『Hydrophobia: Prophecy』レビュー - 荒削りな Tomb Raider
Steam の Midweek Sale で$3 で購入。このゲームは水に気を遣っているらしい。タイトルもそれを表している。私は Metacritic のレビューを見てから買ったのだけど、そのレビューほど良さを感じなかった。
ゲームの各要素について
ゲームはアドベンチャーゲームで、そこにパズル要素が入っている。一応シューティング要素もあり、全体的には出来の悪い Tomb Raider という印象。このゲームは主人公が火に当たったり、電流に触れたりすると一瞬で死んでしまうのだけど、操作性が悪くて細かな操作ができないため、結構死にやすい。思った通りの動作が出来ないのでイライラしてしまう。
また、カメラワークが悪い。水に入る時などに視点が勝手に切り替わるので、自分がどこを向いているのか分からなくなるし、水に潜った直後は操作が効かないので敵に攻撃されている時などの忙しい場面では、イライラが募る。そして、このゲームは水中でかなり映像酔いしやすい。潜ったり浮かんだりする事が多いのでカメラ視点の切り替わりが多く、気分が悪くなりながらのプレイだった。
パズル要素は何度も何度も同じものを解かされる。解法が全く同じなので作業になってしまっている。それに、実はパズル要素は種類が少ない。ゲーム中は種類が少ないパズルを何度も解くという拷問。
シューティング要素もある。しかし、これはおまけ程度のものなので作業感が漂う。銃は1つだけなのだけど、弾薬だけは数種類ある。でも、最初から入手している撃ち放題の弾薬だけで十分だった。敵との撃ち合いは全く楽しくない。
ストーリーは本当に惹き付けられない。ゲームの最初で船が攻撃を受け、艦内に水が入ってきてしまう。攻撃はテロリストによるものだと分かっていくのだけど、とりあえず主人公は脱出することを優先する、というストーリー。このストーリーは本当に内容が薄い。こんなストーリーに惹き付けられる人はいるのだろうか。それに、ゲーム中は主人公はずっと仲間からの通信で指示を受けて進む。「ここへ行け、次はここだ、次は…」。本当にお使いゲームだね。指示を受けて指示通りに行動し、脱出する。これではお使い系脱出ゲームでは無かろうか。
グラフィックスは少し古さを感じる。「水が綺麗」などという評価も見るのだけど、そこまで綺麗さは感じない。水の流動に関する物理エンジンは確かに少しは見られる。でも、少し変なところもある。実際の水はこんな風に流れないよ、と感じることもしばしば。このゲームのグラフィックスは Beyond Good & Evil を思い出させる。でも Beyond Good & Evil の方が綺麗かもしれない。
このゲームには日本語字幕が含まれている。でも、この日本語訳は少しおかしいところがある。でも、うまく補完して訳したなと思うところもあり、不思議な感じ。上の画像のように Excite 翻訳したのかなと思う時もあれば、これは人間が訳したな、という部分もある。ストーリーが分からなくなるほど酷い訳でも無いので、何とか理解できる。
まとめ
ゲーム中のイライラの集大成として、プレイ時、Act 3 でそろそろゲームが終わりかもと感じたところでゲームが強制終了した。再び起動したらなんとセーブデータが消えており、ロードが選択できなくなっていた。ゲーム中は作業感とつまらないストーリーでイライラし、それでもクリアまではプレイしようとしたのだけど、セーブデータが消えてイライラ。Act 3 で音楽が盛り上がってきたところだったので、もう少しで終わりだったのでは無いだろうか。このゲームは荒削りな Tomb Raider という表現がぴったりのゲームだった。
イライラしながらゲームするのは良くないね。そこで私はゲームをクリアしたことにしてアンインストールした。