『Trine 2』レビュー - 映像が綺麗なパズルゲーム。ただパズルがちょっと簡単で達成感が得られない
Trine 2 をプレイ。このシリーズは相変わらず映像が美しい。
美しい景観。
パズルが多い
前作よりもゲームがかなりパズル寄りになったと強く感じた。パズルゲームに力を入れたせいか、ストーリーが薄まっている。前作もあまりストーリーは濃厚では無いのだけど。前半はとくにストーリーがあまり語られない。
パズルは前作から新しい要素が増えている。水を使ったパズルや炎を使ったもの、泡を使ったものなどが増えている。これは少し新鮮だった。
植物に水を与えてにょきにょき成長させるパズルはなかなか気持ちいい。グラフィックスが綺麗なので眺めるのも楽しい。
気になるのはパズルが多い事。1ステージにパズルが多くて疲れる。ゲームの進行だけを気にするなら余計なパズルを解かなくても良いのだけど、余計なパズルを解くとコレクションアイテムを取れるので全て解きたくなる。
1ステージのクリアに時間が掛かり、気楽にプレイできるゲームではなくなった。
戦闘は少なくなった
ゲームのアクション部分はほぼ移動だけになった。戦闘は一応あるのだけど、前作で戦闘が冗長になってしまっていたのを反省したのか、少なくなった。ただその戦闘は前作同様、攻撃ボタンを連打していればいいのは面白みに欠ける。
戦闘はパズルの休憩に戦闘があるというような頻度。
戦闘の場面
ほとんど満足だけど細かな不満もある
映像は綺麗でゲームデザインも前作より洗練された。パズルに少し疲れるというだけでゲームにはかなり満足している。
ただ細かな不満と言えば、私は珍しくゲームをコントローラーでこのゲームをプレイしているのだけど、弓の攻撃の扱いが難しい。マウスだと敵を楽に狙えるけれど、コントローラーのアナログスティックだと細かな狙いを付けられない。これは私があまりコントローラーを使っていない所為なのだろうか。
オートエイムでもあればとも少し思ったけれど、それはそれでゲームがつまらなくなってしまう気もする。結局今は戦闘では弓を使わずにナイトで剣かハンマーを振るっている。攻撃ボタン連打で良いので楽だ。
他の不満は戦闘の BGM がうるさいこと。通常時の BGM と戦闘の BGM の音量差がありすぎる。これには困った。
総評
クリアタイムは10時間ほど。ステージにちりばめられている Experience は 1018/1050 で、大体集めた。シークレットは全て集めた。
後半は前半よりはストーリーが語られ、なかなか面白かった。ただ、話がかなり読みやすい展開ではあった。
全体的には値段分は十分楽しめた。映像の綺麗さだけでも結構満足できるし、パズルは難しすぎないのでなかなか良いと思う。物理エンジンが効いている中でのパズルなので、解法が複数あるのも面白い。
大抵のパズルは魔法使いでブロックを重ねると解けてしまうのだけど、これは "Possible(可)" レベルの回答である。私は出来るだけブロックを積み上げずに解いた。
前作よりも各キャラクターのスキルに特色が出ているので、パズルでもキャラクターを何度も切り替えて解くことが多かった。ここは前作よりも進化している。ただ3人の中では魔法使いが登場する場面が多かった。
パズルは難しすぎないのだけど、それゆえ難しいパズルが解いた達成感はあまり得られなかった。
戦闘については、開発者が戦闘にもう少し気を遣ってくれるともっと面白くなるというポテンシャルは感じた。でもおそらく開発者はこのゲームをあくまでパズルメインのゲームにしたいのだと思う。折角なかなか良い操作感で動くキャラクターがいるので、もう少し戦闘に複雑なシステムを与えてみると面白そう。
続編の Trine 3 があるのかは知らないのだけど、もしあるとすれば物理エンジンを駆使したもう少し難しいパズルと、もう少し楽しい戦闘をお願いしたい。