Steam: Greenlight が閉鎖され、次は Steam Direct に。返金条件を緩くして欲しい
Steam では Greenlight という未完成のゲーム公開の場がありましたが、この場でうまくゲームを完成させ人気が出たゲームもあれば、お金だけ貰ってそのまま終わってしまったゲームや、質の低いゲーム、ずっと Early Access の状態のゲームなど、色々とありました。
Valve は顧客の多様な体験とデベロッパーを結びつけられるようにするため、Greenlight を閉鎖させ、今後は Steam Direct というものを作るようです。
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Steam Greenlightが、今後さらに直接的な配信システムへ移行するために役立つ布石になることは公開後から気が付いていましたが、ゴールには到達できていませんでした。これまで Greenlight は多くの開発者のゲーム公開への障壁を下げ、Steam に数多くのすばらしいゲームをもたらしました。100 万ドル以上を売り上げたGreenlight タイトル数は今では 100 を超えており、その多くはかつての厳重に管理されたストアではおそらく公開されていなかったものです。
このようなタイトルの予想外の成功によって、Steam にはそれぞれ異なる体験を求めている様々なユーザーが存在していることが明白となりました。例えば、1 つか 2 つのゲームに何千時間も費やすようなユーザーがいる一方、毎年大量のタイトルを購入しては、すべてを少しずつプレイするユーザーもいます。4Xゲームに真の楽しみを見出すユーザーもいれば、ビジュアルノベルだけを買うユーザーもいます。
Greenlight は今後取り組んでいくべき 2 つの重要な課題も明らかにしました。Steam に新しいコンテンツを送るパイプライン全体の改善と、ユーザーとユーザーが求めているタイプのコンテンツをつなげる手段の開拓です。
課題を解決するために舞台裏で多くの作業が行われました。開発者とユーザーの距離を縮めるために Steamworks の開発者用公開ツールを徹底的に見直しました。もう少し目につきやすい部分では、ディスカバリーアップデート、そしてユーザーレビューやディスカバリーキュー、ユーザータグ、返金の効率化、Steam キュレーターなどがあげられます。
こうした改良によって、多くの開発者が Steam でゲームを公開し、適切なユーザーとつながることができるようになりました。最も明白な指標のひとつは、最初のディスカバリーアップデート以降、Steam でユーザーがゲームをプレイする平均時間が着実に増加してきたことです。そしてもうひとつが、同時期における個別のユーザーが Steam で購入していたタイトルの平均数が倍増したことです。これら 2 つのデータポイントは、ユーザーがより多くの楽しめるゲームを見つけられるように手助けをするというゴールを達成しつつあることを示しています。
日本語訳された文章はフォーマットが整っておらずちょっと読みにくいです。ページ右上の「言語」から英語に変えることが出来ます。
以前の大規模セールでは、Steam はトレーディングカードでユーザーを釣り、Discovery Update を使わせていました。これは成功だったのですが、Valve としてはもっとうまくユーザーとゲームを結びつけたいようです。
それで次は Steam Direct というものを作ろうと計画し、話し合っているようです。Steam Direct は春に公開予定。
返金の条件を緩くして欲しい
私としては、Greenlight にあるような質が分からないゲームに対しては特に、返金がもっと緩くならないと財布のひもが緩くなりません。ちなみに今の返金条件はこちら。
Valve will, upon request via help.steampowered.com, issue a refund for any title that is requested within 14 days of purchase and has been played for less than 2 hours - this includes online, offline and shared library playtime. Even if you fall outside of the refund rules we've described, you can submit a request and we'll take a look at it.
14日以内、ゲームのプレイ時間2時間以内。私は以前から何度も言っていますが、2時間だとゲームの質を見極められません。
2時間では、オープニングムービー、ゲームの設定変更、チュートリアルで終わってしまいます。ゲームに慣れてきたあたりで返金するかの判断させてほしいところです。まぁこれは消費者に有利すぎるといわれてしまうかもしれないのですが、EU だとオンラインショッピングではもっと返品の条件が緩いです。これが世界基準になって欲しい。
ゲームはプレイ前に完全に内容に満足して買うことができません。満足するのはゲームクリア後なのかもしれないですから。
購入したけどクソゲーだったと怒る人がいるわけですが、ゲームの紹介ではすごく良さそうに見えるゲームでも実際にプレイしてみると、うーん…ということはよく起きます。
これも顧客の要求とゲームがうまく結びつかず、Valve の言う満足に繋がらなかった例なのかもしれません。
逆に、エンディングまでプレイしてやっと伏線を回収できて「うわー」となるゲームもあるわけです。難しいですね。海外のゲームにはあまりこのタイプはありませんが。
私は何度か Steam で返金をしました。時間制限が厳しいということを事前に理解しておき、ゲーム起動後に慌てて色々とチェックするのです。
うまくいったのは Stardew Valley。牧場物語好きが作ったゲームです。購入したのは確か Early Access を終えた頃だったと思います。
売れているとよくニュースになっていて人気のゲームで、私も牧場物語が好きだったので買ってみたのですが、ものすごい作業感を感じたため、安くなってから買おうと決めて返品。
しかしプレイ中は残り時間に追われて急いでいて、ゆっくり楽しむ時間がありませんでした。ゲームコンテンツを全て体験したとはとても言えません。街の人との会話で結構時間を使ってしまいました。畑の岩とか草とか木を片付けている段階で制限時間の2時間が迫ります。
もう返品するかどうか決めねばなりません。ゲーム開始から「作業が多い、クリアまで時間が掛かるかも」と感じていて、返品するかどうかプレイしながら悩みましたが、とても楽しめませんでした。
もう少し制限時間を延ばして欲しいところです。Steam Direct ではデベロッパーに返金のための制限時間を決めさせるのとかどうでしょう? ゲーム内容に自信があれば制限時間を長くしてくれるかもしれません。
ちなみに失敗したのは Project Zomboid。「何をするゲームなんだ? 今のところつまらないけど、理解すれば楽しくなるのかな」と探り探りゲームをしていたら、「合わないな」と結論づけるまで時間が掛かってしまい、返品失敗。
まぁ7000円とかするゲームではないのですが、自分に合わないゲームを買ってしまったという後悔が残りました。みなさんは Steam でゲームを買ったら、返金するかどうかの意思決定はお早めにどうぞ。