かつて死にやすくて難しいと話題になった「スペランカー」。そのリメイクゲームの「Spelunky」をプレイしてクリアした。

ファミコンの「スペランカー」。

概要

Spelunky はランダム生成される洞窟を進む。一応ジャンルとしてはアクションゲームに属するけれど、敵を倒して進むアクションがこのゲームのメインではない。洞窟内のトラップにうまく気付き回避する要素と、ダメージを受けないようにやっかいな敵をうまく回避する要素がメイン。私としてはパズルゲーム要素が強いように思える。パズルアクションかアクションパズル、といったジャンルだろう。

このゲームでは探検家としては欲しいだろう宝石などはそれほど重要ではない。宝石を拾ってお金を貯めても、洞窟内に何故存在するショップで便利なアイテムと交換できる程度。ショップが洞窟内に無いこともあるのであまりこれを頼りにできない。ショップに出会ったときのために金を貯めておくのは重要だけど、お金は別にクリア条件ではない。

この形の宝は取ったときに必ずトラップがある。左の場面では岩(石像の頭)が落ちてくるので、例えば右のように高所に避難する。

全体的には初見殺しが多い。つまり初めて出会うトラップは何が起こるか分からず死にやすい。このゲームをプレイする人は様々なトラップを覚える必要があり、それには一度あらゆるトラップで死んでおく必要がある。そうやって危険なものが分かってからやっと冒険本番になる。これがかなりのストレスだった。今まで上手く進んでいても初めて見るトラップで一瞬で死亡する。スタート地点からやり直し。気を抜いているとトラップによってすぐに死んでしまうので、このゲームは気楽にはプレイできない。

トラップはゆっくり回避・解除すればいいじゃないかと思うかもしれないけれど、それはできない。このゲームでは次のステージへ進むのに時間制限があり、ゆっくりプレイしていると幽霊が出てきて急かされる。幽霊に触れると一瞬で死亡。幽霊が意外と大きく、プレイヤーの位置へ近づいてくるのでなかなか避けられない。できる限り急いでプレイする必要がある。

幽霊が登場。

また、トラップの他に予想外の事でも死ぬ事が多い。石を投げたら壁にぶつかって自分に戻ってきたり、爆弾を設置してから遠くにいると爆風で何かが飛んできて死んだり。敵がぶつかってきてトラップのもとへ強制的に移動させられることもある。高所から落ちて気絶している間に色々起きて死んでしまうことも。こうやって予想外の事でかなり簡単に死んでしまうので、動きが危険な敵や死にやすいコンボなども覚える必要がある。目には見えないそういうトラップもある。死ぬ方法は多彩。

体力の回復方法は洞窟内にいる女性を扉へ運ぶしかない。これで1ポイント回復する。1ステージに1人の女性がいる。

敵を倒すのも一苦労で、ムチを振る速度が遅いのでタイミングが合わせづらい。それに攻撃範囲が狭すぎる。確実に当たると思ってムチを振ったら当たらなかったという事がよくある。チュートリアルでは説明されないけれど、実はムチを振るうよりも敵を踏みつけた方が安全な倒し方だと思われる。しかし、踏んではならない敵も存在するのでその敵は覚えておかねばならない。これもトラップと言える。

操作している時に気になるのは自動的に崖に手を掛ける動作、クリフハンガー。移動しているときに何故か動けないと思ったら、たった1ブロック上の小さな段差の崖に手を掛けている事が多い。クリフハンガーは便利ではあるけれど、忙しい場面では移動のもたつきの原因になる。ちなみに、説明されていないけれどクリフハンガーを発生させる方法は二種類ある。この二種類が分かっていないとクリフハンガーの際に手に持っているアイテムを下に落としてしまう。これはプレイヤーでは無くシステムが悪い。

他にもチュートリアルで説明されない重要な操作に、ロープを下に伸ばす動作がある。チュートリアルをプレイした段階では上に上りたいときにロープを使うと思ってしまうけれど、高所から下へ落ちるときにはロープを下方に伸ばし、落下ダメージを受けないようにしなければならない。

しゃがみながらロープを使うと下に伸ばせる。

このゲームは中断機能が無い。洞窟のエリアの変わり目に中間ポイントがあるけれど、その中間ポイントはそこにいるトンネルを掘ってくれる人にアイテムを渡し、トンネルを作って貰わなければならない。要求されるアイテムをいくつか渡すとトンネルが完成し、洞窟の最初からでは無く中間地点からプレイできるようになる。一般的に良くあるように、中間地点までゲームを進めば自動的に次からはそこからプレイできる訳では無い。1ゲームが短いので中断が無いのは別にいいけれど、中間ポイントの作成が苦労する。

一番苦労したのは最後の中間ポイント作成。洞窟の一番最初からプレイして Gold Key を 3-4 の終わりまで持ってこなくてはならない。1枚目の画像のようにマントがあれば落下速度が落ちるのでかなり楽になる。この姿は最早マリオ。マントがあるとマリオワールドをプレイしている感覚になる。

総評

このゲームは死にやすいのがストレスだった。些細な事ですぐに死んでしまう。どんなにそれまで上手くいっていても、本当に一瞬で死んでしまう。トラップで高所から落ちて気絶している間に敵に囲まれて死んだり、串刺しトラップの位置へ飛ばされてそのまま刺さって死んだり。先が分からない地点にジャンプしたら敵がいて投げられ、見事溶岩地帯に着地したり。死亡までに見事なコンボが見られることが多い。

操作キャラクターが敵に投げられたときに近くに壁があり、その壁に跳ね返ってまたその敵の元へ戻ってしまい、何度も連続で投げられて死亡というのには笑ってしまった。面白い死に方を眺められる。これはプレイを見ている人には面白いと思う。ゲームプレイ動画の配信向きなゲーム。

死に方は面白くて見ている分にはいいけれど、実際にプレイしているとかなりストレスがたまる。即死するようなシビアなゲームなのに、特に後半では運の要素が絡む。即死する攻撃をする敵が何体もいるし、それが道をふさいでいることがある。この場合、爆弾を地面において一段階下のフロアへ逃げるくらいしか回避方法が無い。爆弾を持っていない時や、地面が厚い時ににこれに出くわすともう終わり。それに表示されている画面の外から突然飛んでくるトラップもあるし、周りに注意して頑張ってプレイしても一瞬で死ぬ。

「どんなに注意していても死亡してしまう」ということが起きるのが本当に理不尽。プレイヤーは突然死するのをいつものことと諦め、できるだけ生存確率の高い方法で洞窟を進むことになる。このゲームはプレイにあまり遊びが無い。カジュアルゲームではなく、難しいゲームに属する。経験値を溜めてキャラクターを強化できるなどの要素が無いので、クリアするにはプレイヤーが頑張るしかない。

アクションが苦手な人はもしかしたらクリアするのをあきらめてしまうかもしれない。生存確率を高める方法を見つけるのが面倒だという人もいるだろうし、頑張っていてもすぐに即死してしまうゲームにそこまで付き合えないよという人もいるだろう。気を抜くためゲームをプレイしているのに、逆に神経を使うゲームなんて面倒だ、という意見も分かる。

私は最後のボスを倒してこのゲームをクリアした。洞窟のエリア4まで進むと、そこまでのエリアが如何に楽だったか分かる。それほどエリア4には苦労させられた。「あっ」と言う暇も無く、プチッと死ぬ。初めてエリア3の氷のステージに来たときはなんて難しいステージなんだと思ったけれど、エリア4を何度もプレイした今ではエリア3は簡単。実はステージのパターンをつかむまでのプレイ回数があまりいらない。

私としてはエリア1、洞窟の最初のステージが一番面白いと感じる。爆弾やロープが必ず必要になる場面が少ないのでこれらを自由に使えるし、ショップでアイテムを買う余裕もある。ゲームを楽しめる。後半はこれが変わってしまい、爆弾とロープは大事なのであまり使わないようにしなければならず、扉へ辿り着いてステージをクリアすることが何よりも優先される。そこには気楽さが存在しない。

即死のストレスの事を長々と書いてしまったけれど、トラップや敵を回避し、ステージを上手く移動してクリアすることが面白くもある前半はこれを楽しめると思う。ちょっと珍しいプレイスタイルのゲームなので、そういった新鮮さもある。ゲームの見た目は悪くないし、操作性も悪くない。アクション部分は普通の出来。後半は私はクリアしてやろうという意地だけでプレイを継続した。他のゲームをプレイしていた方が楽しい時間を過ごせたような気もする…。

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Nomeu

ほとんどのジャンルのゲームが好きです。特に好きなのはRPG。「Xenogears」「クロノトリガー」「ペルソナ3、4」とか。ドラクエは「V」。主人公が「勇者」ではないところが好き。ビジュアルノベルは「STEINS;GATE」「Ever 17」「AIR」が好き。

どこぞの作曲コンクール最優秀賞受賞。好きなゲーム音楽は「愛のテーマ (FF)」「Heartful Cry (ペルソナ)」「夢の卵の孵るところ (Xenogears)」「凍土高原 (Kanon)」「夜の底にて (クロノトリガー)」「Theme of Laura (Silent Hill 2)」「Scarlet (みずいろ)」「bite on the bullet (I've)」など。たくさんありすぎてスペースが足りません。

ゲーム音楽以外だと「Ballet Mecanique (坂本龍一)」「月光 第3楽章 (L.v.Beethoven)」「水のない晴れた海へ (Garnet Crow)」「Angelina (Tommy Emmanuel)」「空へ… ライブ版 (笠原弘子/ロミオの青い空)」「太陽がまた輝くとき (高橋ひろ/幽遊白書)」「スカイレストラン (ハイ・ファイ・セット)」など。

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