先月 Greenlit された「Earth: Year 2066」というゲームに内容に偽りがあり、また誠実さに欠け、Steam の Early Access から削除された。このゲームのストアページはこちらにまだ残っている。Valve の Chris Douglass がこのことを Steam Forum にて報告した。
Earth:Year 2066 - Refunds :: Earth: Year 2066
Earth:Year 2066 - Refunds
Chris Douglass:
On Steam, developers make their own decisions about promotion, features, pricing and publication. However, Steam does require honesty from developers in the marketing of their games.
We have removed Earth: Year 2066 from Early Access on Steam. Customers who purchased the game will be able to get a refund on the store page until Monday May 19th.
5月19日までならストアページで返金して貰えるようなので、買ってしまった人がいたら早めに返金して貰っておこう。
どんな嘘があったのかは Reddit の投稿が詳しい。いろいろ罪状が掲載されているわけだけど、簡単に書いておきたい。このゲームが "PROJECT EARTH" という名前だったころに IndieGogo でクラウドファンディングした際のトレイラーが他のゲームの動画から取ってきたものだったこと(Don Quixote Studio | VK のもの)、"Earth: Year 2066" のイメージ画像に著作者の許諾無しに写真が使われていたこと、Steam Forum でゲームに批判的なコメントを開発者が書き換えたこと、どうやら嘘のご友人が forum やレビューでゲームに良い印象を与えることを書き込んでいたらしいこと。これくらいを押さえておけば今回の件をだいたい把握できると思う。
ゲームのイメージ画像に使われていたものは他人の写真を無許可で使ったもの。(http://i.imgur.com/nwgQO7U.jpg)
forum の批判的なコメントをゲーム開発者が編集した証拠のスクリーンショット。(http://i.imgur.com/pR6R92I.jpg)
ご友人がゲームを良く評価している図。(http://i.imgur.com/6UF7YIG.jpg, http://i.imgur.com/dSN7cO6.jpg)
forum のコメントを他人が編集できるようにしているシステムも本当は良くない。どうしてそんな権限を与えているのだろう。
ゲーム内容への批判もあり、Early Access の段階で $20 という価格に見合わないとの意見も。この内容だと Unity で比較的簡単に作れるようだ。
ゲームプレイ動画。6:00 くらいからが見所。
ゲーム内容に偽りがあるのは The WarZ の事件と同じだ。また、著作権侵害を行ったり印象の良いレビューを自分のチームで書き込んでしまうのは Mass Effect 3 や Dragon Age 2 での件に似ている。どこの会社でも少なからずやっているということだろう。
今回は開発者の立ち回りがちょっと下手だったので分かりやすかった。Steam forum で開発者自らよく発言をしていて、自分で爆弾を投下しているように感じられた。
開発者 Muxwell Urban とのチャットのスクリーンショット。5月4日のもの。