
AmazonのKindleストアには料理マンガ「ザ・シェフ」の色々なバージョンがあり、混迷を極めています。
「ザ・シェフ」の合本はたくさん種類があって訳が分からない
Amazonで「ザ・シェフ」と検索すると「ザ・シェフ 大合本版」のレビュー件数が多いので(多くの場合)一番上に登場します。
この「ザ・シェフ 大合本版」はゴマブックスが出版しています。
しかし、「ザ・シェフ」には他の合本が存在します。その名も「ザ・シェフ超合本」。
こちらの出版社はサイバーブックス。
ゴマブックスは「大合本版」、サイバーブックスは「超合本」。
「…ど、どっちを買えば良いんだろう?」と思った方もいると思いますが、まだ甘い。
なんと「ザ・シェフ【新装SP合本版】」が存在します。ゴマブックスとナンバーナインが共同で出版。
「大合本版」「超合本」に続き、「新装SP合本版」。
「3つも異なる合本があるのか」。まだ甘いです。
さらに「ザ・シェフ【新装SP超合本版】」もあります。
「ザ・シェフ」には「大合本版」「超合本」「新装SP合本版」「新装SP超合本版」と4つも合本があります(今のところ)。
これは買いにくい…。それぞれどのような違いがあるのか分かりません。新装版は表紙の画像が違うだけ?
「大合本版」「超合本」は出版社が違うので2つ存在するのは理解できますが、ゴマブックス×ナンバーナインの「新装SP合本版」「新装SP超合本版」の2つは本当に意味不明。
どちらも新装版で、同時にリリースされています。違いはおそらく合本1冊の収録巻数だけ。間違えて2種類買うのを狙っているのでしょうか?
ゴマブックスに任せておくと「ザ・シェフ」の合本がアメーバのようにどんどん増えていきそうです。
実はかなり重要な違いがある。一番良い合本は…
ちょっと細かく見ていきますと、実はゴマブックス出版(2020年)の「ザ・シェフ 大合本版」には「ザ・シェフ」単行本の41巻が含まれていません。
そもそもですが、「ザ・シェフ」は全41巻のマンガです。41巻で終わりです。
ゴマブックス出版(2020年)の「ザ・シェフ 大合本版」の最終巻の13巻を見てみますと、表紙の画像に37~40巻を収録してあると書かれています。41巻が入っていません。
なんで 41巻が含まれていないのか訳が分かりませんが、かなり重要なマイナスポイントです。
サイバーブックス出版(2019年)の「ザ・シェフ超合本」はどうでしょう? 最終巻の10巻を見てみると、説明に 37~41巻を収録と書かれています。
ゴマブックス×ナンバーナイン出版(2022年)の「ザ・シェフ【新装SP合本版】」は 8巻が最終巻で、表紙の画像を見ると 37~40巻までの収録です。41巻が入っていない。
ゴマブックス×ナンバーナイン出版(2022年)の「ザ・シェフ【新装SP超合本版】」の方も見てみますと、最終巻の4巻に 40巻までしか収録されていません。
つまり、ゴマブックスの出版物には、全て 41巻が収録されていないようです。
かなり不思議ですが、ゴマブックスの出版物の全てで 41巻が足りないとなると、何か契約がある感じがします。
ゴマブックスの「ザ・シェフ」の合本を買って、足りない41巻は単行本の「ザ・シェフ 41巻」を買って補う手もあります。
ですが、合本だけで「ザ・シェフ」を全て買い揃えたい場合は、サイバーブックス出版(2019年)の「ザ・シェフ超合本」を買うしかありません。
なお、サイバーブックス出版「ザ・シェフ超合本 1巻」のAmazonのレビューを見ますと、とても有益なコメントがあります。
単行本の「ザ・シェフ 41巻」のスキャンは縦横比がおかしい(横に長いらしい)のですが、「ザ・シェフ超合本 10巻」に収録されている41巻は問題ないらしい。
「ザ・シェフ 41巻」のレビューを見ますと、他の人もこの巻だけ縦横比が横長になっていると指摘しています。出版社が修正してくれれば良いのですが…。
あと、それぞれの合本の画質を見比べると、「ザ・シェフ超合本」の画質が一番良いです。文字がくっきりしています。
これらの点から、サイバーブックス出版の「ザ・シェフ超合本」を買うのが一番良いですね。
どの合本版を買えば良いのか問題はこれで解決です。
単行本にも新装版が
さて、ここで単行本を見てみますと、日本文芸社から出版された単行本の「ザ・シェフ」があります。
これがオリジナル版の「ザ・シェフ」です。
「ザ・シェフ」は 1985年から日本文芸社の「週刊漫画ゴラク」で連載が始まったマンガです(Wikipedia)。
実はこの単行本にも新装版「ザ・シェフ(新装SP版)」が存在します。もちろんゴマブックス出版です。
ファイルサイズが3倍くらい結構違って「ザ・シェフ(新装SP版)」の方が大きいです。少し高解像度になっているようで、特に文字の読み取りが新装版の方が楽です。
ただ、新装版の単行本にも 41巻が存在しません。40巻で終わりです。
やはりゴマブックスは 41巻を出版できない契約なのではないでしょうか。忘れているということは無いと思うのですが…。
なお、「ザ・シェフ」に「分冊版」も登場しています。普通に考えると分冊は価格が高いので買わない方が良いですね。
「ザ・シェフ」は「新章」「ファイナル」「ALIVE」「リブート」とストーリーが続いています。息が長いシリーズです。
原案は剣名舞、作画は加藤唯史ですが、加藤唯史は 2017年に亡くなっています(Wikipedia)。
他のマンガにも複数のバージョンがあるものがありますし、どれが一番良いバージョンなのかを確かめるのはかなり手間です。レビューをしてくれる人がいるのは有り難いです。
「ザ・シェフ」はサイバーブックス出版の「ザ・シェフ超合本」が一番良い合本で決定です。
オリジナルの単行本の41巻に縦横比のミスがあるというのは残念で、これを修正してくれれば合本を買わずにオリジナルの単行本を揃える選択肢もありました。
ですが今のところ、縦横比のミスがなく、単行本よりも画質が良いサイバーブックスの合本の方が一番良いですね。