『PSO2』レビュー - クローズドベータ初プレイ所感

2019/06/06 2012/04/20

Phantasy Star Online はなかなか面白いゲームだった。PSU もプレイしたがあまり続かなかったので PSO 2 には期待していた。そんな中クローズドベータに当選し少しプレイしたので、その所感を残しておきたい。

キャラクターメイキングはかなり良く出来ていると思う。簡単に自分の好きな造形に近づけることが出来る。ここは評価したい。しかし戦闘については期待していたものと違った。細かい部分があまり作り込まれていない。戦闘における爽快感などは無いし、操作方法も変に難しい。

ちょっと時間を掛けてキャラクターメイキング。クローズドベータが終わったらデータが消されるというのに。…かわいい。もう少し大人にしたいのだけど、できないっぽい。

攻撃の向きの問題

私が操作方法で一番気になるのは攻撃の方向。戦闘と移動は通常は見下ろし視点で行う。上の画像の様な感じ。この時攻撃をすると、プレイヤーが画面の正面に捉えている方向に攻撃を行うのでは無く、キャラクターが向いている方向に攻撃をしてしまう。これがかなり厄介だ。敵の周りを動き回りながら戦闘をしていると、思ったように攻撃が進まない。

例えば上のように左に避け、すぐに奥の敵に攻撃したい時、一度上方向の移動を入力してから攻撃しないとならない。左に避けたら左を向いているから。平行移動は出来ない。これは近年のゲームに慣れた人にはかなり辛いように思う。同じような見下ろし型の視点の Shooter ゲームにしても、Darksider のようなアクションゲームにしても、ゲーム内のキャラクターが見ている方向では無く、プレイヤーが見ている方向に攻撃する。

慣れれば大丈夫だとは思うのだけど、キャラクターの向き正面に攻撃するアクションゲームはちょっと古めのデザインだと思う。

PSO2 で新しく追加されたジャンプ機能の弊害

あと PSO の時のようなアクションパレットに戻した方が良いのでは無いだろうか。あちらの方が直感的にコントローラーのボタンを使えるし、コマンドが多く配置できる。PSO2 は通常時の2種類の攻撃と、シフトボタンを押して他に2種類の計4種類の攻撃方法しかパレットのようなものに置けない。

何故 PSO/PSU に比べ、アクションパレットが一つ少なくなったのか。これはジャンプを PSO2 に追加したからだろう。PSO/PSU ではジャンプが出来なかったので、コントローラーにある4ボタンの内3つを攻撃に配置できた。シフトすると計6つ。残りの一つのボタンはチャット機能だっただろうか、あまり覚えていない。PSO2 ではそこにジャンプ機能を追加したので、1つアクションボタンが減り、ジャンプのボタンになった。

そのジャンプが楽しいものなら良いのだけど、プレイした限りでは全然ダメだった。ジャンプする意味があまり無い。ゲーム中のマップを立体的にし、そこで立体的な移動をさせるためにジャンプがあるのだけど、それだけ。戦闘中ではジャンプ中に移動出来ないのと、角度大きめに上方向にジャンプするのでジャンプ地点からあまり移動出来ないため、ジャンプはあまり意味が無い。そして空中で攻撃すると攻撃中は落下が何故か停止する。出来の悪いアクションゲームのようだった。これがデザインされてそうされているなら良いのだけど、そうとは思えない。

戦闘中のジャンプの利点を挙げるとすると、マップの構造を利用して敵より高い位置に動けることだろう。上から敵を見下ろして攻撃出来る。敵の AI と移動性の無さから、上の位置を取るのは有効だった。上の位置にジャンプしてくる敵もいたのだけど、もう少しうまくジャンプして攻めてくるようにした方が良い。これが変更されなかったら敵がバカすぎて戦闘がつまらないままだろう。

他の利点としてはたぶん低い位置の攻撃をしてくる敵の攻撃はジャンプで避けられる。横に移動しても避けられるけれど。

マップ移動時のジャンプは私はデザインに利点が無いよう思えた。立体的なマップを作ってあり、ジャンプして上に行かないと取れないアイテムなどがある。これは他のゲームでも良くあるデザインなのだけど、PSO2 では垂直方向の視界が狭いので上を見るのが一苦労だった。アイテムを残さず取りたいなら、移動時に上を見上げてきょろきょろしなければならない。プレイが煩雑になった。

結局私はジャンプ機能をゲームに追加しない方がむしろ良かったのでは無いかと感じた。「PSO2 ではジャンプができる!」とか Trailer で宣伝されているのだけど、まあ普通のゲームならジャンプは出来て当たり前というか…。むしろジャンプがある事でマイナスになったというか…。

戦闘のつまらなさとそれを改善する「肩越し視点」

私は銃を主に使う種族のキャラクターを作りゲームを開始した。銃が好きなので。しかし戦闘自体がつまらないので、銃を使ってもつまらない。

戦闘は作業感がある。敵の動きが多彩というわけでも無く、「敵の体力を削る」という事が目的なんだと強く感じさせられるため。敵の攻撃を避けつつ、敵に攻撃を与える。弾が当たった時の敵のリアクションも特にないので爽快感は無く、ただ作業的に敵を撃って体力を削る。1体の敵を倒したら同じ作業を次の敵でも行う。

銃で攻撃している所為で作業感があるかもしれないので、銃で無く試しにソードも使ってみた。銃を撃ちたいなどのこだわりが無ければソードの方が良いと思う。攻撃が早いし強いので、単位時間当たりの攻撃ダメージ(DPS) が高い。こういったゲームは近接攻撃が強くなりやすい。PSO2 でもそれは同じだったようだ。ただ近接武器は戦闘ではひたすらボタン連打のプレイになってしまう。中距離、遠距離武器は近接武器よりも頭を使った戦闘になるはず。例えば、法撃という魔法のようなものを主軸に置く戦闘は攻撃回避とチャージに注意しなくてはならない。ともかく近接武器でひたすらボタン連打するのは私には耐えられない。

確かに基本的に戦闘はつまらない。しかし、視点を「肩越し視点」というものに変えたら改善された。

肩越し視点の画像。画面中央に赤い照準が表示されている。

これにすると TPS ゲームに近い視点でゲームを行える。Mafia II や Gears of War などのゲームの視点に近い。この視点の良いところは視点だけでは無い。それは照準が表示され、狙った場所に弾が飛ぶようになる事。これはキーボード & マウスでのプレイに適している。照準に敵を捉えて撃つという Shooter ゲームと同じになるので、そういうゲームが好きな私のようなプレイヤーには良いシステムだろう。

ただこの視点の時はもちろん照準に敵を収められなければ弾が敵に当たらない。Shooter が得意では無い人は見下ろし型視点にした方が、攻撃の方向さえ敵に向いていれば攻撃が当たるので、そちらの方が良いだろう。

「肩越し視点」にすると「敵を狙う」というゲーム性が PSO2 に追加される。つまりゲーム性が増す。PC で PSO2 をプレイする人には是非肩越し視点をお勧めしたい。しかし、「肩越し視点」が良いのは銃を使う時だけだろう。ソードなどの近接武器は照準がそこまで関係ないし、やはり見下ろし型視点の方が画面から得られる情報が多い。

この TPS チックなプレイ感のおかげで私は何とか PSO2 を続けられた。これなら出来の悪い TPS として今後も続けられそうだ。

他のシステム

私がこれはなかなか良いと思ったのは、アイテムを倉庫に送るシステム。

インベントリーのアイテムのメニューから倉庫に送れる。これは倉庫にアクセスしてからアイテムを選んで転送という手順を踏まなくて良いのでアイテム管理が楽になる。まあこれは実を言えば "Kingdom of Amalur" と言うゲームのアイテム管理に敵わなかったりする。でもそういったシステムに近づけようとした努力は感じられる。

細かなシステムはおそらくもう少し改善されていくことだろう。その為のクローズドベータであって欲しい。ちょっとアイテムウィンドウが見難かったり、アイテムの画像が手抜きっぽかったりするのはもう少し改善されるはず。武器やアイテムのアイコンが手抜きなのは "Dragon Age 2" での批判と同じ。あの状況に近い。

ただ移動の遅さは少し気がかりだ。これはベータが終わっても変わらないような気がする。PSO2 はマップが広いので、移動の遅さがゲームの気だるさに大きく影響している。もう少し足が速くならないだろうか。

全体的に

全体的にはどうなのだろう。PSU よりも進化しているとはなかなか言えないところではある。確実に進化したと言えるのはキャラクターメイキングだけだろう。

ともかく PSO シリーズのプレイ感の最低限のところは守られているとは感じた。このシリーズが好きな人は楽しめると思う。ジャンプ機能は私は要らなかったと思うのだけど、もう少し改善されればこのゲームの良いところになり得る。

ところで、重要な事を書かなければならない。

「画像は『PHANTASY STAR ONLINE 2』クローズドβテストにおいて撮影された実機画像です。開発中のため、正式版とは異なる内容であり、今後改良される可能性があります。」

『PHANTASY STAR ONLINE 2』公式サイト
http://pso2.jp/

上の文言は PSO2 のクローズドベータのスクリーンショットを掲載する時には必ず載せなければならないらしい。「今後改良される可能性」とは言わずに、確実に改良して欲しい。頼みますよ、SEGA さん。

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Nomeu

ほとんどのジャンルのゲームが好きです。特に好きなのはRPG。「Xenogears」「クロノトリガー」「ペルソナ3、4」とか。ドラクエは「V」。主人公が「勇者」ではないところが好き。ビジュアルノベルは「STEINS;GATE」「Ever 17」「AIR」が好き。

どこぞの作曲コンクール最優秀賞受賞。好きなゲーム音楽は「愛のテーマ (FF)」「Heartful Cry (ペルソナ)」「夢の卵の孵るところ (Xenogears)」「凍土高原 (Kanon)」「夜の底にて (クロノトリガー)」「Theme of Laura (Silent Hill 2)」「Scarlet (みずいろ)」「bite on the bullet (I've)」など。たくさんありすぎてスペースが足りません。

ゲーム音楽以外だと「Ballet Mecanique (坂本龍一)」「月光 第3楽章 (L.v.Beethoven)」「水のない晴れた海へ (Garnet Crow)」「Angelina (Tommy Emmanuel)」「空へ… ライブ版 (笠原弘子/ロミオの青い空)」「太陽がまた輝くとき (高橋ひろ/幽遊白書)」「スカイレストラン (ハイ・ファイ・セット)」など。

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