ゲームスタート直後の上の場面で悩むこと数分。「どのキーを押すの?」とずっとアクションキーを探していた。アクションキーで開かないドアは十字キーの上を押したら開くというマリオによる固定観念があり、この場所から抜け出すのに数分かかってしまった。ゲーム中の操作方法はジャンプボタンしか教えてくれないのだもの。しょうが無いよね。
実は私は洞窟物語をプレイするのはほぼ初めて。フリーウェアで人気だったため一度はプレイした事があるのだけど、他のゲームが私のプレイを待っていたため洞窟物語はすぐに止め、そのままだった。HD化したのを良い機会にプレイしてみると結構面白い。登場するキャラクターは可愛らしく、会話も少し抜けているようなおかしさがある。ストーリーも悪くない。そしてシューティングも水準以上で、プレイしてすぐに引き込まれた。プレイする前は絵が古くさいのかもという懸念はあったのだけど、それについてはほとんど気にならなかった。気になるのは会話の文字だけ。
私は始め主人公が女性だと思っていたのだけど、どうやら男らしい。他の人から Boy や Guy などと呼ばれる。しかし私にはどうしても主人公が男に見えず、「可愛らしい女性主人公」の方が絵の感じにしっくり来るため、そう思い込んでプレイした。ゲーム中の効果音はポケットモンスターを意識しているのだろうか。かなり似ていて、ちょっと気になる。悪い方向で。
ゲームはマップにある宝箱をめざとく見つけ開けていくというデザインが面白い。宝箱を開けるのが嫌いな人はほとんどいないだろうし、こういった探検的な要素にはワクワクさせられる。星のカービースーパーデラックスでの宝箱を見つけて行くモードを思い出してしまった。ただ、もう少し宝箱をちりばめてくれていても良かったように思う。大抵の宝箱はストーリーを進めるために必要な宝箱なので、取らなければ先に進めないようになっている。そのため通常のプレイでは見つけられない宝箱を探すような楽しみは少し損なわれていて、「マップのこんなところにこんなアイテムが!」という驚きはほぼ無かった。
他にも武器や装備をだんだんに手に入れていくというデザインはうまい。宝箱を見つけアイテムを手に入れたり、ゲーム中の NPC との会話でアイテムを手に入れたり。だんだんとできることが多くなっていくシステムというのはユーザーフレンドリーだし、新しいことを追加してゲームを飽きさせにくくする面もあり、こういったゲームデザインはプレイに安心感をもたらしている。
ゲームをクリアして驚いたのはこのゲームがマルチエンディングな事。そして True エンドは到達が難しい。私は Normal エンドだったのだけど、Bad エンドへの到達は誰でもすぐに分かる。でも True エンドは条件が難しすぎる。このゲームはセーブが上書き型のため過去のセーブには戻れず、True エンドを達成するには最初からプレイしなければならない。True エンドは見てみたいのだけど、もう一度同じストーリーで同じ場所にあるアイテムを拾っていくプレイをするほど見たいわけでも無い。ストーリーや宝箱の位置を忘れた頃にもう一度プレイしたいと思う。True エンドへの条件はこちらのサイト(トゥルーエンド達成条件 - 洞窟王) が分かり易かった。スクリーンショット入りで親切。
ストーリーは最初のとぼけた感じのものから、中盤にかけて真面目になっていき、終盤は大まじめなストーリー。序盤にあった笑いは無くなっていった。ストーリーは複雑では無いので分かり易いし、会話もさらっとしているのでこんなものでも良いのかもしれない。このゲームをプレイする前には「洞窟を探索していくゲームなのだろう」と予想していたのだけど、かなり違う方向のストーリーだった。特に登場人物が次々と死んでいく様は少し衝撃的だった。True エンドだと助かるのだろうか。