Dungeons of Dredmor は、「不思議のダンジョン」シリーズのような Rogue-Like ゲーム。おそらくこのゲームの開発者はその不思議のダンジョンシリーズをプレイしたと思う。かなり似ている。
不思議のダンジョンシリーズと違うのは、スキルを7つ選んでプレイすることと、満腹度が無いこと。さらに、斜め移動が無い事など。
上の画像のように、スキルは数十個ある。この中から7つ選んでゲームを開始する。これがこのゲームを楽しくしている一要素。ゲームを買ってプレイを始めたばかりで良く分からない状態で、「どれが良いんだろう」と悩んだり、ダンジョンで死んでしまったら次はこれを使おうと選んで楽しめる。選んだスキルはレベルアップ時にランクをアップできて、そのツリーの新しいスキルを取得できる。
このゲームではプレイヤーは敵を倒して単にレベルアップしていくだけでは無く、選んだスキルをランクアップできるのが面白い。これは少し Hack & Slash に似ていると感じた。何が似ているかというと、目的のスキルを取りたいために早くレベルアップしたいという思いが生まれること。この欲求は今までの不思議のダンジョンシリーズには無いと思う。最新の不思議のダンジョンはプレイしていないのでどうなっているのか分からないのだけど。
このスキル要素があるため、このゲームは遠距離攻撃のスキルなどを駆使してゲームを進めさせるようにデザインされている。どちらかというと、近接攻撃は弱い。それに遠距離で敵を攻撃すれば敵から攻撃されること無く倒せる。このゲームはプレイヤーの体力が低いこともあり、遠距離攻撃のスキルを重視した不思議のダンジョンという印象だった。
なお、このゲームのダンジョンでは一階層のマップはかなり広い。不思議のダンジョンシリーズの様に次の階へとどんどん潜っていき、最深部を目指すというゲームでは無い。ダンジョンのどこかにいる Dredmor というボスを倒すのがこのゲームの目的。そして、次の階層と以前の階層を行き来できるのは少し特徴的かもしれない。戻る必要はほぼ無いのだけど。下の階層の敵が強かった時、上の階層に逃げることは出来る。
また、一つの階層のマップにある階段の数や、店の数はある程度決まっている。これは少し嬉しかった。不思議のダンジョンシリーズのように店がランダムで登場するのでは無くて、必ず一階層に店が数個あるので、それを計算してダンジョンを探索していける。これはこのゲームには周回特典が無いことからデザインしたものかもしれない。不思議のダンジョンシリーズのように、「倉庫の壺」などを使用して、途中で倒れてしまっても装備だけは強化していく要素がこのゲームには無い。死んだら終わりで、新しいキャラクターを作って最初からダンジョンに潜る。
つまり、周回プレイには特典が全く無い。なので、このゲームをクリアしてしまったら何度も再プレイできるようなゲームでは無いように思える。でも、周回プレイとしては、難易度を変えてみたり、クリアした時とスキル選択を変えて楽しめる。定価 $5 のゲームとしては十分だろう。ちなみに、「死んだら終わり」というのはオプションがある。死んでも引き継ぎ要素がないのは変わらないけど、いつでも途中セーブが出来るというオプション。死んだらセーブしたところからロードが出来る。これで随分楽になると思う。デフォルトではこの設定では無く、死んだらキャラクターを即削除というシステムになっている。
ところで、実は問題点があり、私はこのゲームに斜め移動が無いことはあまり宜しくないと思っている。これにより戦闘で必勝パターンが出来てしまうのだ。「不思議のダンジョン」シリーズに慣れている人はすぐに分かるだろう。これについては攻略ヒントで書いておこうと思う。他には、持てるアイテムの数が足りないこと。このゲームは合成要素があり、ツールを拾って自分で行う。合成にはもちろん材料がいる。これにより、合成の材料もアイテムとして持っていなければならないので、これが結構インベントリー(アイテム袋) を逼迫する。これについては公式フォーラムでも少し議論されているので、今後インベントリーをアップグレード出来るようになるかもしれない。
これらの欠点があっても、私はこのゲームを値段以上に楽しめた。スキルのポイントの割り振りは楽しいし、アイテムが豊富だ。装備も思った以上にある。キャラクターを作ってゲームを始めたばかりの時と、深い階層に行った時は敵がかなり強いので集中しなくてはいけないのも良かった。私はこのゲームをクリアしたのだけど $10 位は払っても良いと思った。不思議のダンジョンシリーズが好きな人は是非プレイしてみて欲しい。