Razerの新発売のオフィス向けキーボード「PRO TYPE」はオフィスに向かない。入力したキーやPC環境、PCにインストールされているソフトなどが情報収集される
Razer からゲーム向けではなく、オフィス向けのキーボードが登場しました(公式サイト)。
RAZERオレンジメカニカルスイッチ、ソフトタッチコーティングのキーキャップ、キー押下時のクッション性(静音性)、Bluetoothでワイヤレス可、税抜き価格16800円。
デバイスは悪く無さそうですが、設定ソフトの「Razer Synapse 3」が最悪です。
Razer Synapse 3 はスパイウェアとまで言われている
Razer Synapse 3 はとても評判の悪いソフトウェアです。
Razer Synapse 3 をインストールしないとデバイスの設定ができないのに、インストールするとたくさんの情報が収集され、情報収集の拒否はできません。
Razer Synapse 3 を使うにはアカウントの作成とネット接続が必須です。細かな利用規約をよく読んでから使わなければならないタイプのソフトウェアです。
「Razer Synapse 3」のインストールでは関連ソフトの「Razer Cortex」などもインストールされる可能性があり、インストールしてしまうと収集される情報が増えます。
キーロガーとまではいかないものの、キーボードならどのキーを多く入力しているかなどの情報を収集しています。
ゲーミングマウス「Razer Viper」のレビューをしたときに書きましたが、たぶん普通の人が想像しているよりもたくさんの情報を収集しています。
何のデータを収集しているかの完全なリストは Razer に問い合わせて下さい。回答があったなら私にも教えて下さい。

日本は情報収集に敏感ではないのであまり気にしていない人が多いようですが、海外では不満の声が大きいです。
海外ではスパイウェアとまで言われています。
社内データが収集されるのに、本当にオフィス向けなんだろうか?
これってオフィス向けなのでしょうか。OSやPCのデバイスのシリアルナンバーなどを収集されると、使っているデバイスとそのPCを特定できます。
「へぇ~、この会社はこのパーツを使っていて、このソフトをインストールしているのかぁ」と。
最悪の場合ネット上の動きも分かってしまいます。どこまでか分かりませんがブラウザーのデータも収集していますし、「Razer Cortex」なんて「ウィッシュリスト」を情報収集するのですから。ゲームなら Steam 上のデータはたくさん持って行かれます。
キーボードのタイピングパターンも情報収集しているとのことで、頑張ればキーボードを使っている個人も特定できます。
セキュリティ的にはかなり怖い気がします。Razer は中国企業ではないところが1つの救いではあります。シンガポールとアメリカの多国籍企業とのこと。
「PRO TYPE」だけではなく、ゲーミングマウスなどの「Razer Synapse 3 対応デバイス」は、このソフトをインストールしないと設定をカスタマイズできません。
情報流出を恐れるなら Razer Synapse 3 をインストールしないという選択肢がありますが、それなら他のキーボード・マウスを買った方が良いかもしれません。
設定ソフトが怖いって最悪です。最近人気のデバイスは設定ソフトがインターネットに接続するので怖いですね。
Logicool はインターネット接続が必須ではない(裏で通信はしているが通信を遮断してもエラーにならない)のでこちらの方がまだ信頼できます。
もしかするとオフィス向けと言うからには特別な Razer Syanpse 3 だったりするのでしょうか。考えにくいですが。
日本なら東プレ「Realforce」とかPFU「Happy Hacking Keyboard」でいい気がしますが…。値段が高いか。それに Realforce は無線のものがないですね。
そういえばマイクロソフトはどうなったのでしょう? 最近は新しいデバイスの発表を見なくなりました。かつてはワイヤレスデバイスで通信内容を暗号化しているものを販売していましたが…。