久しぶりにゲーミングPCを購入。「Ryzen 5 5600X」と「Core i5 11400F」で凄く悩んだ
今使っているPCでは最近の3Dゲームが重く力不足になってきて、重いゲームだと低設定にしないと満足に動かないことが増えてきました。低設定でゲームをするのはもったいない。
そろそろPCを買い換えようと思い、最近はPCのパーツの情報を集めていました。年末になる前に欲しかったので、まだ届いていませんがやっとPCの注文が終わりました。疲れました。
私はパーツそのものにそれほど興味が無く、ゲームが快適に動いてくれればOKです。みんなこのパーツはどうのこうのと言っていて(書いていて)、パーツに興味がある人がこんなに多いのかと驚きます。
グラフィックカードは「GeForce RTX 3060Ti」がコスパが良いかなと決めました。RTX 3070 以上になると消費電力と発熱、排熱が心配になってきます。価格も高いですし。
水冷は 120mm では効果が無いとか、周りが熱いと冷却液が冷えないとか、メンテナンスが必要だとか、破れて冷却液が飛び散ってPCがお亡くなりになる、など話を見て、面倒そうなので空冷にしました。
でも空冷にするということは発熱量が大きい高性能なパーツは買えないということでもあります。
以前はBTOはもっとPCのパーツをカスタマイズできたのですが、今はあまりカスタマイズできないです。しかもカスタマイズするとかなり価格が高くなってしまいます。
SSDやHDDはそれが顕著で、自分でパーツを個別に買って付ければ半額で済みます。
さて、一番悩んだのはCPUを「Ryzen 5 5600X」と「Core i5-11400F」のどちらにするかです。現在価格は2万円ほどの差で 11400F が安いです。
目次
「Ryzen 5 5600X」と「Core i5 11400F」のどちらにする?
悩ませポイント1: Core i5 11400F の "Gear" "PL" の2種類のモード
安くゲーム用のPCを作りたい人はこの2つなら「Core i5-11400F」を選べば問題ありません。現状、価格は「Ryzen 5 5600X」が「Core i5 11400F」の2倍です。
パソコンを販売するサイトを見て私が最初から気になっていたのは、i5-11400F を載せたPCのメモリーのクロックがほぼ 2933MHz であること。
何で 3200MHz のメモリーにしないんだろう?
調べてみるとメモリのクロック数によってCPUのメモリコントローラーの動作モードが変わってしまうためらしい。
2933MHz 以下だと「Gear 1」、それを超えると「Gear 2」となり、メモリコントローラーが 1/2 倍速になる。
Intel の CPU(Rocket Lake-S) では高性能なものを除き、2933MHz までにしておいた方が良さそうです。
また、消費電力制限モード(Power Limit)の切り替えもあり、PL1、パワーを出したいときの PL2 と切り替わります。
ゲームでは電力の制限を解いた方が当然ながら FPS が高くなるのですが、消費電力と発熱量が倍増します。
となると、「Ryzen 5 5600X」の方が良いか…? Ryzen のCPUだとPC販売サイトのメモリは 3200MHz のことが多くて嬉しい。
メモリのクロック数は僅かですがシステム全体の処理速度に影響し、ゲームの FPS にも影響します。下の動画が分かりやすかったです。
私はPCを長く使いたいので、電力制限を解除するなどしてパーツに負荷をかけることをしたくない。電力制限を解除しないと性能が引き出せないならば、11400F は UEFI の設定や発熱など考えなければならないことが増え、面倒そうです。
むしろ、Gear のチェンジがない 10400F の方が性能が良いという見方もあります。より安いですしね。
ちなみに 11400F は良いマザーボードになると 3200MHz 以上でも Gear 1 で動作させることができるとのことです。
安くゲーミングPCを買おうとしている場合はBTOのカスタマイズでマザーボードを選べないので、良いマザーボードにする選択肢がそもそもありません。
悩ませポイント2: ゲーム時の FPS はそれほど変わらない
ベンチマークテストでは「Ryzen 5 5600X」が「Core i5 11400F」よりも 10%~20% ほど良いスコアを出します。
しかしゲームでは思ったよりも FPS に差が出ません。
上の動画では「Ryzen 5 5600X」の消費電力の大きさが目に付きます。「Ryzen 5 5600X」は消費電力が小さいことで有名なのに、一体どうなっているんでしょう?
5600X と 11400F の比較動画はいくつかあります。PCの構成が分からないのでそれぞれで比較ができないのが辛いところです。
この比較や他のサイトの比較データを見るに、大まかには 5600X の方が 11400F よりも 10% ぐらい高い FPS 値が出ることが多いようです。しかし値段は 5600X が 11400F の +100% ですからね。
ゲーム時はCPUの価格の違いが FPS に大きく現れないのですが、ゲーム以外では 5600X がほぼ圧倒します。ゲーム以外にも使う場合は 5600X が良い。
ゲームメインにPCを使う人は 11400F の方が値段が安くて良さそうです。安くゲーミングPCが欲しい人が 5600X に 11400F の2倍のお金を出す価値があるのかと考えると、無いように思えます。
悩ませポイント3: 消費電力の差が分かり難い
上の動画のゲーム時の性能比較でもそうですが、消費電力がどうも掴めません。
電力制限を解除した「Core i5 11400F」は TDP 65W の倍ぐらいなのは分かったのですが、「Ryzen 5 5600X」が 11400F よりも消費電力が高く表示されていることもあり、何を信じたら良いのか分かりません。
パーツのレビュー記事を見るとベンチマーク時(高負荷時)の消費電力は 5600X がかなり小さいのですが、ゲーム時だと電力制限された 11400F(PL1)とそれほど差がないのかも知れません。ゲーム時はGPUの方が負担が大きいですし。
消費電力は TechPowerUp の記事にある比較表が分かりやすかったので1つだけ引用しておきます。
Intel Core i5-11400F Review - The Best Rocket Lake - Power Consumption & Efficiency | TechPowerUp
上で書いた Gear と PL が消費電力に現れていて裏付けされています。
高負荷になるほど電力消費に差が出ると考えられます。
上の表で、下の方にある「11400F + Max Power Limit + Gear1」だと、ワットパフォーマンスは 5600X とかなり差が出ます。
もし本当にこれだけ差が出るとなると電気代が結構変わってきますので、価格は高いけど消費電力の少ない 5600X にするのも良さそう。長く使えば電気代の差でCPUの価格差をペイできそうです。
結局 Ryzen 5 5600X を選んだが…
悩んで最終的には「Ryzen 5 5600X」が載ったPCを簡易BTOで選びました。
この構成だとメモリのクロックスピードが少し良くシステム全体の処理速度が少し良くなること、比較すると消費電力が少ないこと、私が利用した販売サイトではマザーボードが少し良いものだったこと、が判断理由です。
ただ、未だに「Core i5 11400F」とどちらが良かったのか分かりません。特にゲーム時はそこまで大きな差ではないのです。
まぁ私はゲーム以外にも使いますので「Ryzen 5 5600X」で良かったんだ、と思うようにしています。
昔、AMD の CPU(Athlonシリーズ) + Radeon のグラフィックカードの構成でPCを買ったときはエラーが出るゲームがあって困ったものですが、検索してみると最近は AMD を選んでもそういう不具合がほぼ無いみたいですね。
届くのが楽しみです。