ノーマルを20時間ほどでクリアした。このゲームは評価が高く、確かに私も最初はその評価ほどに楽しめたけど、段々とプレイするのが嫌になってくるゲームだった。

このゲームはターンベースのストラテジーゲームで、RTS ゲームをターン性にしたような感じの印象だった。とは言っても日本でのマス目があるストラテジーゲームとは違う。ロボット大戦とかディスガイアとか。プレイ動画を貼り付けておいたので、そちらを見て貰えると分かり易いと思う。

↑プレイ動画

プレイし始めは格段にワクワクできる

最初は出来ることが多く、Unknown な Enemy への対策を立てる秘密基地を自分色に作り上げることに興奮できる。言ってみれば The Sims で自分の家の家具の配置をするようなワクワク感がある。出来ることはたくさんあり、捕獲した敵の尋問や解剖、それを元にした科学アイテムの作成、電波がみゅんみゅんとした施設などを作ったり。これらを研究は自分の好きな順番で行い、施設も好きな様に地下に作り上げられる。

この時の楽しさがこのゲームの最高潮。今プレイしている人がいればこの時を楽しんで欲しい。「テーマパーク」という遊園地を作るゲームと同じ楽しさ。そこにたまに戦闘が入ってきて、研究などをするための素材を集めてくる状態に近い。

戦闘も悪くは無い。かなりカジュアル寄りのシステムだけど確かに分かり易い。PCゲームの RTS の複雑さを考えれば可笑しいほどシンプルなシステムで、私は最初タブレット向けに作ったゲームなのかと思ってしまった。このシンプルさ故に誰でも楽しめるゲームではある。

中盤あたりから悪いところが目に付くように

しかしテーマパークを作り上げるワクワク感になれてきた中盤あたりからは、悪いところが目に付くようになる。

例えば、カメラワークの悪さ。戦闘時は上からの見下ろし画面なのだけど、90度ずつしか回転できないので見たいところが見えないことが良くある。それに攻撃時や移動時にカメラを自動的に動かして格好良いように画面に映してくれるけれど、これが全然ダメ。通常はプレイヤーのキャラクターと敵が両方映り、攻撃を敵へ発射している画面が移る。でも実際は全然違う方向を映していたり、カメラの位置がおかしくて銃の一部分のみを拡大させているように変に移ったりする。移動時のカメラワークも悪く、走っているキャラクターの背中をガクガクと揺れるカメラで捉えている映像。これでは見ていると酔ってしまうので、私はこの時はいつも画面から目を背ける様にしていた。

そして操作性の悪さ。画面の回転もボタンを押してから少し遅れがあるし、味方キャラクターの移動はいちいちその動作を見ていないならずスキップできない。壁の陰などへの移動はカーソル位置が安定しないし、2階建ての建物の内部にいるときは1階と2階のフロアのどちらを指しているかシステムが迷うことが多い。さらに、操作時のバグが多くて、射撃などのアクションボタンを押しても押していない事になる事が多いし、リロードを押しても全然リロードをしてくれない事や、味方の移動が出来ない事もある。かなりストレスが溜まる。

私が戦闘時に一番困ったのは、どこに移動すれば敵に攻撃できるか分からない事だった。敵はキャラクターが視認できないと攻撃できないのだけど、私が当然ここからなら視認できて攻撃できるだろう位置にキャラクターを移動させても、そのキャラクターからは敵が見えない事が 良くあった。このゲームは戦闘システムがかなり簡略化されており、その弊害でどの位置から敵へ攻撃できるのかがプレイヤーには分からない。キャラクターの移動のやり直しも出来ないので、思ったように敵へ攻撃できないことが多く、無駄なセーブ&ロードの繰り返しが多くなってしまった。

ゲーム全体では、敵とのランダムエンカウントがかなり面倒。ランダムエンカウントにはストーリーは無いので、毎回同じように敵と戦闘するだけ。面倒だと言ってランダムエンカウントした敵との戦闘を避けると、その戦闘が発生した国のパニックレベルが上がり、その国からプレイヤーの秘密基地への援助を受けられなくなってしまう。それに敵と戦闘しないと研究の素材が集まらないし、アイテム作成の素材も集まらない。結局ランダムエンカウントはほとんどの場合するしかない。最初は戦闘も面白いけれど、何度か行うと同じ事の繰り返しだと分かってしまう。カジュアルゲームは全体的に繰り返しのプレイの魅力が弱い。

終盤は「早く終われ」と願いながらのプレイ

ランダムエンカウントへの疲れや戦闘に飽きてくると、「もう早くクリアしたい」という願いが心の底から湧き出てくる。ここで私は「早く終われ」と願ったけれど、この時点でプレイを止める人も多いだろう。最初はあんなに面白かったゲームが終盤には早く終わって欲しいとは。

終盤は敵が強くなり、かなり理不尽な戦闘が多い。2回攻撃してくる敵や、範囲攻撃してくる敵、遠くから絶対避けられない攻撃をしてくる敵。このゲームは基本的には待ち伏せしている方が強いので、敵のいる場所へ攻めていくプレイヤーはいつも不利な立場にある。プレイヤーが敵を発見した時、プレイヤーのターンにもかかわらず敵はその時に移動できるので、プレイヤーは不利な立ち位置になってしまうことも多い。終盤は理不尽さをよく感じた。

ラスボス戦もかなり理不尽で、お金が豊富にあった人以外はかなり苦戦したと思われる。私もお金があまり無かったので適当に最終決戦へ突っ込んだら苦労した。何度かロードを繰り返し何とか勝てたけれど、あの戦闘は二度とやりたくない。

ストーリーが意外にも無い

未知の敵との対策と戦闘を描くのがこのゲームのストーリーで、ET のような宇宙人と戦うところから始まる。始まったのは良いが、ゲームを進めていってもほとんどストーリーが進まず、ストーリーは存在しないと言ってしまっても良いような気がする。エンディングでも私は Mass Effect をプレイしている錯覚にとらわれ、今プレイしているのは違うゲームだということを確認しなければならなかった。

「未知の敵はいったい何なのだろう」「地球に来てどうするつもりなのか」とプレイヤーをワクワクさせるような台詞があるが、確かに風呂敷は広げるだけならいくらでも出来る。それを包むのは難しい様だ。

まとめ

終盤は面倒な事が多かったので悪いところを多く書いてしまったけれど、カジュアルなストラテジーゲームとしてはなかなか良いゲームだと思う。システムは覚えることがほぼ無いし、その他の部分も分かり易い。シンプルさ故に痒いところに手が届かない部分が多いけれど、それはゲーマーだけが抱く評価かも知れない。私の評価は上に書いたとおり。

RTS ゲームの初心者向けゲームが Warhammmer 40,000: Dawn of War II で、ターン性ストラテジーゲームの初心者向けはこの XCOM: Enemy Unknown と言える。取っつきやすさは確かにあり、最初は全部が面白いのでその部分は評価できる。それに日本語に対応しているのも取っつきやすさに貢献している。一応書いておくと難易度は4つあり、ゲームを難しくも出来る。ただ難しくするとより理不尽にはなりそう。

プレイし始め面白かっただけに、中盤からの面倒さが惜しいゲームだった。上では書かなかったけれど、中盤あたりでキャラクターのレベルが限界に達するのも影響があったかも知れない。中盤で成長限界を迎えるので、「戦闘をしても意味が無い」から戦闘が面倒になった面もあった。もう少しキャラクターの成長を弄れたり、装備が多かったりすればもう少しのめり込めたと思うけれど、そうなってくると日本製のゲームをプレイした方が楽しいような…。

このゲームは「未知の宇宙人との戦闘」という映画にありそうなテーマのゲームなのに、ストーリーが薄いのは何を考えているのか分からない。私はこのゲームにストーリーはほぼ無いと思うので、もしストーリーに興味を惹かれてプレイしようか迷っている人がいたら、導入が似た様なストーリーの映画を見る方をお勧めしたい。

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Nomeu

ほとんどのジャンルのゲームが好きです。特に好きなのはRPG。「Xenogears」「クロノトリガー」「ペルソナ3、4」とか。ドラクエは「V」。主人公が「勇者」ではないところが好き。ビジュアルノベルは「STEINS;GATE」「Ever 17」「AIR」が好き。

どこぞの作曲コンクール最優秀賞受賞。好きなゲーム音楽は「愛のテーマ (FF)」「Heartful Cry (ペルソナ)」「夢の卵の孵るところ (Xenogears)」「凍土高原 (Kanon)」「夜の底にて (クロノトリガー)」「Theme of Laura (Silent Hill 2)」「Scarlet (みずいろ)」「bite on the bullet (I've)」など。たくさんありすぎてスペースが足りません。

ゲーム音楽以外だと「Ballet Mecanique (坂本龍一)」「月光 第3楽章 (L.v.Beethoven)」「水のない晴れた海へ (Garnet Crow)」「Angelina (Tommy Emmanuel)」「空へ… ライブ版 (笠原弘子/ロミオの青い空)」「太陽がまた輝くとき (高橋ひろ/幽遊白書)」「スカイレストラン (ハイ・ファイ・セット)」など。

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