今更ながら Chrono Cross(クロノ・クロス) をプレイしてクリア。ずっと前からストーリーを知りたいと思っていたので、ちょうどプレイする PC ゲームが無い今やってしまおうとプレイした。

ストーリー

序盤、中盤、終盤

ストーリーはなかなか面白かった。Chrono Trigger ほど没入感は無いのだけど、後半から盛り上がってきて良かった。私が盛り上がったのは以下のシーン。

  • パラレルワールドに初めて行った時 [序盤]
  • ヤマネコとセルジュ(プレイヤーが操るキャラクター) が入れ替わった時 [中盤]
  • パラレルワールドがそのワールドでは死んでしまったセルジュを取り戻した事により次元の揺らぎが消え、姿がヤマネコであるプレイヤーがパラレルワールドに行けなくなってしまった時
  • グランドリオンが存在すると分かった時
  • マールディアの鐘がある場所で、過去に未来を救った少年達が現れた時
  • 未来都市に到着した時 [後半]
  • その未来都市は天才ルッカ博士の理論が生み出したと分かった時
  • 未来都市のコアに入る際の照合で「お帰りなさい、クロノ・トリガー」と呼ばれた時
  • ヤマネコが実は「 (^^)」だった時。
  • 燃やされたルッカハウスに行けた時。
  • 終盤の怒濤の新情報。

Chrono Cross の話は幾つかのパラレルワールドとタイムトラベルを組み合わせたストーリー。Chrono Trigger でタイムトラベルをやってしまったので、Chrono Cross ではパラレルワールドをメインにしたのだろう。でもこれは後半に差し掛かるまでの話。後半はしっかり過去-現在-未来の話が加わってくる。

ゲームをプレイする上での Chrono Cross の問題点は、本当にストーリーが盛り上がるのがゲーム後半という事では無いだろうか。Chrono Trigger ほどうまくゲームの序盤からストーリーに没入させてはくれなかった。ゲームを始めたばかりの時、どうしてパラレルワールドが存在するのか、ヤマネコって何だろうかと分からない事が多い。それれが語られるのが終盤なので、それまではヤマネコを追う普通の RPG という感じだった。

その終盤に辿り着くまでの一つの盛り上がりは、悪っぽい存在であるヤマネコと自分が入れ替わってしまう場面。ヤマネコはプレイヤーの姿でパラレルワールドで暴れ回る。プレイヤーはヤマネコの姿なので、ヤマネコがこれまでにしてきたことによって周りから疎まれる。ただ各国の軍の指導者的な立場の人と行動を共にしていたので、そちらの方面には顔が利くのは便利ではあるのだけど。この体の交換が中盤の出来事である。序盤からここまでは私としてはあまり盛り上がらなかった。この入れ替わりの場面で、「どうして対象がセルジュだったのか」という疑問を頭に浮かべられればもっとゲームを楽しめたのだろうけど、私にはそこまで出来なかった。

中盤からは、前作を知っている人は盛り上がれると思う。この辺りからラヴォスを倒した少年達が登場し出す。それに関連したグランドリオンなども出てくる。私は前作をプレイしているのでここで盛り上がれるのだけど、それをプレイしていない人はほぼ盛り上がれないだろう。そのような人にとっては姿がヤマネコの主人公が自分の姿を取り戻すストーリーを追うだけになってしまう。そのストーリーは全体のストーリーから見ると表面の部分であり、そこだけでは面白くはない。

後半からは良かった。やっと世界の全容を少し知れる。それは世界の観測者がいる場所に到着したからである。観測者の話を盗み聴くことで理解が深まっていく。観測者がいること自体にはそこまで驚かなかった。観測者が登場するストーリーを幾つか知っているので私としてはそこまで新しい概念では無い。しかし、Chrono Trigger の世界でそれをやるかという驚きはあった。確かにそういう人達が未来に存在しないとは言えない。ただ彼らはまだ時間を制御できていないらしい。

「時のたまご」をまだ手に入れていない様子。

そして終盤には怒濤の世界説明。これは知りたかったので有り難くはあったのだけど、一気に説明されるので理解が追いつかない。最後の戦闘の前に、ラヴォスを倒した少年達が語る言葉がうまくまとまっていて一番分かり易い。結局キッドとはこういう存在だったのか、オープニングのキッドの意味はこういう意味だったのか、と分かる。ただそれぞれが本当に一言の台詞だった。さらりとしすぎている感はある。

Chrono Cross Opening

ちなみに上の動画のコメントには「Chrono Cross の続編が Radical Dreamers である」、「いやそうではない」、「Chrono Cross のストーリーはそこまで悪くは無いんだけど…」とか色々と書かれていて面白い。日本人よりも詳しいのかも知れない。

私も一言言うと、おそらく Radical Dreamers は続編ではありつつも、Chrono Cross にそれは吸収されている(と Ultimania に開発者の言葉として書いてある)。なので Chrono Cross が続編だと言ってしまっても良いと思う。

ストーリーの複雑さと攻略本

Chrono Cross のストーリーは結構複雑だ。プレイヤーに特に理解を促そうともしないので、しっかりと話を聞いて記憶し、辻褄を自分で考えていかないとストーリーに置いて行かれてしまう。私は「魔法王国ジール」関連の事を忘れていたので危なかった。「サラが…」と話された時、「サラって重要人物らしいけど誰だ? 出てきたっけ」と考えていた。「そう、私がガッシュだ」と言われても、「えーっと…」という感じで記憶に無かった。

ボッシュ、ガッシュ、ハッシュの三賢者とサラ王女。彼らは Chrono Trigger で過去に行った時に出会った人達。賢者達からは時のたまごや黒鳥号などを授かった。…と攻略本に書いてある。この本が無かったら危なかった。

余談なのだけど、この ULTIMANIA という攻略本は良く出来ている。私は攻略本に縛られながらのプレイはあまり好きでは無いので、マップなどの細かい部分は見なかったのだけど、大まかなストーリーの流れが書いてある部分はかなり参考になった。分岐点も自分の行きたい方に行けた。キッドを助けるルート。そして、さらに Chrono シリーズの年表や Chrono Trigger での出来事とのリンクが書かれている箇所は有り難かった。ドリストーンやマザーブレイン、プロメテウスの事はすっかり忘れていた。

Chrono Cross におけるプロメテウスの話し方は Chrono Trigger のプロメテウスのものだった。「ロボ」のコードネーム。このプロメテウスはロボでは無いけれど。

話を戻そう。ストーリーに関する重要な事柄はさらりと語られる。例えば下の場面。

「おひめさまじゃんか?」

これはキッドというキャラクターを見て、グランとリオンのグランが言った言葉。この言葉の意味はエンディング手前で分かるのだけど、私はこの時はさらりとした言葉だったのでさらりと聞き流してしまっていた。この場面はスクリーンショットを撮っていたから後で見返して分かっただけで、スクリーンショットが無かったら思い起こすことさえ無かっただろう。

Chrono Cross のプレイはストーリーを自分で読み解く楽しさがあった。洋ゲーにはこういう楽しさはあまり無いし、そもそも洋ゲーにはストーリーが練られたゲームがあまり思い浮かばない。Chrono Cross はストーリー自体も子供向けでは無いと思う。恋愛要素もあまり無いし、登場するキャラクターが子供ばかりと言うわけでも無い。しっかりと Chrono シリーズの出来事を整頓してストーリーを追わないと理解できないのはちょっと難しいゲームと言えると思う。

ただ Chrono Trigger の方がストーリーの伝え方や盛り上げ方はうまかったような気がする。しっかりとストーリーを追っていかないと分からなくなると感じた事は無かったし、退廃した未来を見た時は心が痛んだものだ。過去や未来に行くだけでワクワクした。時間を行き来する時も、各時代に特徴があってごちゃごちゃして分からなくなったという事は無かった。Chrono Cross はパラレルワールドなのでごちゃごちゃしやすい。でもごちゃごちゃした紐を解いたときの充実感はあった。

その他

戦闘はシステム的に楽しくはあるのだけど、私としてはストレスが溜まる部分もあった。それは敵から攻撃を割り込まれてしまうことと、攻撃の命中率がおかしいこと。

94% の命中率の攻撃を敵が3連続で避けた時にはさすがにイラッときてしまった。どうやって命中率を計算しているのか分からないのだけど、表示されている命中率は本当の命中率では無く、おかしい。90% ほどの命中率でもよく外れる。体感としては7~8割ほどの命中率。表示が 80% あたりは6~7割くらいしか当たらないんじゃ無いだろうか。

命中率は攻撃を当てると上がっていく。なので戦闘時はまずは弱攻撃をして命中率を上げてから強攻撃をするというような戦法になる。しかし命中率を上げている時に敵に攻撃を割り込まれると、せっかく上げた命中率が初期状態に戻ってしまう事がある。これにも少々イラッとさせられた。

他には、仲間が多すぎる事。仲間は全部で40人以上いる。彼らそれぞれにある程度ストーリーがあるのだけど、それぞれのストーリーをそこまで深く掘り下げてはいないし、もっと少なくしても良かったと思う。重要キャラクター10人くらいで良かったはず。カブ夫とか忘れそうだった。そういえば龍の子とかいうのもいたような…。龍の子って何だったのだろう。

まとめ

今更ながら Play Station のゲームをプレイした。映像は低ポリゴンと低解像度テクスチャによりちょっとごちゃごちゃしていて見難い。でもそこまで気にならなかった。戦闘はもう少しテンポが良ければもっと楽しかったと思う。実はプレイする前は戦闘にはあまり期待していなくて、とにかくストーリーを知りたいと思っていた。実際にプレイしてみると戦闘はつまらなくは無い。むしろフィールドの属性を常に考えて戦う戦闘は面白かった。ただ戦闘にカードゲームのトラップ的要素の導入は要らなかったと思う。

グッドエンドを迎えた。グッドエンドへ行く方法は分かりにくい。そもそも "クロノクロス" を手に入れる為の情報も薄い。

Chrono Cross のストーリーは Chrono Trigger のストーリーを知っている人なら楽しめるだろう。もっと言うと、おそらく Chrono Trigger をプレイしていないと楽しめないだろう。Chrono Trigger をプレイせずにいきなりこのゲームをプレイした人はあまりいないだろうけど、その人はたぶんあまり楽しめなかったと思う。A.D. 1000 にガルディア王国の千年祭が行われた。ここから始まるのが前作。そして A.D. 1003 にセルジュが誕生したらしい。Chrono Cross は Chrono Trigger のすぐ後の話だ。ただ Chrono Cross に登場する、ラヴォスを倒した少年達はセルジュ達と同じ時間軸にはいないらしく、どういうことなのかは良く分からない。パラレルワールドが一つでは無いことはゲーム中で示唆されているので、そういう事だろうか。

ストーリーが盛り上がるのが後半ではあるのだけど、全体としてはなかなか満足の行くストーリーだった。近年プレイした洋ゲー RPG のストーリーは優に超えている。ちなみに、このゲームのメッセージ性は強い。エンディングで「生きる生命全てに意味がある」と伝える。ストーリーから見ればちょっと異質なメッセージではあったが、これは開発者がゲームをプレイした人に伝えたいことだったのだろう。

ところで Chrono Cross の続編はおそらく出ないだろう。Chrono Cross は Chrono Trigger から続くストーリーとしてはなかなか良く出来ていると思うし、前作の考え方が拡張されている。タイムトラベル、パラレルワールド、観測者と来て、この次はどうしたら良いのだろう。大体のことはやり尽くされた感がある。それにもうかなり時間が経っているのでシリーズという訳にもいかず、タイトルに "Chrono" を冠せず、新しいゲームとして出した方が良いだろう。

またいつか Chrono Trigger をやってみたい。タイミング良くリメイクされたりすると良いのだけど。3D にせずとも高解像度の 2D で良いので何とかして欲しい。

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About

Nomeu

ほとんどのジャンルのゲームが好きです。特に好きなのはRPG。「Xenogears」「クロノトリガー」「ペルソナ3、4」とか。ドラクエは「V」。主人公が「勇者」ではないところが好き。ビジュアルノベルは「STEINS;GATE」「Ever 17」「AIR」が好き。

どこぞの作曲コンクール最優秀賞受賞。好きなゲーム音楽は「愛のテーマ (FF)」「Heartful Cry (ペルソナ)」「夢の卵の孵るところ (Xenogears)」「凍土高原 (Kanon)」「夜の底にて (クロノトリガー)」「Theme of Laura (Silent Hill 2)」「Scarlet (みずいろ)」「bite on the bullet (I've)」など。たくさんありすぎてスペースが足りません。

ゲーム音楽以外だと「Ballet Mecanique (坂本龍一)」「月光 第3楽章 (L.v.Beethoven)」「水のない晴れた海へ (Garnet Crow)」「Angelina (Tommy Emmanuel)」「空へ… ライブ版 (笠原弘子/ロミオの青い空)」「太陽がまた輝くとき (高橋ひろ/幽遊白書)」「スカイレストラン (ハイ・ファイ・セット)」など。

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