『The Walking Dead: Episode2』レビュー - Starved For Help
Episode 2 をプレイ。Episode 1 の最後の Motel で籠城し、3ヶ月過ごした後の話らしい。食料を求めて森に入り、動物を狩っているようだ。ゾンビを警戒しながら森に入るとトラバサミにかかった人をがいた。
このシーンは強烈だった。トラップが改造されており、通常の方法では解除できない。助けようとした場合プレイヤーが何とかしようとするが、この人の叫び声でゾンビが集まってきてしまい窮地に陥る。味方にゾンビを撃って貰い、その間に救出する。しかし、救出するにはどうやら足を切断するしか方法が無いようだ。何度かロードをして試してしまった。
この場面では足を消火斧で切断するので痛々しい。一般的にゲームではゾンビという既に死んで害をなすものを攻撃するが、この場面では生きた人を攻撃しなければならない。さらにリアルなことは、一度で足が切断できないこと。何度か斧を振り落とし、徐々に足を切断する。足の断面が画面に映し出される。「ゲームの年齢制限が有効に生かされるなあ」とふと思ってしまったが、今までプレイしたゲームのどの場面よりも強烈なものだったと思う。
少しネタバレをしてしまうと、このシーンの後で分かることがある。それはゾンビ化する要因は「噛み付かれる」ことだけでは無いこと。上の人は足を切断して助け出しても結局出血多量で死んでしまう。その時、彼はゾンビ化する。空気感染か何かでみんな既にゾンビになる準備は整っているらしい。脳を破壊すると活動停止するようだ。
本当にこのゲームのシナリオが良く出来ていると感じたのは、上のネタバレの事がこの後のシーンで生かされる。書いてしまって良いだろうか。「密閉空間で味方が心臓発作で死ぬ」。生き返らせようと心臓マッサージをするか、殺してしまうか選べる。殺してしまうという選択肢は、完全に死ぬとゾンビ化してしまうのでゾンビ化する前に手を打とうというものである。このシーンでは武器が無いのでとにかく早めに手を打っておいた方が良い。これをプレイヤーに選択させるのはなかなか酷なシナリオ。実はさらにその後のシーンでもこの知識を有効利用する場面がある。
この Episode では食料が無くて困っているところに、燃料と食料を交換しないかと交渉に来る人がいる。彼らの経営する農場は平和だった。ゾンビが溢れている時に何故か「平和」なので、普通の人ならピンとくるだろう。主人公達が探りを入れられる。このシーンも衝撃だった。いや、本当に年齢制限が重要なゲームだ。トラウマになってしまうかも。私の予想通りではあったのだけど、本当にそれをシーンとして見られるとは思っていなかった。
私は一人殺してしまった。殺すのを自分で選んだのだけど。生かしておくよりも殺してしまった方が良いと判断したので。ただ、これを Clementine に見られていたのはまずかった。Rewind してやり直そうかと思ったけれど、まあ良いか。この選択が後にどのように響くか見てみたい。
ちなみに、このシーンではプレイヤーに道徳的な問題を投げかけてはいる。「食料が尽きた時、人間を食べるのは悪か」。このシーンではこれを行った人達全員は殺さないと選択した人が多い。このゲームは Episode の終了時に他のプレイヤーの選択肢を見られるのである。私も全員は殺さなかったが、味方が近くにいなければたぶん全員を殺していただろう。こちらも味方を殺されているし、報復が恐ろしいので。
Episode 2 は衝撃的なシーンがたくさんあり、飽きさせない作りになっていた。殺されてしまってゲームオーバーに2回ほどなった。実はこの Episode ではゾンビがテーマでは無い。人間の道徳や、良心がテーマとなっている。Episode 3 はどんなストーリーなのだろう。待ち遠しい。でもこのゲーム Episode 5 までに終わるのだろうか。