短く言うと、数ステージプレイした限りではゲームに進化が見られない。あとチュートリアルが不親切で、前作をプレイした経験があることが前提になってしまっている。さらに追加されたアップグレード要素は煩雑で、私としては面倒臭い。
あたまショット。
ゲームプレイは本当に前作と変わらず、ほぼ新しい要素が無い。"Orcs Must Die! 2" というタイトルの付け方がちょっと良くない。"Orcs Must Die! Extended Edition" が良かったと思う。増えたのはアップグレード要素とトロッコ。
トロッコ
数ステージプレイしたところまでで増えた要素はトロッコ。
トロッコのレールはステージ中を走っており、無限に繰り返しトロッコが走ってくる。このトロッコは敵にぶつかると敵がダメージを受ける。この要素も説明が無いのは良くない。上の画像のスイッチに始め全く気付かなかった。特に一番最初のステージはトロッコに敵が当たらないので関係の無いオブジェクトかと思っていた。
このトロッコは救済的な要素で、トラップだけではちょっと倒しきれない序盤に役立つ。でもトロッコのレールの上にトラップを置けないので、トラップの設置が制限されてしまっている。敵が通る道に罠を敷き詰めても、レールをのこのこと走ってくる敵をよく見掛ける。この要素がトラップの設置というこのゲームの特徴を殺してしまっている。
アップグレードが大量で煩雑
前作で「トラップの購入」というシステムが評判が良かったのか、今作では購入とアップグレード要素が満載。トラップから武器、コスチュームまで。前作でステージをクリアした時に得られたスカルという通貨が、今作ではステージクリア以外にも手に入る。そのスカルを使ってアップグレードや色々の購入をして欲しいらしい。
トラップを購入してもそのトラップにさらに数個のアップグレードがあるので、かなりの量のスカルが無いと満足行くトラップを持てない。トラップを敵に仕掛けるのを楽しむゲームでは無くなり、アップグレードを楽しむようなゲームになってしまった。トラップの置き方の楽しさは無くなり、ステージをクリアするのも高いスコアを得るのもアップグレードをすれば OK というデザインになってしまった。
そして武器までもスカルと交換で、ダメージもアップグレードによって増える。もう面倒だ。全部アップグレードしてからやっと本番という状態。敵をトラップに掛けてニヤニヤする楽しさはもう無い。
マウス周りのバグ
プレイをしていてイラッとするのはセンシティビティがおかしくなること。頻繁にこの現象が起こるがどうやって再現したら良いのか分からなかった。私はオプションのセンシティビティを一番低いものに設定している。その状態でプレイ中に振り向いたりすると、センシティビティの値がおかしくなり視界が1回転以上する事がある。マウス加速が聞いているのかと思ったけれど、その現象が起きたすぐ後に再び同じようにマウスを動かしても現象が再現できない。
Steam Forum ではこの症状が報告はされている。コンフィグファイルを弄ると直るらしいが面倒だ。私は武器にボウガンを使っていて、ヘッドショットを常に狙っているのでちょっと耐えられない。
まとめ
このゲームには期待して Pre-purchase したけれども、プレイした時に感じたのは落胆だった。前作と全然変わらないプレイ感で、寧ろ煩雑化している。前作の様に一気にプレイしてしまうという事は無く、30分ほどしかプレイが続かない。
トラップや装備の購入とアップグレードが多様化したのはもしかしたら良いことなのかもしれないけれど、それと同時に煩雑さも付いてきている。その為、プレイの手軽さは無くなった。ただスカルはいつでも Re-spec できる。(Re-spec という言い方で通じるだろうか。全体の払い戻し、つまり交換したスカルを全て元に戻せる。)
もしこのゲームを買おうか迷っている人がいたら様子を見た方が良い。Steam で早く買っても特に特典も付いてこないし、待てば待つほど安くなるのは確実。このゲームを購入するのは「前作の Orcs Must Die! を Co-op でプレイしたい」と感じる時が良いと思う。私は Co-op をプレイしていないけれども、この要素が今作の (唯一の) 魅力だと思う。シングルプレイをする予定なら前作とプレイ感が変わらないと思っておいた方が良い。
キャンペーンをクリア出来るか不安だ。ステージを進めれば何か新しい要素が追加されるのだろうか。ずっとこのままだと全然プレイしていなくても完全に飽きてしまいそう。
…あまりにもネガティブな気がするので、良いと感じたところも上げておこう。まず、トラップの装備が記憶されること。ステージを進んだ時にまた先ほどのステージと同じトラップを選び直さなくて良い。次に、上で書いたスカルの Re-spec。そしてボリュームの設定が少し細かいこと。ボイス音量が小さいのでそれを調節できる。…このぐらいしか。