Serious Sam シリーズはPCゲーマーなら誰でも知っているくらい有名なゲームで人気は高い。そんな Serious Sam シリーズの最新作が出て、Metascore のユーザースコアは高評価だった。

2012.01.31 の時点。

私もプレイ動画を見て期待していた。これまでの Serious Sam とは少し雰囲気が変わった。もしかすると色々と改善されているのでは無いかと。発売から少し経ってセールされていたので、期待を込めて Deluxe 版を買いプレイしてみた。

私は難易度 Normal で4時間ほどプレイした。この内の2~3時間は結構苦痛だった。

とにかく疲れる

プレイ当初は、前作よりも落ち着いた風景で、武器もリアルという印象だった。敵をハンマーでつぶした時のグシャッという音も気持ちよかった。以前のようなだだっ広い空間は減り、細かく通路があるステージ構成になっていた。なかなか良いかもしれない。しかし、第2ステージ辺りから疲れて来た。疲れた原因を挙げていこうと思う。

1つ目 - 遠距離戦

敵が遠くから正確に銃を撃ってくること。これによって遠距離戦が多くなった。遠くの敵をチマチマハンドガンで倒すようなプレイになってしまう。

米粒ほどしか見えない位置からの敵による正確な射撃。こちらも米粒を狙う。敵は照準の白い点の下にいる。

ちなみに私の FoV は 100。なのでデフォルトの FoV(70 くらいだった思う) の時よりも敵が小さく見えるということはある。

2つ目 - 狙うのに疲れる

上と関連して、遠くから銃を撃ってくる敵は当然のごとく遠くにいるので、照準の狙いを定めるのに随分神経を使うこと。その上、マガジンの弾数が意外と少なくリロードを頻繁に行わないとならないので、迫ってくる敵の速度が速いこのゲームでは無駄弾をできる限り減らさなければならない。よって集中して狙わなくてはならない。

ただ、これは開発者が意図的にこういうゲームデザインにしたのだと思う。リロードの管理をプレイヤーに考えさせて行わせるデザインで、トリガーハッピーな銃を撃ちまくりなゲームでは無くしてある。しかし、疲れる。

敵が大量に迫ってくるので出来るだけ弾を外したくない。

3つ目 - 見辛さ

さらに、敵が見辛い事。私は敵が見辛いゲームがあまり好きでは無い。CoD のような。なのでスポーツ系のゲームは敵が見易くて最高だと思っていた。Serious Sam シリーズはどちらかというとスポーツ系で、3 以前は別段敵が見辛いと感じた事は無かった。しかし今作は見辛い。ちょっと参考画像を載せるので見て欲しい。どこに敵がいるかマークを付けてみよう!

レベル1

レベル2

レベル3

お分かりいただけただろうか。ではもう一度。(自分でどうぞ。) レベル1はまあ分かり辛いが少し気になる位置にはいる。照準の少し右上、電柱の右。この位置から敵が銃を撃ってくる。レベル2は照準の枠内の左端にいる。ステージが暗いのと敵はこちらを見つけるとすぐに撃ってくるので隠れなければならず、プレイした時は全然見えなかった。レベル3は、照準の外側の枠(破線) の少し上にカニのハサミの先端の様なものが見えるだろうか? これが敵。この位置から酸を飛ばしてくる。レベル3のステージではどこに敵がいるんだと探し回ってしまった。天井にいた。しかも天井のいても動き回ってプレイヤーの背中側に回り込んでくるので本当に厄介だった。

また、砂埃で敵が隠れるのも見辛い。

砂埃は奥が透過しない。その為砂埃が落ちるのを待つしか無い。しかしこの時、敵はしっかりとこちらを狙って銃を撃ってくる。

4つ目 - 敵の処理

大量に敵が出てくるこのゲームならではの疲れが存在する。敵が大量に迫ってくると、それを倒すのに爽快なプレイになると思っている人もいると思うのだけど、このゲームでは違う。このゲームでは体力が自動回復することはなく、体力は大事に温存していかないとならない。その為、出来るだけダメージを食らいたくないので大量の敵はできる限り的確に処理することが必要。

敵の種類によって効果的な攻撃というのが存在する。例えば、下の敵。

この敵は体力が高いが、近接攻撃のハンマーで一撃。ショットガンだと2発で倒せるのだけれど、この敵が大量に迫ってくる時にはショットガンの攻撃では間に合わない。リロードもあるし。そこで近接のハンマーを使うと楽に倒せる。

他には、下の有名な敵、爆弾を持って神風特攻してくる敵。

この敵はプレイヤーに近づくと自爆するが、後退しているだけだと追いつかれてしまう。この敵は倒すと爆発するので、近くで倒すとダメージを受けてしまう。そこで、もし近づかれてしまったらハンドガンなどの一撃が弱い武器で一発撃つと少しうずくまるという知識を用いると距離を取れてダメージを受けることなく倒せる。

このようにその敵に効果的な武器・知識が存在するので、一般的には敵によって武器を切り替えて戦うというプレイスタイルになると思う。特に序盤は武器の種類が少ないのでこういう風に効率良く戦うことが必要とされる。

この部分だけを聞くと、「面白そうなデザインだ」と思うかも知れない。でも、これは疲れを説明するための前置き。実際のプレイでは敵が大量に出てくるので、「敵を撃つ」というゲームの楽しさより、「敵を効率よく処理する」という考えの方が先に来てしまう。

「敵が大量に出てきた」 → 「敵の種類は何種類か」 → 「どの武器を使おうか」 → 「敵が迫ってくるなら退路を確保し、下がりながら撃とう」 → 「効率的に処理、処理、処理」。このループ。このゲームはとにかく効率の良い処理が望まれる。その為撃つ楽しさはあまり感じられなかった。敵は大量に出てくるので、事務的な処理を大量に繰り返す。これは単なる作業だ。もの凄く苦痛だった。

5つ目 - 体力の回復方法とシークレットの存在

このゲームは体力が自然回復しない。ステージ中にあるヘルスパックやアーマーを拾い集めて体力を保っていく。ただこれらのアイテムは半分ほどは分かりにくい場所に置いてある。その為、進路とは別方向に寄り道し、アイテムを拾い集めないとならない。別に必ず拾い集めないといけないという事ではないのだけど、有利に進みたいなら拾い集めないといけない。

分かり易い位置に置いてあるアーマー。

それにシークレットというものがあって、ステージの分かりにくい場所に落ちている。これはマガジンの最大数を増やしてくれたりするのだけど、分かりにくいのでステージ中を隈無く探さないと見つからない。私は頑張ってステージを回りながらプレイしたのだけどほとんど見つけられなかった。これらのアイテムを、ステージを歩き回って拾っていくのは面倒だった。

体力が自然回復しないこと自体は別に良いと思う。昔の FPS はほとんどがそうだった。これによってただ敵を撃つだけのゲームでは無く、出来るだけ弾を食らわないようにするという面が出て、ゲームに緊張感が増す。しかし、ステージを本来必要の無いところまで歩き回ってアイテムを集めるのは疲れた。特にシークレットに関しては私はプレイ早々に集めるのを止めた。

体力は自動回復をしないとしても、ヘルスパックは Dead Space のようにアイテムとして拾い、自分の好きなタイミングで使えるようにした方が良いのかもしれない。F.E.A.R. シリーズもこのタイプだったか。

ギブアップ

主には上に挙げた疲れにより、私はクリアを断念した。敵が四方から迫ってくるこのゲームでは戦闘の場の空間の把握と、敵が迫って自分に到達するまでの時間を常に考えながらプレイするので疲れるし、見辛い敵を狙うのも大変だ。結果的には敵が出てきても「敵の効率的な処理」しか頭に浮かばなくなってしまった。大量に敵が出てくるともうげんなり。作業をしているとしか思えなかった。

第3ステージ辺りからもう止めようか考えたのだけど、もう少し進めば武器が増えて面白くなるのかも知れないと我慢して頑張った。でも、もう疲れたよパトラッシュ。もうゴールしても良いよね?

良いところを挙げよう

悪いところばかり挙げてしまった。なので良いところも挙げてみたい。

  • 昔ながらの FPS という印象を強く受けた。良い意味で。
  • 無限に走れる。
  • ゲームオプションが細かく設定できる。特に FoV の設定があるのは良かった。
  • 武器の中でロケットだけは撃つのが気持ちよかった。
  • 意外と前作からプレイ感が変わっていない。「Serious Sam シリーズ」は保たれている。
  • 落ちているアイテムは光って分かり易くなっている。
  • ボス戦はボスを倒す方法を考える必要があったりして楽しかった。ただ、ボスに集中したいのに周りから雑魚敵が湧いて出てくるのには辟易。
  • 最初から怪しい日本語のローカライズファイルが含まれているらしい。公式のものだろう。私は面倒なので英語のままプレイした。
  • Serious Sam シリーズが好きな人はたぶん楽しめると思う。映像が綺麗になって、プレイ感はそれほど変わらない。トリガーハッピーではなくなったが。
  • マルチプレイ Co-op があるらしい。
  • 定価が少し安い。(値下がりも早め。)

頑張って考えたのだけど、これくらいか。いや、無理矢理に挙げようと思えばもっと出来る。「このゲームはクリックすると銃で弾が撃てる」とか「問題なく起動できる」とか。でもこれでは怒られてしまう。

このゲームのロケットは気持ちいい。Unreal Tournament 3 のロケットに似ている。Serious Sam シリーズにももちろん似ていると思う。このロケットをメイン武器にしてこのゲームをプレイできればもっと楽しいと思う。弾薬を手に入れやすくして。

まとめ

期待したよりもゲームが変わっておらず、あまり楽しめなかった。プレイ後半は本当に苦痛だった。

映像などの外観は随分綺麗になったのだけど、ゲームシステムやプレイした感じは前作とあまり変わらない。以前の作品と比べると、大量に無限かと思われるくらい敵が湧くような事は無くなり、だだっ広い空間は無くなった。そしてステージ構造は複雑化している。あと敵の種類によって武器を切り替えるデザインもより強く色が出ているかもしれない。

このゲームはバカゲーだという評判もちらっと見たが、別にバカゲーではない。ストーリーも一応ある、と思う。バカゲーというか笑わせてくれるのは Duke Nukem Forever の方が上。Serious Sam 3 では一度も笑わなかった。

2012.01.31 の時点。

上でも載せたのだけど Metascore のユーザースコアは 8.5 だった。高得点だ。しかし私は左のレビューサイトによるスコア(72) の方が的確だと思う。ちなみに私は Duke Nukem Forever の方が面白いと思う。

「レビュー」の最新記事

最新記事

About

Nomeu

ほとんどのジャンルのゲームが好きです。特に好きなのはRPG。「Xenogears」「クロノトリガー」「ペルソナ3、4」とか。ドラクエは「V」。主人公が「勇者」ではないところが好き。ビジュアルノベルは「STEINS;GATE」「Ever 17」「AIR」が好き。

どこぞの作曲コンクール最優秀賞受賞。好きなゲーム音楽は「愛のテーマ (FF)」「Heartful Cry (ペルソナ)」「夢の卵の孵るところ (Xenogears)」「凍土高原 (Kanon)」「夜の底にて (クロノトリガー)」「Theme of Laura (Silent Hill 2)」「Scarlet (みずいろ)」「bite on the bullet (I've)」など。たくさんありすぎてスペースが足りません。

ゲーム音楽以外だと「Ballet Mecanique (坂本龍一)」「月光 第3楽章 (L.v.Beethoven)」「水のない晴れた海へ (Garnet Crow)」「Angelina (Tommy Emmanuel)」「空へ… ライブ版 (笠原弘子/ロミオの青い空)」「太陽がまた輝くとき (高橋ひろ/幽遊白書)」「スカイレストラン (ハイ・ファイ・セット)」など。

Twitterのアカウントはありますがうまく扱えていません。Twitterでご連絡の際はDMだとメールが来て気付けます。