『Dark Souls』レビュー - プレイ所感
Dark Souls: Prepare To Die Edition をプレイ。このシリーズというか、この系統の作品は今作が初めて。評価が高いのは前から知っていて、日本製のゲームが元なので日本人としてはそれは嬉しい。このゲームは日本版のゲームを英語版にしたという PC ゲームでは珍しい部類に入る。
戦闘自体は楽しいが、面倒さが勝る
難しいとは以前から聞いていたのでどんなものなのかと期待してプレイ。戦闘は確かに難しい。戦闘はジャンケン的な要素とスタミナ消費の兼ね合いという感じだった。つまり、「この動作はあの動作に強く、あの動作は他の動作に強い」というジャンケンと、「この動作をするとスタミナをこれだけ消費してしまい、次の動作が繰り出せなくなる」というスタミナ消費の管理。それに加えて、回避、回復のタイミングなどがシビア。雑魚戦でも厳しい戦闘だった。
確かに戦闘自体はシビアで楽しいが、問題は死亡の多さから発生する繰り返しの多さ。プレイヤー自身が徐々にゲームに上手くなっていくことで死亡頻度は減っていくが、問題は「死亡の多さ」では無い。私が一番面倒だと思うのは、例えば戦闘の厳しさ故にボス戦で死ぬと、そこに辿り着くまでの道のりを再び同じ敵と戦闘しながら進んでこなければならないこと。
倒した敵はプレイヤーが死んだり休憩すると復活するので、そこに至るまでのきつい戦闘をまた時間を掛けてやらないとならない。雑魚戦でも囲まれると死んでしまうので戦闘は常に慎重さを求められ、では無視して走り去ろうと思っても後ろからずっと追いかけてくる。つまり雑魚戦でもほぼ逃げられず、倒すまでにある程度時間が掛かるので、ボスに辿り着くまでが時間がかかり本当に面倒だった。そしてボスは強いので些細なミスで一瞬で殺される。
ボスとの戦闘で私が死ぬまでに10秒未満で、ボスに辿り着くまでに10分などということは良くあった。これはまさしく病院と同じで、診察室の外で2時間待って診察は数分という現実を頭に呼び起こしてくれる。ボスと何度も戦闘してパターンを見つけたいのに、それに至るまでの道が長すぎて疲れてしまった。
ボス戦。仲間の力を借りてやっと倒せた。
目に付く悪い移植
ところで、ゲームを開始してまず気になったのはフォントの汚さ。次に移動の遅さ。そして画質の汚さ。このゲームは内部解像度が 1024 x 720 しか無いようでそれを広げたような汚さが目に付く。画質についてはユーザーが作ったパッチで多少緩和できるが、もう少し上手く移植して欲しかった。(パッチはこちら。60fps 化や内部解像度の変更、フィルターの変更などが出来る)。
まとめ
戦闘自体がきついのは別に良いけれど、繰り返しが多すぎて疲れた。またカメラ視点の位置も悪く、周りを見渡すのが大変だった。こういうトップダウン視点のゲームは視野角が狭い傾向にある。この所為でゲーム開始後に30分ほどで軽く映像酔いした。コンソールゲーマーは視野角の狭さが気にならないのだろうか。
私は鐘を一つ鳴らしたところでゲームに大分満足してしまった。進行度は序盤の中盤辺りだろうか。ミスが許されないような慎重な戦闘は私には合わない。ミスしてしまうと10分ほど同じ事をしないといけないのでそれもちょっと耐えられない。ボス戦だけでも良いので死んだらやり直しが出来たら良かったと思うけれど、世間ではこの厳しさが楽しいようなのでこれで良いのだろう。
高評価の Dark Souls を体験できたのでまあ良しとしよう。