『キャストパズル』レビュー - 立体パズルで頭が痛い

2019/06/06 2013/08/04

知的立体パズルゲーム キャストマーブル

ディスプレイ上のゲームではなく、最近の実物のゲームはどんな感じなんだろうと思い、色々と検索してみたところ、「キャストパズル」という立体パズルを見つけた。

実はこのキャストパズルを購入する前には、ジグソーパズルが立体になったような「4D パズル」や「3D パズル」というものが最近は流行っている様だったのでこちらを買おうかと思っていた。

4D CITY SCAPE TIME PUZZLE 東京 77-046

しかしどうやら完成までに時間がかかるらしい。その為こちらは諦め、知恵の輪などで有名な立体パズルにした。今回はハナヤマという会社が作っている知恵の輪パズル「キャストパズル」シリーズを購入。買ったのは3点、「ドーナツ」「マーブル」「エニグマ」。「エニグマ」は最高難易度らしい。

ドーナツ

キャストパズル ドーナツ

Amazon から荷物が届いたら、まずはこういったパズルへ慣れる為、難易度が低そうな「ドーナツ」を試す。難易度はパッケージに「4」と書いてある。最大は難易度6らしい。6中の4なので難しめ、なのだろうか。初めて見た時は「動かせる空間がほとんどないのにこれが外れるのか」と感じた。

「ドーナツ」は二つの輪が組み合わさった形状をしていて、パズルを解くと、寝かせた輪を横から水平に切った半ドーナツ状の輪4つに分解できるらしい。ガチャガチャすること10分、何とか分解できた。

意外にも簡単だったという印象。「ドーナツ」は構造上のヒントが多いので取っつきやすかった。ただパズルを元の形状に戻すのに少し苦労した。分解した時を思い出して、さらにドーナツの構造を見ながら何とか戻せた。

マーブル

知的立体パズルゲーム キャストマーブル

「ドーナツ」で少しパズルに慣れ後、次は「マーブル」。「マーブル」は四角形のケースの中に球が挟まったような形状。難易度は5らしい。Amazon でのレビューでは「芸術的なパズル」とあったので期待していた。確かにパズルの可動部分は美しい。

弄ること5分、可動部分が少ないので分解するためにはどうすれば良いのかは何となく分かった。しかし、構造上このパズルは手で弄りにくい。持った部分が可動部で動く。それに、キャストパズルは構造をよく観察するのが重要なのだけど、「マーブル」は構造が隠されるように作られているのでその全体像を掴みにくい。

さらに弄ること20分、やっと分解できた。このパズルを分解する時、その動きの意外さに驚いた。Amazon での「芸術的」という評価はこの時の為にあったに違いない。芸術と言っても絵画のような芸術では無くて、数学的なものに近い。分解した後のパズルの作りが良く出来ている。

分解したパズルを元に戻すのにも一苦労した。構造がどうなっているかは分かっているのだけど、狙ったようにうまく戻せない。「直感的に戻してはダメだ」、「パズルを分解した時の逆をやろう」と、考え方を変えた戻し方にしたら比較的楽に戻すことが出来た。戻し方もちょっと芸術的に思える。

私としては「マーブル」よりも「ドーナツ」の方が「パズルゲーム」としては好き。ドーナツはパズルを解くためのヒントがあってそれを見つけるのが楽しかったけれど、「マーブル」はヒントらしいヒントが少ない。その為、構造は美しいけれど、ゲームとしてみるとあまり楽しくは無かった。

エニグマ

知的立体パズルゲーム キャストエニグマ

「エニグマ」は Eldon Vaughn によって作られ、1975年アメリカ特許を取ったらしい。なかなか古い。難易度6。

3つのアクセサリーが絡まったような形状。最初、何をしたらいいのか全く分からなかった。弄ること2時間。パズルは鉄でできているので手が鉄くさい。弄っているうちに構造上のヒントをいくつか見つけられた。

このパズルは良く出来ている。私はこのオブジェクトの1つ1つの形状を見て、パズルを解く人を騙すためにわざと変な構造にしているのだろうと思っていたら、そうではない。解くのに必要な構造をしている。よく観察すると「あれをこうしないと解けない」と見た目から分かり、さらに、この変な構造をうまく利用してパズルを解かねばならない。構造上のヒントと言えるけれど、「ドーナツ」よりもはるかにパズル自体が良く出来ている。

弄っていたらパズルは随分進んで、絡まりも少なくなってきたと自分では思うのだけど、まだ解けない。もう1、2手ほどで解けそうなのだけど、ここから何をしたらいいのか分からない。パズルを解くためには「ここがこうならなければならない」とは分かるけれど、それをするための動作をどうしたらいいのか分からない。

ここまでのパズルはまさに「立体」パズルだった。「エニグマ」では解法を平面的に捉えてはダメで、立体的に捉えないと解けない。本当に良く出来たパズルだと思う。パズルを解く楽しさは、上の2つよりもかなりある。

暑い中ずっとエニグマを弄っていたら、随分と体力を減らされ、頭がぼーっとしてきたので取りあえず中断して今この感想を書いている。解けたら気持ち良さそうなので答えは見ないでもう数日頑張ってみようと思う。

ちなみにキャストパズルでは「答え」は商品に含まれていない。YouTube 上でキャストパズルを解いてその動画をアップロードしてくれている人がいるのでそれが答えとなる。有り難い。動画をアップロードしてくれている人がいなかったらずっと答えが分からないかも知れない。

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About

Nomeu

ほとんどのジャンルのゲームが好きです。特に好きなのはRPG。「Xenogears」「クロノトリガー」「ペルソナ3、4」とか。ドラクエは「V」。主人公が「勇者」ではないところが好き。ビジュアルノベルは「STEINS;GATE」「Ever 17」「AIR」が好き。

どこぞの作曲コンクール最優秀賞受賞。好きなゲーム音楽は「愛のテーマ (FF)」「Heartful Cry (ペルソナ)」「夢の卵の孵るところ (Xenogears)」「凍土高原 (Kanon)」「夜の底にて (クロノトリガー)」「Theme of Laura (Silent Hill 2)」「Scarlet (みずいろ)」「bite on the bullet (I've)」など。たくさんありすぎてスペースが足りません。

ゲーム音楽以外だと「Ballet Mecanique (坂本龍一)」「月光 第3楽章 (L.v.Beethoven)」「水のない晴れた海へ (Garnet Crow)」「Angelina (Tommy Emmanuel)」「空へ… ライブ版 (笠原弘子/ロミオの青い空)」「太陽がまた輝くとき (高橋ひろ/幽遊白書)」「スカイレストラン (ハイ・ファイ・セット)」など。