『ドラゴンクエスト モンスターパレード』レビュー - ドラゴンクエストのブラウザゲームはどんな感じ?

2019/06/06 2013/08/31

現在ベータ中のブラウザゲーム「ドラゴンクエスト モンスターパレード」をプレイ。数日後には正式サービスが開始される。

ゲームをするには Yahoo! アカウントが必要なことはちょっと戸惑う。Square-Enix のアカウントでプレイさせてくれるならもっと良かった。ゲームは登録さえすれば誰でもすぐにプレイ出来るのは良い。

プレイしてまず思ったのは、あらゆる画像が綺麗だということ。その上、立ち絵は動くし、モンスターが可愛らしいし、見た目は文句が無い。

戦闘は自動戦闘。自分の仲間モンスターを配置しておくと、勝手に敵に向かって攻撃してくれる。楽ではあるけれど、申し訳無いけどちょっと眠くなってしまった。

チュートリアルで戦闘中に仲間モンスターをつまみ上げられるよ、と教えてくれる。

ももんじゃをつまみ上げているシーン。

チュートリアルでは、体力が少なくなった仲間をつまんで後ろに下げるのに使うとだけ教わったけれど、どうやらこれは敵の攻撃を避けるのにも使えるようだ。敵の攻撃タイミングを見計らって、自軍の最前線にいる仲間も一瞬持ち上げると敵からの攻撃を避けられる。

これが分かってからは戦闘が眠くならなくなった。良く出来ている。このシステムをチュートリアルで教えた方が良いのでは無いだろうか。ただつまみ上げは万能では無く、どうやらつまみ上げた仲間は攻撃までの待ち時間がリセットされるようで、つまみ上げると攻撃するまでが遅くなる。この兼ね合いが面白い。

敵のモンスターがどうやって仲間になるのかというと、決められたポイントまでの旅が終わった後に道中で倒したモンスターが仲間になるかどうかの判定に入る。この時に肉を与えると仲間になる確率にプラスを出来る。チュートリアルで肉を幾つか貰ったけれど、私はまだ肉を手に入れる方法が分からなかったりする。

今までの印象ではちょっとモンスターが仲間になりにくいように思う。しかし戦闘がそこまでシビアでは無いので、仲間が増えなくても何とかなる。

仲間になったモンスターは「パレード」に配置する。パレードは戦隊というか。ここが面白いシステムで、仲間モンスターの重さの合計が上限値を超えないように配置する。上の画像では右にある重さ 49 が上限値。レベルが上がると上限値は増えていく。各モンスターの重さはすぐ下のステータスの一番右にあるおもりのアイコンに書かれている。ももんじゃなら「11」、スライムなら「9」というように。

つまり仲間にしたモンスターをすべて配置できるのでは無く、従来のドラクエのように戦闘は4人までなどと決められているのでも無く、「重さ」で配置する。たぶんランクが低いモンスターは軽いのだろう。なので仲間を大量に配置したいならランクが低いモンスターをたくさん置く方法になるだろうし、ランクの高い仲間を配置するなら少数の戦隊になる。(そういえば「パズル&ドラゴンズ」もこのシステムかも。) このシステムはパーティを作り上げるのが面白い。

総評

Trailer Video

今までプレイしたブラウザゲームのどれよりも面白かった。ただ私がプレイしたブラウザゲームの数は少ないし、「艦隊これくしょん」はまだプレイしていないので分からないけれど。戦闘中は仲間をつまみ上げるなどしなくても何とか勝てるし、頑張るなら敵の攻撃の直前に仲間のモンスターをつまみ上げれば良い。こうやってプレイヤーによって戦闘の忙しさが変わるこのシステムは面白いと思う。

何より好感を持ったのはやはり画像の綺麗さ。会話中の立ち絵が動くなんて! ドラクエ史上初だろうか。私が知らないだけで 3DS などで出ている最新のドラクエは立ち絵が動くのかもしれない。些細なことではあると思うけれど、立ち絵が動くことによってドラクエが一層洗練されたように感じた。つまみ上げた時のモンスターの絵も可愛い。あと文字が綺麗で読みやすいのも良い。

全体的には好印象だったけれど、操作方法は少し不満がある。マウスの左クリックだけでプレイ出来ると言えば聞こえは良いけれど、入力方法が少なくて不便さがある。スペースキーとZキーも使えるシステムになっているのだけど、やはり右クリックも使えるようにして欲しかった。他のゲームの癖で、ウィンドウを閉じる時につい右クリックを押してしまう。すると Flash のメニューが出てしまう。

「基本無料」のブラウザゲームなので、お金を払えば何か有利になる部分があると思う。このゲームにも他のゲームのように「スタミナ」システムが存在し、1日の内にゲーム内で動ける量が決まっている。そのスタミナは馬に食べさせる「にんじん」というアイテムで回復できるようなので、これを実際のお金で買えるようになるのではないだろうか。他にモンスターが仲間になる確率が上がるアイテム(肉) は買えるとマニュアルに書いてある。しかし今のところ、あまりお金にがめつい感じを醸し出していない。まだ正式サービスが始まっていないからだろうか。

ただ、このゲームは他の人との相互作用に薄いと感じた。他のプレイヤーと一緒に冒険が出来る訳では無い。もしかすると他のプレイヤーとパレードのモンスター同士を対戦させるようなシステムはあるかもしれない。あと、誰も見ていないような地域チャットがあるにはある。強いモンスターを手に入れるのは「人に自慢するため」という面があると思うので、他のプレイヤーを巻き込んだシステムにしないと厳しそうだ。

しかし、私は一人でプレイでき、ストーリーがしっかりしているブラウザゲームがあればクリアまでプレイすると思う。このゲームはこれにちょっとだけ近い感じがある。ストーリーは MMO RPG のような「あってないようなもの」では無く「ほんの少しある」という感じだった。

個人的な好みにはなるけれど、ゲーム自体がしっかりしているなら、プラットフォームがブラウザのゲームは他のプラットフォームのゲームのように、月額課金では無く1回買えば良いパッケージとしてなら買っても良いと思っている。例えば、オンラインゲームでは無く、ブラウザでプレイ出来るドラクエ 12 があるなら私は買うと思う。Chrome でプレイ出来る一人用ゲーム "Don't Starve" のような、ああいうゲームが増えて欲しい。

「ドラゴンクエスト モンスターパレード」は暇があったらもう少しプレイしてみようと思うけれど、いつの間にか忘れてしまいそうだ。

「ゲーム」の最新記事

その他の最新記事

About

Nomeu

ほとんどのジャンルのゲームが好きです。特に好きなのはRPG。「Xenogears」「クロノトリガー」「ペルソナ3、4」とか。ドラクエは「V」。主人公が「勇者」ではないところが好き。ビジュアルノベルは「STEINS;GATE」「Ever 17」「AIR」が好き。

どこぞの作曲コンクール最優秀賞受賞。好きなゲーム音楽は「愛のテーマ (FF)」「Heartful Cry (ペルソナ)」「夢の卵の孵るところ (Xenogears)」「凍土高原 (Kanon)」「夜の底にて (クロノトリガー)」「Theme of Laura (Silent Hill 2)」「Scarlet (みずいろ)」「bite on the bullet (I've)」など。たくさんありすぎてスペースが足りません。

ゲーム音楽以外だと「Ballet Mecanique (坂本龍一)」「月光 第3楽章 (L.v.Beethoven)」「水のない晴れた海へ (Garnet Crow)」「Angelina (Tommy Emmanuel)」「空へ… ライブ版 (笠原弘子/ロミオの青い空)」「太陽がまた輝くとき (高橋ひろ/幽遊白書)」「スカイレストラン (ハイ・ファイ・セット)」など。