『アルフール小国物語』レビュー - 体験版プレイ

2019/06/06 2012/05/15

アルフール小国物語 -エルグス侵攻戦争-」という日本の同人サークルによる FPS ゲームをプレイ。実はちょっと前からプレイしようと思っていたのだけど、公式サイトから体験版がダウンロードできないという問題があって先延ばしになっていた。体験版へのアクセスが多かったらしく、ダウンロードを中止していた。そんな中、DLsite というダウンロード販売のサイトで体験版をダウンロードできると知り、早速ダウンロードしてプレイ。

このゲームは UDK(Unreal Development Kit) で作られているらしい。私は Unreal Tournament 3 が結構好きなのでそこは高評価。今回は難易度 Normal を選択してプレイした。

いろいろ気になる

プレイを開始するとまずは舞台設定を軽く説明される。(たぶん自分たちの)村がどこぞの部隊に襲撃され、捉えられた姉弟ががそこから逃げ出すという話。ありがちで退屈ではあるけれども FPS ゲームなのでゲーム内容の方が重要だ。ただストーリーの会話シーンなどは一切スキップできないのは気になる。

右クリックでアイアンサイトを覗き込んだ状態。右は銃を撃った直後で、マズルフラッシュが見える。

キャラクターを動かせるようになったので早速銃を撃ってみる。…うーん。まず気になるのは撃ってる感じがほぼ無いこと。銃のキックバック(リコイル) はあるのだけど、撃った後に撃つ前の照準の位置に戻る。ぐいっと引っ張られるように戻るのでかなり違和感がある。そして豆鉄砲を撃っているようなエフェクトな事。さらに着弾のエフェクトも薄いので弾が出ているかさえ分からない。敵に銃を撃ってみても当たっている感じが無い。アイアンサイトを覗くと敵が見難くなるのはどうなの?

また、銃のテクスチャの汚さが目につく。そしてリロードのモーションがやっつけなのに落胆。射撃周りは全体的に「しょぼい」という言葉がしっくりくる。

他にも気になるのは、敵の攻撃の精度が良すぎること。最初、敵の攻撃がオブジェクトを透けて来ているかと思った。岩陰に隠れても攻撃が当たりダメージを受ける。これはおそらく、私は岩陰に隠れていると思っているのだけど、ゲームの視点は操作キャラクターの目の位置なので岩の後ろにいても敵から見えている部分があるのだろう。そして敵の攻撃の精度が良いのでその少し見えている部分を狙って攻撃してきていると思われる。

それに加え、敵がこちらに気付き易すぎる。敵の攻撃精度と感知の良さにより、ゲームは難しめだろう。敵は遠くからこちらを見つけ精度よく撃ってくる。Serious Sam 3 に近い。こちらの銃の精度は良くないので敵を倒すのに手間取る。FPS が苦手な人にはこのゲームは辛いと思う。体力は自動回復するものの戦闘がまったく親切では無いので、あまりゲームをしない人には辛い。

また、弾の飛び方が良く分からない。もしかして照準(クロスヘア) の円の中からどこに飛ぶかをランダムに選択していたりするのだろうか? 立ち止まって撃てば照準の円の中心部に弾が飛ぶということも無い。さらにしゃがんでも照準の円の範囲が狭まらない変わらないのは気にかかる。狙い通りに弾を飛ばす方法が良く分からないので敵を倒しにくい。

スナイパーライフルは当然のごとくある。これを撃つと弾は即着では無いと分かる。偏差撃ちが必要。SHIFT キーを押していると息止めを行える。息止めはかなり長く出来た。もしかするとずっとできるかも。良い肺を持っている。

他にも言ってしまうと、UDK の所為もあるだろうけど、移動時に少しの段差でも引っかかる。ゲーム中は移動でガクガクガクガクしている。プレイヤーに付いてきている姉弟にも引っかかる。プレイヤーの後ろにいることが多いので、後ろに下がるとガクガク。敵との交戦中は後ろから姉弟に撃たれたりもしてイライラ。

体験版終了

数十分掛からず体験版は終わる。一応ミニゲームもやってみたけれども頑張っても「面白い!」とは無い。

全体的にかなりしょぼい。製品版は1000円なのでこんなものかもとは思う。しかし Steam というものを知っていると1000円で他の良く出来たゲームを買えてしまうので、このゲームはほぼ魅力が無い。Steam ではセールで $1 ほどになってしまうレベルというか。

あと公式サイトのスペックの部分に書いてある、クリアまでのプレイ時間が2時間というのは気になる。この内容で2時間で1000円か。操作キャラクターは弟と姉のどちらかを選べるので「全ルートを通過するのに必要なプレイ数」は2になっている。ただ周回プレイをする内容なのかと言われると…。

もう面倒なのでずばり言ってしまうと、Unreal Tournament 3 に Real Weapons という Mutator(Mod のようなもの) を入れてプレイした方が、このゲームをプレイするより面白い。Real Weapons というのは、Unreal Tournament 3 に実際の銃を追加するというもの。もちろん無料。銃のキックバックは面白いし、射撃感が気持ちいい。私はこのゲームよりもこちらをお勧めしたい。

今思えば、もしかすると公式サイトで体験版をダウンロードできなかったのは、体験版をプレイするとすぐに底が見えてしまうからかもしれない。体験版をプレイさせない方が売れると判断したのかも。転送量が多くなったと言っても、たぶんただ同然でミラーしてくれるサイトは多いだろう。それかどこか CDN を借りても良い。他にも Google Drive や DropBox にアップロードして公開するという手もある。転送量に関することは数日もあれば簡単に対処できるので、つまりはそういう事なのだろう。

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About

Nomeu

ほとんどのジャンルのゲームが好きです。特に好きなのはRPG。「Xenogears」「クロノトリガー」「ペルソナ3、4」とか。ドラクエは「V」。主人公が「勇者」ではないところが好き。ビジュアルノベルは「STEINS;GATE」「Ever 17」「AIR」が好き。

どこぞの作曲コンクール最優秀賞受賞。好きなゲーム音楽は「愛のテーマ (FF)」「Heartful Cry (ペルソナ)」「夢の卵の孵るところ (Xenogears)」「凍土高原 (Kanon)」「夜の底にて (クロノトリガー)」「Theme of Laura (Silent Hill 2)」「Scarlet (みずいろ)」「bite on the bullet (I've)」など。たくさんありすぎてスペースが足りません。

ゲーム音楽以外だと「Ballet Mecanique (坂本龍一)」「月光 第3楽章 (L.v.Beethoven)」「水のない晴れた海へ (Garnet Crow)」「Angelina (Tommy Emmanuel)」「空へ… ライブ版 (笠原弘子/ロミオの青い空)」「太陽がまた輝くとき (高橋ひろ/幽遊白書)」「スカイレストラン (ハイ・ファイ・セット)」など。