Knights of Pen and Paper +1 Edition(cf. Steam Store) をプレイ。元々 Android のゲームらしい。それを「+1 Edition」にして PC へ移植。その所為か、ゲームはほとんど左クリックで操作できる。
どんなゲームなの?
このゲームの基本的なデザインはテーブルトーク RPG で、ゲームマスターがストーリーを読み上げ、席に着いたキャラクターがそれを楽しんでいく。ゲームの背景が場面に合わせて変わる。
席に着くキャラクターはプレイヤーが作成する。特徴とクラスを選ぶ。クラスは意外と種類があって、ゲーム上のサイドクエストを達成すると増えていく。
このゲームで重要なのはお金で、クエストを完了したり敵を倒すと画面右上に表示されているゲーム内のお金を貰える。このお金を使い、装備を調える。経験値を得てスキルをレベルアップさせるのも重要ではあるのだけど、お金はその重要性を上回る。装備を買った方が簡単に強さが上がる。
ちなみに、参加キャラクターは最初は2人だけで、その後お金で増やしていく。早めに5人にしておかないと戦闘が不利になる。
戦闘は日本の RPG のものに近い。ドラゴンクエストや、以前のファイナルファンタジーのコマンド型の戦闘。上の画像の画面下のアイコンは左から、「たたかう」「スキル」「アイテム」「防御」「逃げる」。日本の RPG を知っていれば分からないことはほぼ無い。
デザインがテーブルトーク RPG なので、いろいろなことにダイスを使う。例えば戦闘では、逃げる際にダイスを使い、決められた数値以上が出ないと逃げられない。
このくらいの基本的な情報が分かった上でプレイ動画を見ると分かりやすい。
Let's Play 動画。
所感
まず気になるのは、ゲームが冗長なこと。やることがずっと変わらない。最初は参加キャラクターとスキルが少ないので、徐々に強くなっていく様子を楽しめる。しかしある程度ゲームに慣れてくると、クエストを受ける、くだらない会話を読む、敵を倒す、装備を良くする、の繰り返しだと気付いてしまう。
しかもストーリーが無いも同然で、テキストを読む必要がほぼ無い。海外のゲームはもう少しストーリーを頑張って作って欲しい。私は日本の RPG らしいゲームをプレイするのが久しぶりだったのでその雰囲気で何とかクリアまでプレイしたものの、最後は飽きる一歩手前だった。「クリア前にやめてしまおうか、いやもう少しでクリアだろう」と何度も考えていた。
Gabe Newell のパロディもメインストーリーで存在する。パロディを入れるのは良いけれど、もうストーリーはめちゃくちゃ。
戦闘はうまいやり方が一度分かってしまうと、どの戦闘も手順がほぼ同じになってしまう。ゲームバランスが少し悪く、敵が急に強くなるボス戦が少し大変なものの、どのボス戦でも同じことの繰り返し。ゲーム中盤からはほぼ作業。
ここまでで、このゲームに良いところがほぼ内容に思えてしまうかもしれないけれど、海外のゲームにしては戦闘のシステムが日本の古い RPG にかなり近く、私のように日本の RPG をプレイしている気分に浸りたい人にはこのゲームは楽しめるはず。クリアまではほとんどの人がやる気を保てないだろうけれど、数時間は楽しめると思う。
日本の RPG のように、経験値を得てレベルアップし、スキルにポイントを振り、お金で装備などを強くしていく。お金を掛けられるのは装備だけでは無く、キャラクターの目の前の机などを変えたりして、例えば「1ターン毎にMPが1回復」などのような補助的な要素も強化できる。
こういうように、キャラクターを徐々に強くしたり、徐々に戦闘を有利にしていくのが好きな人にはこのゲームが合うと思う。ただし、テーブルトーク RPG や日本の RPG が嫌いならこのゲームは恐らく合わない。それに、現在日本の RPG をプレイしているなら、このゲームはそのジャンルの劣化版なので恐らくつまらないと思う。
こうして考えると、全体的にはなかなか中途半端なゲームだろう。良くも悪くも「暇つぶしに良い」という程度のゲーム。
クリアした証拠の画像。