Gamasutra にコミュニティポストで「ゲームのクローンを避けること」という記事が書かれた。「Threes!」が少し話題になっていることを受けて書いたのだと思う。「Threes!」のことは私もついこの前書いた

Gamasutra: Andrew Pellerano's Blog - Commodity Game Design - Avoiding Clones

Why is game cloning seemingly on the rise? Combine F2P's focus on simple-yet-addictive gameplay with a lowered barrier on releasing games, and you get the perfect market forces for the commoditization of game designs. More people can bring the same game to market in less time than ever before. In this article we'll talk about what it means to be a commodity game design and what to do if you've made one.

この記事ではコモディティ化(特別な価値のあったモノ・サービスが日用品化すること。つまり商品間の差が無くなること。)の話とクローンゲームの話が少し書かれている。クローンゲームを作られないようにする決定的な方法は書かれていない。それに記述に少し矛盾がある。そこは置いておいて、なるほどと思ったところを書きたい。

Many people talk about the mobile market's race to the bottom on game pricing and the emergence of F2P practices as a result. Because games want to be free there is an interesting observation to be made: if you create a new commodity game design and attempt to sell it, someone else will give it away for free. Customers are going to prefer paying nothing to whatever it is you're charging and the free version will become more popular.

... Since it's a commodity they[Threes! and 2048] just do price comparisons. One of them costs $1.99 and the other is Free. The free version, for no reason other than it's the free version of an excellent commodity design, will get lots of media attention and pop culture relevance. This will generate network effects and when all is said and done 2048 will see a number of users that is magnitudes greater than Threes.

括弧内は私の註。

↓ Threes! のランキング。赤い線は「アメリカ国内の、ゲームカテゴリでのランキング」の推移。青い線は「アメリカ国内全体でのランキング」。これより前、Threes! は一位だったらしい。

↓ 2048 のランキング。同時期のもの。

「ゲームの価格を下げようとする競争があり、結果として Free-to-Play が行われ出した。ゲームは無料になりたがる。そこで、新しいコモディティなゲームデザインのゲームを作って売ろうとすると、誰かがそれを無料で公開してしまう。顧客は無料を好むので、無料のバージョンの方がよりポピュラーになる」。

この文章そのものとはちょっと違うけれど、「現在モバイルアプリケーション市場では他の製品を真似することがかなり多いので、ユニークなアプリケーション(今回はゲーム)を作っても誰かがそれを真似してすぐにコモディティ化する」と考えられる。となると「無料でゲームを公開するしかない」という考えに行き着いてしまうかもしれない。法的な手段を用いるのでも何でも、ともかくユニークさを保てなさそうならそうするのが良さそうではある。

Compare this[プレイするゲームを Threes! から 2048 に切り替え、問題が無かったこと] to the literal king of commodity game designs, King. The whole point of the saga-style structure seen in Candy Crush Saga, Bubble Witch Saga, and many others is that King has taken a commodity game design (in this case match-3) and added a meta-game element to it that forces players to invest in their version of the commodity. Play Candy Crush Saga for a year straight and you might have reached level 132. If you left Candy Crush for some other clone you would have to start back at level 1.

括弧内は私の註。

ここで、コモディティなデザインのゲームの中で勝利する方法として、メタゲームの要素を足し、プレイヤーに投資させることが書かれている。つまり、自分のゲームはコモディティなゲームだとしても、プレイヤーに自分のゲームに何らかの投資させることで、同じ種類のコモディティなゲームの間で自分のゲームと他のゲームを交換できなくさせるということ。「Candy Crush Saga」はずっとプレイするとレベルが増えていく。でもここでこのゲームを止め、他の似たゲームに変えるとまたレベル1からとなる。この発想は面白い。いい手段だと思う。

今回の考えを元にして次のように考えられる。「Threes!」は当初ユニークなゲームだったけれど、すぐさまコモディティ化してしまった。このとき「Threes! をプレイし続ける理由」がなくなった。「Threes!」には「レベル」のような堆積するシステムはない。それに「Threes!」で得たプレイヤースキルは自分のものなので持ち越し可能だ。だから「Threes!」から他の類似ゲームに切り替えてもいいし、今からこのシステムを持つゲームをプレイしたい人は無料の「2048」を選ぶ。しかしこの時、「2048」から「Threes!」へ切り替える理由はない。

「Threes!」の開発者は「このゲームは類似ゲームより洗練されたシステムだよ」と書いていた。それがゲームを選ぶ人にとって魅力的に映らないと復権が難しそうだ。それか何か他の要素を付け加えるのが良いかもしれない。私としては「Threes!」を応援したいところではある。

「ゲーム」の最近記事

最近の記事

About

Nomeu

ほとんどのジャンルのゲームが好きです。特に好きなのはRPG。「Xenogears」「クロノトリガー」「ペルソナ3、4」とか。ドラクエは「V」。主人公が「勇者」ではないところが好き。ビジュアルノベルは「STEINS;GATE」「Ever 17」「AIR」が好き。

どこぞの作曲コンクール最優秀賞受賞。好きなゲーム音楽は「愛のテーマ (FF)」「Heartful Cry (ペルソナ)」「夢の卵の孵るところ (Xenogears)」「凍土高原 (Kanon)」「夜の底にて (クロノトリガー)」「Theme of Laura (Silent Hill 2)」「Scarlet (みずいろ)」「bite on the bullet (I've)」など。たくさんありすぎてスペースが足りません。

ゲーム音楽以外だと「Ballet Mecanique (坂本龍一)」「月光 第3楽章 (L.v.Beethoven)」「水のない晴れた海へ (Garnet Crow)」「Angelina (Tommy Emmanuel)」「空へ… ライブ版 (笠原弘子/ロミオの青い空)」「太陽がまた輝くとき (高橋ひろ/幽遊白書)」「スカイレストラン (ハイ・ファイ・セット)」など。

Twitterのアカウントはありますがうまく扱えていません。Twitterでご連絡の際はDMだとメールが来て気付けます。