『Fortix 2』レビュー - 空間を切り取る懐かしいジャンルのゲーム
QIX というゲームが一番初めになったらしい、「陣取りゲーム」。Fortix 2 もこのタイプのゲームなのだけど、私は「空間切り取りゲーム」と言った方が分かり易いと思う。以前 Lightfish というゲームが発売された時にこの陣取りゲームの事を調べ、私が過去にプレイした Volfied というゲーム名を発見することが出来た。あのゲームを知っている人はそれを思い浮かべて貰えるとこのゲームのシステムがすぐに分かるはず。
このゲームはあまりルールが無くて、ともかく自分がいるベースラインから飛び出して、空間をチョキチョキと切って、またベースラインに戻れば良い。これで空間が切り取られ、ポイントを貰える。ベースラインから飛び出している時には、自分が切り取っている線に敵から攻撃があると切り取りが失敗になる。これが基本的なルール。このゲームはそこに、クリアするために必要な切り取る場所を与えた状態。
このゲームの醍醐味は何と言っても敵が大量にいる空間を一気に切り取ること。
1つ目の画像を見て貰いたい。まだ切り取っていない空間は少し灰色がかっているところ。敵もこの空間しか動けない。画面中央下あたりに私がいる。右にドラゴン3匹を閉じ込めた場面。このドラゴンたちを一気に倒してしまおう。
2つ目の画像の様に、ベースライン(空間の枠) から下に飛び出し、またベースラインに辿り着けば空間を切り取れる。このままただ下に動くと3つ目の画像のようになり、空間を切り取ってドラゴンを一気に倒せる。これが気持ちいい。このゲームはこういった敵を大量に倒せる状態にまで持って行くのが楽しい。
これは書いてしまって良いのか分からないけど、実はこの種のゲームには攻略方法があったりする。
1つ目の画像の様に空間を大きく2つに分けるように、上に細く空間を切っていく。敵から攻撃を受け無いように慎重に行くと細長い長方形を作るスタイルになると思う。このままベースラインに到着すると2つ目の画像の様になる。これが成功するとかなりの爽快感を得られるので、このタイプのゲームを持っている人は是非やってみて欲しい。
上は空間を横に切った切った時。気持ちいい。ただ、切り取られる空間は上なのか下なのかという疑問が湧く。たぶんこのゲームでは面積が小さい方が切り取られるというシステムになっていると思う。
このゲームは中盤までは楽しいのだけど、それ以降はマップのデザインがあまり良くないと思う。
上のようにバリケードが多くなってしまい、そこを通れない。さらに画面左下にある赤いオーブは、そのオーブが存在する空間を切り取れなくするという厄介なオブジェクト。この2つの要素でかなり動きが制限されてしまい、自由なプレイスタイルが無くなった。空間を細かく切りながら道を作って進んでいくしかない。
ラスボス戦
ラスボス戦も結構疲れたので少し書いておきたい。ネタバレという程では無いと思うのだけど、楽しみは少し奪ってしまいかねないのでこのゲームをプレイするだろう人は読み飛ばすと良いかも。
固定砲台とバリケード、さらにオーブ、ベースラインを走ってくる敵という今までの厄介な要素が全て登場。ドラゴンも一番厄介な黒いドラゴンが2体。白いドラゴンはそれほど脅威では無い。杖を持っている白い敵がこのゲームのボス。
ちなみにこのゲームのステージのクリア条件は、このステージの場合は画面中央にある盾のようなアイコンを取ること、それに砲台を壊すこと。この2つを満たすとクリアになる。
このステージではオーブがあるので空間を切り取るのが難しい。オーブを含まないように注意しつつ切り取り線を考え、その上敵のたくさんの攻撃を受けないように素早く移動しないといけない。このステージのドラゴンはプレイヤーに近寄ってくるというタイプの敵なのでかなり移動が制限される。
ボスは倒さなくてもステージはクリア出来るのだけど、私はボスを何とか切り取って倒したいと思ったので頑張ってその準備をした。
結構大変だった。細かい長方形を繋げて少しずつ少しずつ道筋を作っていく。そしてついに2つ目の画像ように切り取った。この瞬間このゲームをクリアしたような気がした。
まとめ
予想外に結構楽しめた。ゲームを始める前はあまり期待していなかったのだけど、一度やり始めると一気にクリアまでやってしまった。ゲームはカジュアル寄り。キャンペーンモードのクリアまでの時間は2時間ほどだった。陣取りゲームのあの感じはそのままに結構楽しめる。シビアなゲームが好きな人は難易度を変えると良いと思う。最初はどうやら Easy らしい。
楽しいのだけど、中盤辺りからはバリケードが多くなって行動に制限が増えてくる。終盤にはバリケードがほとんどのステージが多い。この辺りのステージのデザインには少し疑問がある。でも全体的にはなかなか楽しいゲームだと思う。
ちなみに、このゲームをプレイする人は Ctrl キーでダッシュが出来るという事を覚えておくと良い。これを知っているとかなり有利になる。