「Steam レビュー」のベータが始まった。レビューを書いたユーザーに利益は無いの?
Valve は Steam にて「Steam レビュー」というゲームに対するレビューを書ける機能をユーザーに提供した。この Steam レビューは既に Steam ユーザー全員に解放されている。公式の説明ページはこちら。
Steam には今日までにゲームに対する700万のコメントがあるらしい。現在6500万人のユーザーが Steam を使っているので、一人のユーザーが1つのコメントを残したとすると、全体の 10.8% ほどのユーザーがこの機能を使ったことになる。しかし、私はこの機能はあまり使われていないように感じる。少なくとも私のフレンドはほぼ使っていない。かつて Steam では、ゲームに対してコメントをすると「ゲームが貰えるかもしれない」、または「バッジが貰える」というイベントがあったと思うのでこれで少しコメント数を水増ししている。
実際はどうか分からないけれど、ちょっと計算をしてみよう。Twitter のようにアクティブユーザーが少ないという観点から考える。アクティブな Steam ユーザーだけが4つコメントを書いたとする。すると、コメントをしたユーザー数は175万人。全体の 2.69% のユーザーがゲームに対するコメント機能を使ったことになる。この数字の方が感覚的には当たっているように感じる。
私も以前は Steam 上で少しコメントを書いていた。でも、私にとって利益が無いので削除していった。これと同じように、Steam 上でコメント、または今回始まったレビューを書いても、それを書いたユーザーにその労力に見合うものが返ってこないように思える。Valve には多大な利益がある。でも文章を書いたユーザーはその恩恵に与れない。ここが私からすると良くない。自分で書いたレビューにいくら Good ボタンを押されても、意味が無いのではないか。レビューを書いて Steam フレンドが増えても大して意味が無い。
それならより自分が表現できる、Twitter や Facebook などでレビューを書いた方がいい。レビューを書くことで自分を表現できる。それに、Steam だけのフレンドよりも、Facebook や Twitter や LinkedIn などで実生活に関わりのある人を増やした方がいい。フォロワーが増えることに価値を見いだせる人はこちらを選んだ方がいいと思う。実際、フォロワー数の多さは権力的に働く。
そこで、Steam レビューを活性化するために、良いレビューを書いた人に Steam ウォレットなどの独自通貨でもいいから少し利益が発生するようにして貰えると良さそうだ。それならユーザーにとってレビューを書く意味が見いだせる。ただし、機械的に Good の数だけで良いレビューかどうかを判断すると地域的な不平等が発生する。日本は全体からすると Steam ユーザーが少ないので、日本語でレビューを書くと Good 数があまり増えない。かといって Good/Bad の割合から判断すると、投票数が少ないと信憑性に欠ける。特に日本では判断が難しそう。