ROCCAT のゲーミングマウス「PURE SEL(有線版)」を購入しました。
「PURE SEL(有線版)」は 49g と軽い。リリースの情報を見てから良さそうだなと狙っていました。側面の奥にボタンが1つあるのでこれにミドルクリック(ホイールクリック)を割り当てて使おうと考えていました。
ワイヤレス版もありますが、充電が面倒そうなのと、ちょっと価格が高いかなと思ってしまい、有線版にしました。ワイヤレスも 54g とのことでとても軽いです。
目次
製品の写真
設定は Roccat Swarm で。デバウンスタイムや直線補正も設定可能
マウスの設定は Roccat Swarm というソフトウェアでできます。
細かく設定でき、とても便利です。
「Logicool G403h」と比較しながらレビュー。軽いのは良いが…
私がずっと使っている「Logicool G403h」と比較してみます。
「ROCCAT PURE SEL(有線版)」は 49g と軽いです。
軽いのは良いのですが、私は被せ持ち派ですので「PURE SEL」はマウスの高さが足りません。「Logicool G403h」は高さの高いマウスですので被せ持ちにはこちらの形状の方が合っています。
「PURE SEL」はマウスの表面がちょっと滑るので、マウスを持ち上げるときにマウスを強めに薬指で挟み込む必要があり、マウスの角に薬指があたって痛くなります。
「G403h」は薬指が当たる位置にラバーがあって持ち上げやすいし、ラバーが柔らかいので薬指が痛くなりません。
少しの期間使ってみたところ、私には「G403h」の方が手に合っているようです。「G403h」は 87g で、「PURE SEL」の 49g と比べるとかなり重いのですが、被せ持ちできますし、マウスのサイドは両方ともラバーがあって持ち上げやすいです。
「PURE SEL」の軽さは特筆すべきところではありますが、平べったくて被せ持ちができないし、薬指が痛いです。どうしても使いにくいなぁと思ってしまいます。
手が小さい人や、つまみ持ち派や掴み持ち派には良いマウスだと思いますが、被せ持ち派には向かないマウスでしょう。
あと、「PURE SEL」はクリックのストロークが長く、硬く、カチカチうるさいです。ゲーミングマウスとしてはクリックのストロークが長いのは致命的です。
クリックはメカニカルスイッチと書かれていますが、良いところが見当たりません。押し心地はやや固め。クリックする部分の板の厚みを感じます。
サイド奥にあるボタンは親指が届かない
左サイドの奥(先端)にあるボタンが便利そうで使ってみたくて買ったのですが、親指が届きません。
このボタンを押すにはマウスをいったん手から放して、握り方を変えてボタンを押す必要があります。
なので通常の握り方の時に親指を伸ばして使うボタンでは無く、マウスを動かさずにボタンの位置を確認しながら押すボタンです。非常にもったいない。何でこの位置にしたのか分かりません。
「Logicool G502」シリーズや「Razer Basilisk」シリーズのように、サイドボタンの「進む」の直下あたりにこのボタンがあったならば通常の握り方で押せるのですが…。
このボタンにミドルクリック(ホイールクリック)を割り当てて使おうと考えていたのですが、ボタンが押せないのでその夢は潰えました。
センサーの性能は「G403h」よりも「PURE SEL」に軍配が上がる? でも挙動がちょっと変
「MouseTester」を使って「ROCCAT PURE SEL(有線版)」と「Logicool G403h」のセンサーを比べてみましょう。
Mouse Counter の xCounts のグラフです(DPI 1,200、レポートレート[ポーリングレート] 1,000Hz)。
「ROCCAT PURE SEL(有線版)」のセンサーは「PixArt PAW3318」です。8K DPI、200 IPS。
「Logicool G403h」は「HERO 25Kセンサー」というセンサーです。
普通に考えれば「G403h」の方がセンサーが良いだろうと想像するのですが、結果は違いました。
グラフを見て分かるように「PURE SEL」のセンサーの方がテスト結果が良いです。
「G403h」はラインから点が外れているところが結構多いです。
ただ、「PURE SEL」はマウスを少し速く動かしたときの挙動が少し変で、Windowsの「ペイント」で線を書いてみたところ、おかしなところがあります。
マウスを 幅3cm ほどの距離で楕円を描くように左右に素早く動かし、さらにその楕円を下から上に徐々に押し上げていった時の線です。マウスの動きとしてはやや早め。
実は上の MouseTester のグラフもマウスは同じ動かし方です。1,200 DPI と レポートレート 1,000Hz なのも同じです。
「PURE SEL」は楕円がカクカクしているのが分かるかと思います。同じ動かし方で「G403h」を動かしたのが右の軌跡ですが、線はカクカクしていません。
ちょっと不思議です。マウスの直線補正が効いてしまっているのかもしれないと設定をもう一度チェックしましたが、しっかり OFF になっています。
どうも「PURE SEL」はマウスを少し速く動かしたときに直線補正が効いてしまうバグがあるのかもしれません。単に初期不良かも。
一応現時点での最新版のドライバーとファームウェアに更新してもう一度テストしましたが、同じ結果でした。
まとめ:「Logicool G403h」の良さを再確認する結果となってしまった
良いところ
- 49g は軽い
- 設定ソフトウェアで、リフト・オフ・ディスタンス、直線補正、デバウンスタイムなどを細かく設定できる
- 「Logicool G403h」よりもセンサーの性能は良いかも
悪いところ
- 被せ持ちにはマウスが平べったい
- マウス表面が滑る
- マウスを持ち上げるとき、薬指が当たる位置が硬くて薬指が痛くなる
- クリックのストロークが長い。ゲーム用には致命的
- クリックがカチカチうるさい
- 直線補正のバグがある?
- サイド奥のボタンが通常の手のポジションから押せない
久しぶりにマウスを買った気がします。「ROCCAT PURE SEL」は軽いのはとても良いのですが、やはり被せ持ち派には「Logicool G403h」の方が使いやすいです。
「ROCCAT PURE SEL」は手の小さい人や、つまみ持ち、掴み持ちの人だとしっくりくると思います。手が大きい人にはたぶん合いません。
「Logicool G403h」は被せ持ちできるくらいマウスの高さがあるのが良いし、ホイールの手前にボタンがあるのがとても便利です。私はこのボタンをミドルクリック(ホイールクリック)にしています。
ホイールをクリックする指の動きはホイールが回らないように気を遣うのと、ホイールが壊れやすくなりますので、私はボタンにミドルクリック機能を割り当てて使っています。
私はミドルクリックをかなり多用しますので、マウスには通常の「戻る」「進む」ボタンの他に、ミドルクリックを割り当てるためのボタンが必ず欲しいです。
「Logicool G403h」は重さ以外はとても良いマウスです。被せ持ちできるマウスはほとんど無くなっていますので、このマウスがもっと軽くなれば良いなぁといつも思っています。
最近「Logicool G403h」は何故か価格が上がり続けて、現時点では同じ形状でワイヤレスになった「G703h」よりも価格が高くなってしまっています。これなら「G403h」を選ぶ理由はありません。
「G703h」はコードを繋ぎながら使えば有線マウスとして使えます。「G403h」よりは少し重くなりますが。
「G403h」より軽くて性能が良い被せ持ち用のマウスが登場して欲しいです。