アリーは「良い男と出会えない」といつも言っていますが、アリーの性格が悪いのが原因。ジョンの最終弁論は見事

昔観て面白かったと記憶していたドラマ「アリー my Love(原題: Ally McBeal)」を再び観て、全部観終わりました。

「アリー my Love」は他のドラマ内でも言及される有名なドラマで、哲学ドラマ「The Good Place」や、女性囚人ドラマ「Orange is the New Black」、他の法廷ドラマなどでも名前が出てきます。

このドラマを観ていた人が多いようです。日本での人気はよく分かりませんが、日本では NHK が放送していました。

楽しめた度

Season 1~2 はキャリスタ・フロックハートが美人

主人公(Ally McBeal)役のキャリスタ・フロックハートが本当に美人です。ただシーズンを重ねていくと徐々に、その…。

Season 3 でのアリーは前髪がショートすぎて全然似合っていないです。髪型を早く変えてくれーと願っていました。

キャリスタ・フロックハートは今も(一般人に比べれば)美人です。スーパーマンの女性版ドラマ「Supergirl」で会社のCEO役でした。

化粧なしで公の場所に登場したりしていますが顔が怖いです。画像検索するとすぐに出てきます。

化粧の力って凄いと再確認できます。

第75回エミー賞での寸劇で、アリー以外の主要メンバーの今の姿を見ることができて嬉しかったです。

↑ 第75回エミー賞での寸劇(2024年)

私の好きなジョン・ケイジが別人のようです。ジョン・ケイジ(Peter MacNicol)ですよね?

Season 1~2 はコメディ色が強くて面白いが、Season 3 から脚本が荒れる

今観ても Season 1~2 はコメディ色が強くて面白かったのですが、Season 3 から脚本が荒れます。

仲間内でギャーギャーワーワー叫んで喧嘩ばかり。コメディはどこにいった…。

Season 1~2 は仲間の和気藹々とした感じがあったのですが、Season 3 からは仲間内でのもめ事が次から次へと起こり、観ている側も心が荒んでいきます。

このドラマは Season 5 で打ち切りになったのですが、さすがに仕方ありません。話がつまらないのです。

全然コメディでもないし、法廷ドラマとしても扱う訴訟がつまらない。恋愛でグチグチいっているだけ。

Season 3 以降はアリーの性的アピールが過剰。キャリスタ・フロックハートは演技が下手?

Season 3 以降では主役のアリー(役者はキャリスタ・フロックハート)は、いつも唇に指を当て指を舐めるようにして男に性的アピール。

出会う男には法廷でも「私って美人でしょ?」という感じで相手を上目遣いで見て視線で誘惑。

Seaso 3 以降のアリーを見ているとそんなに男に性的アピールしたいのかと気持ち悪くなります。

「Ally McBeal」ではよくセクハラ訴訟を扱っていているのですが、アリーがセクハラをしているので説得力がありません。

Season 5 でアリーは「女ってのはね、体よりも心が大切なの!」と言いますが、アリーは Season 1 #12 で彫刻教室の男性ヌードモデルの下半身のサイズに惹かれて、すぐに体の関係を持っています。その後も体目当てで何度もその男と関係を持つ。

Season 1 ではそういうのがコメディとして機能していましたが、Season 3 以降はコメディドラマではなくなったので、単に考えに一貫性のない頭の悪い女として映ります。

Season 3 以降、アリーは弁護士として仕事をしている場面がなくなりました。法廷でもほぼサブとして座っているだけです。アリーが映るときは恋愛の話ばかり。

もしかするとキャリスタ・フロックハートは演技が下手なのかも。連続で観ていると演技がワンパターンなのに気付きます。

アリーの性格が悪すぎる

Season 3 以降はアリーの性格が悪いのも目立ちます。アリーは自分が思っている事が全部正しいという独善的でわがままな性格で、付き合っている男を責めまくる。

Season 5 は酷くて、アリーが現在の恋人の男(ビクター[配管工の男])とのデート中に、過去の忘れられない男(ラリー [役者はロバート・ダウニー・Jr])のことを話して思い悩んで黙り込み、現在の恋人との会話が終了。

「私悪くないもーん」「いい?教えてあげる、女ってのはね~」「あなたとは情熱を感じないの」「私が期待している答えと違う」。

恋人の男に変わって私が殴りたくなりました。アリーがしゃべっていると「あーうるせー」と思うことが増え、スキップしたりしていました。男がグチグチ言われるだけなのでスキップしても問題ありません。

ビクターはかなり性格が良い男だったので、アリーに意味不明な攻め方をされて可哀想だなと思いながら観ていました。

アリーは何でもかんでも言葉尻を捉えて男を責めまくる、女性の嫌なところがものすごく出ています。

性格がものすごく悪くてアリーが嫌いになりました。Season 1~2はコメディとして観ていられましたが、Season 3 以降は本当に性格が悪いんだなと。

「良い男と出会えない」といつも言っていますが、アリーの性格が悪いのが原因でしょう。

Season 3 以降は脚本の担当者が変わった?

アリーをこのように描けると言うことは脚本を書いている人も性格が悪そう。Season 3 あたりで脚本の担当者が変わったのかもしれません。

かなり女性的な脚本で、恋愛至上主義です。アリーは女性の嫌なところが前面に出ています。

他にも、ケイジ&フィッシュ法律事務所を訴えたジョージアと、事務所の顧客リストを盗んで開業したネルと仲直り&職場に復帰は無理があります。

出演の契約でそうなっているのかもしれませんが、ストーリー上はかなりムリヤリで、私ならそんな人と仲良くはできません。

Season 3 以降は映像的なコメディ(CGで相手を殴るなど空想を表現する)がかなり少なくなり、言葉の言い間違いだけで笑いを取ろうとしていますが、面白くありません。

エピソードの終わりにあるエンドロールを見ても誰が脚本を書いているのか分からないのですが、最初の頃はなかった Story Editor や Script Supervisor という役職が登場します。

プロデューサーのデビッド・E・ケリーがこのドラマの原案者とのことですが、Season 3 あたりから脚本の方向がガラリと変わるので、何かあったのかと思います。

「アリー my Love」は音楽のセンスが良くて評価が高いのですが、Season 3 以降は音楽が主体でミュージカルになってしまっているエピソードがいくつかあり、やり過ぎです。

「またミュージカルか」とがっくりしました。俳優たちが歌ってストーリーが進むのはつまらなかった。しゃべるよりも展開が遅くなりますし。

Season 3 以降は扱う訴訟もつまらなくなります。多重人格の人の、2つそれぞれの人格が違う弁護士に依頼して訴訟になるというのは良い着想でしたが、脚本が悪い。

これならば法廷ものではなく、医療ものとして扱った方が良いでしょう。法廷で解決する問題ではありません。

ジョン・ケイジはやはり良かった

このドラマで一番好きなのはジョン・ケイジ。落ち着いていて好きです。

嫌なことを言われると、笑顔セラピーで身につけた、引きつった笑顔を浮かべるのも可愛らしい。いつも応援しています。

Season 2 #1 の弁論が見事です。39歳の女性と16歳の少年が恋愛をして体の関係を持ち、警察に捕まってしまった事件の訴訟です。

このエピソードは「アリー my Love」の中でも質がかなり良いエピソードです。

ジョン・ケイジはこの女性を守る側の弁護士として法廷に立ちます。

陪審員たちに話しかける最終弁論で、ジョンは「おもいでの夏(Wikipedia)」という映画を引き合いに出します。

15歳の少年と30代の女性との恋愛の話で、今回のケースに似ています。

「映画を見ていた人はみんなが、少年に対し、その女性の元へ行けとじりじりしていたでしょう。そしてついに体の関係を持ちます。美しかった。これこそが観客みんなが待ち望んでいたエンディングでした。そうでしょう? そう思うことに後ろめたく思う必要は無いのです」

「検察側は法律は法律だと強調するでしょう。それが検察の仕事だからです。しかし、恋愛の世界に法が介在しうるでしょうか?」

「私は『おもいでの夏』を見たあの夜、そして今でも、恋愛ものを観る度に『一生に一度で良いから、あのような情熱に身を焦がしてみたい、あんな深い愛に浸ってみたい』と思います」

「このような感情を実感したなら、おかしいのは彼と関係を持たないことの方でしょう。」

この弁論は見事です。「確かになぁ」と思う人が多いでしょう。

あとジョンの見せ場はジョージアとの対決です(Season 3 #11)。同僚だった女性弁護士のジョージアが他の弁護士事務所に移った後、ケイジ&フィッシュ法律事務所を結婚生活を破綻させたとして訴える。

ジョンは法廷でプライベートをバラされ、ジョージアにものすごく怒って、証言台のジョージアに仕返しをします。ジョージアの行動はかなり酷かったので気持ち良かったです。

脚本が荒れた Season 3 以降では、Season 4 #16 でジョンとフィッシュがロサンゼルスに行って人助けをするエピソードは良かったです。

このエピソードは Season 1~2 の頃のほのぼのとした感じが蘇ります。

Season 3 以降から Season 5 のラストまでで一番良いエピソードはこの Season 4 #16 です。

私としてはジョン・ケイジをもっと観たくて、彼を主役にして法廷ドラマを作って欲しかったです。

吹き替えはアリーの担当者が下手。上達もしなかった

今回は日本語吹き替えでドラマを見たのですが、こち亀の中川圭一の声が登場して驚きました。ビリー(アリーが昔ずっと付き合っていた男)の担当が声優の宮本充でした。

アリーを担当する声優は呂律が回っていなくて下手だなと思い、調べてみると声優ではなく女優でした(若村麻由美(Wikipedia))。

何でこの人が選ばれたのでしょう? 最初は下手だけど上達していくだろうと思っていましたが、ドラマの最初から最後まで呂律が回っておらず、上達しませんでした。

ドラマを見始めたときは「何で呂律が回っていないセリフを収録し直さなかったんだろう」と思っていたのですが、たぶん何度やってもダメだったのでしょう。

やっぱりドラマが面白いのは最初の方のシーズンなのか

今回、昔に観て面白かったと記憶していたドラマ「アリー my Love」を再び観てみましたが、Season 3 以降はあまり楽しめませんでした。

Season 1~2 はコメディと訴訟での弁論が面白かったのですが、Season 3 から途端につまらなくなりました。コメディではなくなり、喧嘩と恋愛のドラマになってしまいました。

やはりドラマは最初の方のシーズンが面白いことが多いです。その後打ち切りとなるパターンが多い。

サッカーのポジティブなコーチが人気の「テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく」も面白いのは Season 1 だけで、その後凡庸なドラマになります。

「アリー my Love」も Season 1~2 が面白く、その後は凡庸な恋愛ドラマに成り下がった。Season 5 で打ち切りは良い判断です。

Season 3 から脚本のアイディアが枯渇しているのは見て取れて、もう限界でした。

ラリー役のロバート・ダウニー・Jr が薬物使用で逮捕され、彼を登場させられなかったのは分かりますが、それ以外の部分もつまらないです。

視聴者の数も Season 3 から減っていったようで(Wikipedia)、私と同じように感じた人が多そうです。

今観ても Season 1~2 は楽しめたのでまぁ良しとします。

ジョン・ケイジが共用トイレで踊っていた頃が一番良かったです。

Nomeu / のめう
PCゲーマー

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