『艦これ』と『モンパレ』を比較して - 「艦これ」はプレイヤーに対する行動制限がきつい

2019/06/06 2013/10/20

艦隊これくしょんのプレイヤーに対する行動制限

「艦これ」をプレイしていて、戦艦のダメージ回復に時間が掛かり、プレイヤーに対する行動制限が気になってしまった。

「艦隊これくしょん」ではプレイヤーが保有するキャラクター(= 戦艦・女の子) が戦闘でダメージを受け、それを回復(修復) する際に時間が掛かる。キャラクターのレベルが低いうちは数分で終わるけれど、レベルが高くなってくると回復時間がどんどん長くなっていく。レベル10あたりでは20~30分掛かる。強いタイプの戦艦はもっと時間がかかる。

レベル10は数時間で到達できるので別に高いレベルというわけでは無い。ここで私は恐ろしくなってしまった。「もしレベル30とかになったら、回復に数時間かかるのか?」と。1日1回の出撃しか出来なかったらゲームが進まない。

1枚目: 電 LV 2。大破(ダメージを大きく受けた) の状態で数分で回復が終わる。
2枚目: 電 LV 10。小破の状態で12分回復に時間が掛かる。

戦闘ではどうしてもダメージを受けるので、回復せざるを得ない。回復せずにいて戦闘でダメージを受けるとキャラクターがロストしてしまう。ゲームデザイン的に必ず回復が必要になる。ゲームを始めたばかりの頃は回復に掛かる時間が短いので何度も繰り返し戦闘が出来るけれど、戦闘をしていくうちにレベルが上がって回復に時間が掛かるようになり、ダメージが怖くなってくる。

もちろん回復をすぐさま終わらせられるアイテムは存在する。リアルマネーで買える。5回で 300 円のパックなので、1回 60 円。私にとっては高い。「本が1冊買えるじゃないか」と思ってしまう。私にとっては本よりは価値が無い。

なお、戦艦を泊める「ドック」という、キャラクターを回復させられる場所にも制限がある。最初から2つあり、キャラクター二人を同時に回復させることが出来る。1000 円を払うとドックを追加できる。通常6人で戦隊を組むので、戦闘ではもちろん6人がダメージを受ける可能性がある。

ドックに入れないとダメージが回復しないので、回復しなければならないキャラクターが多い時は、ダメージを受けたキャラクターの回復が終わったら、他のダメージを受けたキャラクターをドックに入れるという作業をプレイヤーがしなくてはならない。ドラゴンクエストや Final Fantasy でベットが2つしか無かった時を想像して貰えると分かり易い。

「艦これ」はキャラクターをドックに入れるのを自動的にやってはくれないので、プレイヤーがゲーム状況をチェックしていない時間が損になりやすい。「艦これ」は他にも時間が掛かる行動が幾つかあり、そういった時間の掛かる行動を「プレイを終えて眠る前にやっておこう」などと効率的なプレイ方法を考えなくてはならない。

「艦これ」は待ち時間が多く、プレイが待ち時間によって分断されやすいと言える

ドラゴンクエスト モンスターパレードでは

「モンパレ」では、一日の行動回数があらかじめ決まっている。例えば10回などと決まっており、その回数しか場所を移動できない。戦闘は1移動につき複数回ある。回復はいつも通り宿屋で、ゲーム内通過で。行動回数を回復するアイテムはあるけれど、リアルマネーでは購入できない。

左下の「スタミナ」が行動回数。

「モンパレ」ではモンスターを仲間にする確率を上げる「にく」というアイテムをリアルマネーで買うことが出来る。一番安い「にく」で1個 100 円ほど。高い肉になるほど仲間に出来る確率を上げられる。これは私にとっては高い価格。ゲーム内の肉を買うより現実の肉を買った方が…。「モンスターが仲間になる可能性が上がる」だけのアイテムに私はお金を払えない。

「モンパレ」はゲームをプレイする際にプレイヤーが受ける制限は「行動回数」のみ。行動回数は明日には自動的に回復する。

プレイヤーがリアルマネーを払わないことによるデメリットは、モンスターが仲間になりにくいことだけ。

比較してみると

比較してみると、「艦これ」では回復に時間が掛かり、プレイ時には待ち時間が多い。戦闘をしてダメージを受けるとそのキャラクターの人数分、回復をしなければならない。戦闘数分、回復数十分以上。なんか病院の診察みたいだ。回復などのアクションの待ち時間を有効に使うため、ゲーム内での効率的な行動を考えなければならなかったりして、そこが面倒だ

「モンパレ」は1日で行動できる回数に制限があって一日中ゲームをプレイをすることは出来ないけれど、プレイ時には待ち時間が無く、プレイが「艦これ」のように待ち時間で分断されることが無い。「艦これ」はどんどんプレイしようと思うと待ち時間が終わったら次のアクションを決めなければならないので、一日中待ち時間を気に掛けて少しずつ操作しなければならない。リアルマネーで解決する問題ではあるけれど、何度もアイテムを購入することになるので合計するとかなり高くなる。

待ち時間のことを考えなくてはならない「艦これ」よりも「モンパレ」の方が気が楽だ。それに、「モンパレ」はリアルマネーを払えばたくさんプレイ出来るシステムではないのは運営側の誠実さを感じられ、好感が持てる。

細かいことを言うと、「モンパレ」はゲームの更新情報を公式サイト上で頻繁に公開してくれているのも私は好感を持っている。RSS でも情報を取れる。「艦これ」は Twitter 上だけ。情報を取りにくい。そもそも私が「艦これ」をずっとプレイ出来なかったのは新規プレイに関する重要な情報を受け取れなかったからである。

ただ「モンパレ」は Yahoo! を介するシステムでなければもっと良かった。Square-Enix でもブラウザゲームを含めたオンラインゲームのアカウントがあるので、そちらで一元管理して欲しかった。ゲームだけのために Yahoo! に個人情報を渡すのは躊躇われる。

待ち時間システム VS 一日の行動回数制限

大まかに言うと今回の話はオンラインゲームにおける「待ち時間システム VS 一日の行動回数制限」に近い。私はもちろん一日の行動回数制限の方を支持したい。プレイが待ち時間で分断されるのは不快だ。

一日中ゲームをしたい人にとってはどちらも良くないだろう。これらのシステムのゲームは一日中ゲームをしたい人を受け入れていない。

最近はスマートフォンのゲームやブラウザゲームでこういったシステムが多い。まずはプレイヤーに無料でプレイさせ、次に不便さなどを感じさせ、それを解消するためにプレイヤーにお金を払ってもらう。

私としては楽しいゲームなら無料でプレイする気は無いけれど、最近のこういったゲームはお金が掛かりすぎるように思う。それに待ち時間などの変な制限が多い。長くプレイしてもらいたいのは分かるけれど…。

なので私は買えば制限の掛からない従来のゲームの方が好き。「艦これ」に待ち時間が無かったらもっと面白いんじゃ無いだろうか。実を言うと私は「艦これ」のプレイ中ずっと、アリスソフトの「大帝国」というゲームを頭に思い浮かべていた。

まぁ「大帝国」よりも「戦国ランス」の方が面白いけれど、戦艦ものとしては「大帝国」の方が似ている。

大帝国

戦国ランス

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Nomeu

ほとんどのジャンルのゲームが好きです。特に好きなのはRPG。「Xenogears」「クロノトリガー」「ペルソナ3、4」とか。ドラクエは「V」。主人公が「勇者」ではないところが好き。ビジュアルノベルは「STEINS;GATE」「Ever 17」「AIR」が好き。

どこぞの作曲コンクール最優秀賞受賞。好きなゲーム音楽は「愛のテーマ (FF)」「Heartful Cry (ペルソナ)」「夢の卵の孵るところ (Xenogears)」「凍土高原 (Kanon)」「夜の底にて (クロノトリガー)」「Theme of Laura (Silent Hill 2)」「Scarlet (みずいろ)」「bite on the bullet (I've)」など。たくさんありすぎてスペースが足りません。

ゲーム音楽以外だと「Ballet Mecanique (坂本龍一)」「月光 第3楽章 (L.v.Beethoven)」「水のない晴れた海へ (Garnet Crow)」「Angelina (Tommy Emmanuel)」「空へ… ライブ版 (笠原弘子/ロミオの青い空)」「太陽がまた輝くとき (高橋ひろ/幽遊白書)」「スカイレストラン (ハイ・ファイ・セット)」など。