。

他にも「バイザー」を使わなければならないのが面倒だった。バイザーは望遠鏡を使うようなもので、敵をマーキングできる。これを行わないと敵のマークがミニマップ上と画面上に表示されない。それに貴重なアイテムを拾うためにはバイザーを使わないとほぼ見つけられない。バイザーを使うのはほぼ必須。

バイザーを使うと何かある方向には三角形やマークが表示され、その部分を見つめていると何があるのか分かる。三角形が敵のマーク。少し進むたびにバイザーを使って周りを見渡さなければならず、ゲームのテンポが非常に悪くなってしまっている。バイザーの使用中は銃を撃てないのもストレスだった。

マップを自由に動けるわけでは無いし、今作ではそういう要素がゲームから排除されているのにも関わらず、こういう望遠鏡的な要素をわざわざ入れる意味が分からない。視認してる敵くらいミニマップに自動的に表示させたらどうだろうか。

さらに、スーツのアンロック機能はあまり意味が無い。マップに落ちているアンロックポイントを貰えるアイテムを集め、そのポイントで機能をアンロックする。自分の好きな機能を4つスーツに追加できる。これは別に悪くなさそうなシステムだった。

でもゲームの終わりまで、このアンロックした機能を付け変える必要が無かったし、プレイしているとこのシステムのことを忘れてしまうほど必要のないシステムだった。

このアンロックシステムはマルチプレイ用なのだと思う。マルチプレイではこういう要素は楽しいと思う。Battlefield などはアンロックシステムがあるから長時間プレイしている人もいるだろう。でも今作のようにそれをシングルプレイに考えなしにただ持ち込んでくるとゲームプレイには合わないものになってしまう。

もう少し工夫が欲しかった。水中を早く泳げるアンロックなど、使う場面がほとんど無い。

ストーリーも迷走

ストーリーは映画で良くあるような話だった。そもそもエイリアンと戦っているので、そういうのが登場する映画や SF などに影響されてしまうのは仕方が無いのかもしれない。でも以前のようにスーツとエイリアンという関係があまり語られなくなった。

今作はヒューマンドラマが半分以上を占める。かつて登場したサイコという人物はナノスーツを剥がされてしまった。超人的な力があったのにそれが普通の人間に戻ってしまった。ここから苛立ちと恋愛、葛藤へと進む。その他はエイリアンをどうやって食い止めるか。この2つを見ていくストーリー。

展開はかなり急で、おかしさを感じる場面が多かった。悲しんでいた人が急に元気になったり、厳しく当たっていた人が急に優しくなったり。

シリーズの最初はエイリアンの生態を探っていくというものだったので少し楽しめたけれど、今作はどこにでもあるような普通のストーリーになってしまった。

ヒューマンドラマとエイリアンの阻止というストーリーは、Mass Effect のストーリーにかなり似てしまっている。ストーリー後半は「あ、Mass Effect で見たシーンだ」と思ったことが何度もあった。

Mass Effect と同じように、Crysis シリーズにもストーリーの限界を感じた。Crysis は 3 で終わりだろうか。 続編が出てもまた Crysis 3 と同じようなストーリーになってしまいそう。このあたりで一区切りした方が良さそう。

細かな不満点

細かな不満点がいくつかある。1つはスコープを覗いたときのセンシティビティ(マウス速度)が普段のセンシティビティと違うこと。これは同じにしておかないと操作しにくい。

2つめは FoV(視野角)が狭いこと。FoV は広げる方法があって、PCGamingWiki が良くまとまっている。細かくゲームの設定を弄りたい人は「Crysis 3 Cvar Configurator」というツールを使うとすごく楽。自分で config ファイルを弄るよりも良いので、FoV だけを変更したい人にもお勧めしたい。ちなみに Crysis 3 の設定ファイルは、デフォルトでは「C:\Program Files (x86)\Origin Games\Crysis 3」にある。

3つめは画面が見づらいこと。今作は画面がノイズまみれ。過去の記憶などが画面に重なって移るし、画面が暗いし、ブロックノイズのような演出が良く入るし。何が起きたかよく分からないカットシーンもあった。映像のエフェクトが過剰。

おわり

シングルプレイは短い。6時間ほどで終わった。実はこの6時間はほとんど楽しくなく、10時間以上プレイしているように長く感じられた。Crysis シリーズをプレイしているという感覚がほとんど無いし、ストーリーはつまらないし。映像は確かに綺麗かもしれないけれど、そんなに驚くほどの綺麗さでは無い。

こうして考えると、かつてはユニークさがあった Crysis は今ではもうたくさんある中の1つの FPS ゲームとして埋もれてしまった。他の FPS ゲームも映像が綺麗になってきているし、映像の美しさで勝負するのは以前よりも難しくなった。

Crysis シリーズはせっかく「ナノスーツ」という面白い設定があるのに、Crysis 3 ではこれをゲームプレイやストーリーにうまく組み込めていない。非常に勿体ない。

そういえば今作で登場した弓の武器。この武器はクローク中でもエネルギーをほとんど使用すること無く攻撃できるというもの。さすがにクローク中に使える武器は強い。でもそんなに目立った武器ではなかった。ゲーム終盤の弓で攻撃するシーンは笑ってしまったけれど。無理矢理に弓を使わなくても良かったのに。この弓ももう少しうまくストーリーやプレイに絡ませられたら良かった。

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Nomeu

ほとんどのジャンルのゲームが好きです。特に好きなのはRPG。「Xenogears」「クロノトリガー」「ペルソナ3、4」とか。ドラクエは「V」。主人公が「勇者」ではないところが好き。ビジュアルノベルは「STEINS;GATE」「Ever 17」「AIR」が好き。

どこぞの作曲コンクール最優秀賞受賞。好きなゲーム音楽は「愛のテーマ (FF)」「Heartful Cry (ペルソナ)」「夢の卵の孵るところ (Xenogears)」「凍土高原 (Kanon)」「夜の底にて (クロノトリガー)」「Theme of Laura (Silent Hill 2)」「Scarlet (みずいろ)」「bite on the bullet (I've)」など。たくさんありすぎてスペースが足りません。

ゲーム音楽以外だと「Ballet Mecanique (坂本龍一)」「月光 第3楽章 (L.v.Beethoven)」「水のない晴れた海へ (Garnet Crow)」「Angelina (Tommy Emmanuel)」「空へ… ライブ版 (笠原弘子/ロミオの青い空)」「太陽がまた輝くとき (高橋ひろ/幽遊白書)」「スカイレストラン (ハイ・ファイ・セット)」など。

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